娘は、この春から大学1年生だった。

高校の卒業式も大学の入学式も、大学のオリエンテーションも健康診断もサークル見学も何もかもが無くなった。

履修の申込みも手探り、何もかもパソコンでやらなければならない。

幸い、パソコンを使うのに苦労はないタイプだったのでそこはスルー。

通学のために買った靴もバッグも春の服も、眠らせたまま夏になった。

 

ようやく健康診断で大学に半日だけ行った。

身長と体重を測ってきた(笑)

 

9月になって、一部の講義が対面になった。

「友達のつくり方なんか忘れたわ」と嘆きながら週に2日だけ通学を始めた。

週に3日通えば確実に定期のほうがお得なんだけど交通費。回数券でもいいかも?

微妙なラインだったけれど定期を買った。

 

講義は基本、「ソーシャルディスタンス」を守って行われるのだそうだ。

通常より大きな教室を使って、行われるらしい。

「情報リテラシー」なる授業の様子を聞いた。

その日は、パソコン操作Excelの使い方 といった内容だったらしい。

 

操作に不慣れな学生もいるのだろう。あちこちでパラパラと挙がるトラブル発生の手。

ソーシャルティスタンスのせいで、先生は広い教室を走り回らなければならなかったらしい。

 

気の毒すぎる。

 

情報リテラシーという講義の名前と、先生が走り回るアナログな姿を想像するとその落差に暗澹たる思いを抱いた。

 

まあ、施設的に問題があるところは改善できるだろう。

 

講義中に守られているソーシャルディスタンスも、教室を移動するときには崩壊する。

そりゃそうだろう。

次男の学校(中学校)を見ても、「3密回避なんて学校では無理」と声を大にして言える。

だから、学校で集団感染が起こっても、それはもう仕方が無いように思える。

幸い、本当に幸いにして、若い彼らは重症化するリスクが限りなく少ない。

 

あとは、彼らが接触するかもしれない高齢者や持病をもっている人たちへの懸念だ。

彼らは、少なくとも学校の外では、くれぐれも公衆衛生を守ってもらわなければならない。

 

それでも万一、ハイリスクな人たちに感染してしまったときは、日本の医療を信じるしかない。

 

新型コロナをインフルエンザ並みの「5類」にしてしまえばいいという意見を散見する。

そうすれば確かに、今ほどの差別はなくなる気がする。

でも、そうすると医療費が自費になる。ICUはもちろん個室となれば露骨に加算される。

新型コロナは回復までだらだらと長引く。入院費は日数でかかってくる。

 

旦那に医療費がかかっていたら、保険適用とはいえうちもかなり痛かったろう。

「入院治療にお金はかかりません」と言われたときは、日本国に感謝した。

(テレビカードやコンビニで買い物したものは実費でかかったけど)

 

新興感染症は、誰も抗体を持ち合わせていない。

そのへん、つらいことにならないようにしてほしいと切に願う。

 

 

「18日に開かれた医療関係者などを交えた作業部会では、入院措置の対象について65歳以上の高齢者や持病のある人など重症化リスクの高い患者に絞るよう見直すことで合意した。」

 

うちの旦那は65歳以下で持病がない。

なので、いわゆる高齢者でもないし、重症化リスクの高い患者 ということにもならない。

 

「オレ、来月かかってたら死ぬかも」

ニュースを聞いて旦那がぼそっと言った。

そう。すごくラッキーなことに最初に診てもらった病院でレントゲンとCTを撮ったので肺炎の影を見つけてもらえていた。

肺炎だったから、ICUに入れてもらえた。

「お元気なんですけどね」と言われながら入院したけれど悪化したのはその後だった。

 

新型コロナを原因とする肺炎の特徴は、「自覚症状が遅い」ことだ。

「幸せな肺炎」とか「幸せな低酸素症」というらしい。

https://www.j-cast.com/tv/2020/05/13385874.html?p=all

 

 

ふつうの肺炎だと、肺の中に二酸化炭素がたまって苦しくなるから気づきやすい。

ところが新型コロナの肺炎は、二酸化炭素がたまらないらしい。苦しくならない。

でも実は、酸素濃度が下がっている。

重症化する寸前まで苦しくない肺炎。

ホテル療養ならともかく、単身者が自宅療養となると、とても危険な気がする。

 

