先日、断捨離の記事を書いた時に、
保有効果について、今度書くね、といいつつ、今頃になってしまいました。
保有効果って、言葉通り、
自分が持っているものに価値を感じて、手放したくないと感じる心理のこと。
(そりゃー、モノを捨てられないよね!)
行動経済学ってわりと、いろんな要素が組み合わさって説明されることが多いのですが、
そう、何かモノを捨てる時に、
あ、自分は今、保有効果に囚われて捨てられないんだ、と思うだけで私は案外モノを捨てられるようになりました。
だから、何かを手に入れるために、余計なエネルギーは使わない。
レア物を探し回ったり、限定のものに長時間並んだり。
むしろ、布を買う時なんかでも、意識的に
レア物より、定番品を買うように心がけています。
保有効果は、様々なマーケティングや恋愛心理学に応用されています。
「自分が持っている (手に入れた) 状態」
をイメージさせるだけでも、同じ効果が得られると言われています。
例えば、返品保証。
使った後でも気に入らなければ無料で返品しますよ、というもの。
これも、一度「保有」させることで、その商品に対する心理的な価値を高めてもらうのが狙い。
(返品の手間と、商品を持ち続けることと天秤にかけて、返品しないという現状維持バイアスや、その商品を失うことを過大評価するプロスペクト理論も働く)
例えば、洋服の試着
試着してみて、その服が自分に似合っていれば、もはや、値段のことはすっかり忘れて、買う気マンマンになりますよね。
自動車の試乗も同じ
スーパーの試食も。
(これは、返報性の原理も同時に働きます)
あと、住宅。
最近はモデルハウスに一泊できるプランなんかありますよね。
これも保有効果を狙ったもの。
「それを手に入れた自分」を想像させることが出来れば、成約率が格段に上がるという、マーケティングの王道です。
ネットオークションで、自分が最高入札者だった時間が長ければ長いほど、保有効果が働いて、
終了間際にライバルが現れて、ついつい予算オーバーしても値段をつりあげてしまうという現象も、保有効果によるものです。
(その場合、「勝者の呪い」という現象に悩まされます)
恋愛心理学では、
プロジェクトだったり、文化祭の模擬店だったりで、男女が同じ目的を持って一緒に行動すると、
「その人と付き合った場合の自分」の事がイメージできるので、恋愛に発展しやすいと言われています。
(この場合、単純接触効果、ザイアンスの法則ともいいますね も同時に働きます)
映画やドラマで夫婦役、恋人役を演じた二人が実際に交際することが多いのは、この、保有効果と単純接触効果によるものと思われます。
あ、全然断捨離の話じゃなくなっちゃったね。
しかも、小難しい話になっちゃったね。
ごめん〜。
私たち人間は、みんな多かれ少なかれ感情に振り回されて生きているので、行動経済学、かじってみると、面白いよ。
人間関係でお悩みの皆さん、
起業迷子の皆さん、
セールスマンの方々、
いかが?
と先日大学生の長男が言ってましたが、
そのだいぶ前に、私から勧めたよね〜〜!?
同じ本なのに、私のオススメだと読まなくて、
教授のオススメなら、読むんだね。
ふーん。なるほどね。
1000日チャレンジ
74000円