時々、患者さんが

「怖くて薬が飲めなかった」「飲んでいいのか分からない」と話してくれます。

そうなんです、精神科の薬は飲んで大丈夫か??と思ってしまうこと

そんなに珍しいことではありません。

 

そんな時、みなさんに「そのまま先生に言ってみてね」と言うと

「えー、無理です!」「そんなこと言えません!」と言われます。

怒られるんじゃないかって不安になられるみたいです。

 

そんな時、みなさんに

「絶対に怒られないから、何故飲みたくないのか診察で話してみて」

と、お伝えすることにしています。

 

スタッフとして、そういうお勧めが出来るのは本当にうれしいことなのですが、

うちの先生、本当にそういう話を聴いてくれるし怒らないし、

薬の説明をしっかりしてくれるんですよ。

 

私の、ちょっとした自慢です。

 

 

認知行動療法の第一人者のおひとり、

伊藤絵美枝先生が、心理士人生のすべてを詰め込んだ!と書かれた1冊です。

専門用語は、思ったことや考えていることを外に書きだす「外在化」以外は

殆ど出てこない、誰にでもわかりやすく書かれた1冊です。

読む本、というよりは「やる(行う)本」になっています。

 

まずは、自分の心が落ち着かない時、

どうやったら落ち着かせられるかというワークが10個。

それから、どうやったら孤独に陥らずに人とつながれるか、というワークが10個。

さらに、ストレスに対する自分の反応を客観視したり、

自分を苦しめる考え方を変えるためのワークなどがたくさん紹介されています。

難しい方法ではなくティッシュをちぎる、ため息をつくといった

誰もがやったことのあるような、分かりやすくて身近な方法で

ストレスに対処し、自分のご機嫌をとってあげる。

そんな方法がたくさん紹介されている1冊です。

 

もうすぐ春、旅立ちの季節ですね。

環境が変わったり、新しい役割を課せられたり、誰かと別れたり

みなさんそれぞれに変化が生まれる時期かもしれません。

こころが辛くなった時に、この本に書かれている方法を試して

自分で自分を助けることが出来るようになるといいですね!

 

 

 

子どもは、いつも可愛くて楽しいなんてことはなく

幼い時には幼い時の、大きくなったら大きくなったなりの大変さがあり

お母さんの悩みはどこまでも尽きないかもしれません。

 

小さなときには目の離せない大変さ、ずっとついていて世話をする大変さがあり

大きくなったら大きくなったで、親のいないところの行動が増え、

色々とハラハラ・ドキドキしてしまうのが親心ですね。

 

小さなときは素直に言うことを聞いて可愛かった我が子が、

段々と、親の言うことを聞かなくなり反抗すらしてくるようになるのが思春期えーん

毎日が、親子バトル爆弾なんてこともあるかもしれません。そうなると、母もしんどいですね。

 

思春期、反抗期。

親が子どもに対してよかれ、と言ったことを聞いてもらえず反抗される。

そんな時期が、お子さんにやってくるかもしれません。

思春期は、親が子どもに伝えたいことの10分の1くらいが

やっと聞いてもらえるかな、というような時期です。

そんな反抗期は、親にとっては子どもは親とは違う人間なんだと

しみじみ実感するためにあるような気がします。親にとっては試練ですね。

 

子どもの中学時代、学校の先生が懇談会で

「くそばばあ、そのひと言を見逃す勇気」と言われたことがありました。

子どもとぶつかった時に、子どもが「くそばああ!」と捨て台詞を吐いて部屋に行く。

親はカチンときて腹も立つだろうが、その子どもを追いかけてさらにやり合おうとしないように。

子どもは、くそばああ!といった時点で心のどこかで後悔している。

その子どもをさらに追いかけていって追い詰めないように、そんなお話しでした。

 

お母さん心理士の私は、その言葉を息子の思春期に何度も思い出しました。

追いかけると返り討ちに合うこともありますから、確かに飲みこむに限ります。

伝えたい話は、お互いに冷静な時に、相手を責めない言葉で

相手が受け取りやすい形にしないと伝わらない、

どんな人にとってもそうですが、思春期の子どもには特に!のようです。

 

子育てはしんどいですね!お母さん。

しんどくなった時は抱え込まずに、カウンセリングに来てくださいね。

お待ちしてます。

 

カウンセラーになりたてのころ、

相手の辛い話にどんな風に質問をしていいのか考えすぎて

質問できなくなったことがありました。

こんなことを聴いていいのか?そう思うと、すくんでしまう感じです。

 

その時に、自分のスーパーバイザーからこんなことを言われました。

(多くのカウンセラーは、自分より上級のカウンセラーについて学んでいます)

 

「相手に質問をする時は、

その質問が相手に対する温かい好奇心から来ているか考えなさい」

 

あたたかい好奇心、ハッとさせられる言葉でした。

それ以降、私の座右の銘の一つにもなっています。

目の前の方に、何が起きて何がその方をそんなに苦しめているのか、

聴かせていただく私たちはいつも、

目の前の方に温かい好奇心を持てているのかを自分に問い続けなければなりません。

ひとりの人間として暮らす毎日には、色んなことがあるのですが

それでも、皆さんの大切なお話を聴く「聴き手」として日々自分の心を点検し、

あたたかい好奇心を持って皆さんの前に座らせていただきたいと思っています。

(Daniel RecheによるPixabayからの画像)

 

「絶対にこうでないとだめだ!」「こうあるべき」

 

そんな風に考えている時、自分の身の回りに起こる色んなことが

理不尽に思えたり、腹が立ったり、

自分だけがこんな目にあう、という被害者意識に囚われたりします。

 

頑張ってみて、どうしても無理だと思うこと

しんどくなってしまったこと、などなど

時には、思い切って手放してみるといいかもしれません。

 

こうでないとだめ、と思っているものを手放すのは不安ですよね。

勇気がいりますよね、それでも

手放してみると、心が楽になって

それからまた、違ったものに出会えたりするかもしれません。

 

あなたの心を縛っているもの、囚われているもの。

ちょっと手放して深呼吸してみませんか?

 

 

 

 

おこりたくなったらやってみて!は、フランスの児童文学者の書いた絵本です。

 

表紙の怒っている子はユニコーンのガストン。

いつもはたいていい気分のガストンも、時々イライラして怒りん坊になる。

そんな時に、どうしたらいいのかな??

すごく腹が立ってイライラして、頭の中が怒りの雲でいっぱいになったとき

怒りの雲を追い出す息の仕方をやってみるといいよ。

まずは、目をつぶって・・・・・・・

 

そんな風に絵本仕立てで教えていくれる、怒れる自分を落ち着かせる呼吸法。

とてもわかりやすくて、イラっとしたときやってみよう!と思えます。

 

 

誰だって、怒りの感情は感じますよね。

私も、通勤途中ウインカーを出さない車が入ってきたり、

家族にやっておいてね、と頼んだことをやってもらえなかったり、

そんな時に思わずイラっとします。

ちょっとしたイラっならひと息ついて落ち着いてみることが出来るけど、

時々、どーして??なんで??と言いたくなるようなこともありますよね。

そんな時、その気持ちのまま相手に伝えずに、

このガストンの呼吸法をやってから伝えてみると、

あとになって、

「あ・・・、言いすぎちゃった」と

後悔することがぐっと少なくなるかもしれませんよ。

 

最近、クリニックの隣にある自動販売機に、

「エビアン」というお水の限定ボトルが入っています。

いつものお水が、なんだかちょっと可愛くて

仕事の合間の小さな楽しみになっています。

日々、ちょっとしたことに

少しだけ心が和む瞬間、大切にしたいなと思います。

昨日まで数回ご紹介させていただいた、「大切な人に愛を伝える方法」

通称、「愛の言語」に最初に出会ったのはこの本でした。

大学時代、この本の著者のおひとりである田上時子先生の授業を受け

色々とハッとしたのを、ブログを書きながら懐かしく思い出しました。

心理士になって、臨床でもこの愛の言語をご紹介することが何度もあったので、

チャップマン博士の著書も何冊か読みました。

 

パートナーや親子関係の中で、うまくいかないな、と思う時

折に触れて考えるのがこの愛の言語です。

この人には、どう伝えたらいいのか、

そう思う時、多くの人は相手を理解しようと心を傾けますね。

その過程が、大切な人と分かり合うためには必要なのだと思います。

パートナーや大きなお子さんとは、それぞれの愛の言語について

話し合ってみるのもひとつです。

きっと、これまで見えなかった一面が見えてくるでしょう。

どんなに近い相手でも、それぞれ違うのだと「知る」ことは大切ですね!

分かったつもりで、相手を「知る」ことに終わりはないんじゃないかな、と思ったりします。

 

 

 

大切な人に愛を伝える方法、愛の言語の4つ目は「贈り物」です。

欲しがるままに与える、というのとは違い、高価なものである必要もありません。

そのもの通して、大切にされているとか、思われているとか相手が感じるものです。

その人の愛の言語が贈り物で去る場合は、その人の好みに合っているとなお効果的です。

このタイプの人からの贈り物は粗末にしないことがポイントです!

このタイプの人が家に来た時に、もらったものが無造作に置かれているとか

間違っても、メルカリに出品するところが目撃されたりしないようにしないといけません!

 

愛の言語の5つめはサービスです。

相手の望むことをしてあげること、ですね。

それも、嫌々やってあげるのではなく、心から望んでやってあげることが大切です。

もし、相手に頼まれたサービスをしたくない場合は、何故したくないのかを

考えてみる必要がありますね。

 

自分が大切にされていると感じることのできる、「愛の言語」は人によって違います。

その人の好みの愛の伝え方で伝えないと、相手を思う気持ちが伝わりません。

あなたの大切な人の愛の言語は何だったでしょうか??

そして、あなたの好みの愛の言語は何だったでしょうか??

相手や自分が口にする、「不満」のなかに

何かしてほしいこと、が隠されている場合もあります。

大切な人のことを考えながら、その人が望む愛の言語を探してみてください。

 

お子さんの場合は、5つのすべての言語を日々いろんな場面で使ってみるのもいいでしょう。

色んな表現方法があることを教えてあげてください。

それでも、いい悪いではなく、「好み」が誰にでもあります。

その人の好みの愛の言語が見つかったら、それを使うようにしてみてくださいね。

(参考書籍:「子どもに愛を伝える方法」田上時子+エリザベスクレアリー 2002 築地書館)

 

 

 

大切な人に愛を伝える方法、2つめはスキンシップです。

スキンシップは、物理的に相手に触れる行為のすべてのことを言います。

抱きしめる、頭をなでるなどのほかに、一緒にダンスをする、手をつなぐ、

方をポンとたたくなどですね。

他にも、膝枕や髪の毛を溶かす、背中をなでる等

相手が心地よいと思う全てのことが入ります。

やり方や強さなど、それぞれの好みがありますから

どんなやり方を相手が好むのかをよく考えなくてはいけません。

子どもにスキンシップを図る場合は、年齢と共に「適切な」やりかたかを

考えていく必要があります。

 

愛の言語、3つめは「共に過ごす時間」です。

相手が自分と一緒に何かしたい、と思っていることのために使う時間のことです。

相手に気持ちを100%向けて、相手のことを考えて過ごせる時間のことです。

物理的に一緒に過ごしていながら、何か違うことを考えているようだと

相手の望む、「共に過ごす時間」にはなりませんね。

少し時間を取って、一緒にスポーツをする、料理をする、映画を見る

話をする、それが3つ目の愛の言語「共に過ごす時間」です。

 

愛の言語4つ目と5つ目は、次回に続きます。