「軽症ったって、インフルの最初のキツイのが続くんだから。しんどいよ」

と横で娘が言う。

PCRがアテにはならないと医者も本人もまわりもしみじみ思った「陰性」者だ。

 

「なんか持病もっておいたほうがいいかもな」

 

新型コロナは、再感染する可能性がある。

この冬、まだまだ油断がならない。

「いちいちうるさい。騒ぐなただの風邪なのに」

という意見?を時々、見聞する。

 

コロナウイルスはいわゆる「風邪」を引き起こすタイプのウイルスなのだそうだ。

NID 国立感染症研究所「コロナウイルスとは」

そのうち、ちょっと凶悪なのが少し前に世界を騒がせたSARSとMERS……。

風邪という病名はない。

特効薬がないからお医者さんにかかっても対症療法のお薬をもらうことになる。

 

私も3月までは「ちょっとコワめの風邪(インフルくらい?)」と思っていた。

 

インフルエンザは毎年、お年寄りや子どもをひどい目に遭わせる。

今回の新型コロナはどうやら子どもには幸いお手柔らかめなのだが、お年寄りにはやや凶悪らしい。

いや、欧米では100歳超えの生還者クラッカーもいるようなので、実は「基礎疾患」がカギなのかもしれない。

お年寄りは何らかの基礎疾患を持っていることが多いから重症化しやすい……のかもしれない。

そこは素人には何とも言えない。

 

で、我が家では主人が罹ってしまった。というか発症した。

毎年会社の健康診断を受けているが主人には基礎疾患はない。

肥満もない。たばこは吸わない。吸ったこともない。

お酒は飲むが、人並みだろう。

中肉中背の50代だ。

最初はまあ「風邪」だった。たしかに。

しずかに肺炎まで至ったけど。これ新型コロナの肺炎の特徴らしい。

「自覚症状が乏しい」「あまり苦しくない」うちに進行していく肺炎。

 

しかし、とにかく「ただの風邪」はごく普通に健康な人間をICU送りにはしないと思う。

途中、血栓を防ぐための投薬も受け、幸い血栓が悪さ(肺や脳血管で梗塞を起こす)をして症状が増悪することはなかった。

ただの風邪は血栓まではつくらないでしょ汗とも思う。

新型だから、免疫がないから、それでこうなってしまうのか……?

ならばだからこそ、免疫のない今、新型コロナは決して「ただの風邪」ではないと私は思う。

 

今のところ、大部分の健康な人にとっては多くの場合「ただの風邪」だったり、ときには無症状で検査しなければわからない「風邪ですらない」ウイルスだ。

なのに。どういう理由なのだろう。

交通事故や飛行機事故みたいな偶発か、基礎疾患以外にカギがあるのか……

まれにごく普通の健康な人間や若い人でも重篤化する。

幸い健康な人や若い人は、死に至ることまではほとんどないようだけど。

うちの主人もまあなんとか生還した。

 

その理由がわからないうちは、ロシアンルーレットだし、やっぱり怖い。

どうして主人は入院して、子どもは若いからともかく、私が何もなかったのか。

若いが娘は発熱だけした。

「発熱だけって軽く言うけど、あのときはめっちゃしんどかったむかっ」と本人は言う。

息子は私と同じく、全く何もなかった。

 

主人と子どもたちは血液型A型で、私はO型だ(笑)……まさか、ここ?

 

はやくいろいろと解明されたらいいなと切に思う。

よく効く薬とか、ワクチンとか。

私は実を言うと少々高血圧で、肥満だ。

高血圧はお薬を飲んでいる。

次の流行までにがんばって痩せないと、やばい。

抗体がいつまでもつのか?3か月という話もあるし。もう切れるあせる

 

はやくほんとうに「ただの風邪」になってほしい。

 

6月に開催された大阪の新型コロナ対策の専門家会議では、次に流行が来たらそれは「第3波」だという話が出ていた。

武漢由来の第1波、そして実はこれが落ち着く寸前に、3月末までにヨーロッパから(戻ってきた日本人を含む)第2波が襲いかかってきていたのだという。

 

ヨーロッパを巡る卒業旅行から戻ってきて、日本で楽しくワイワイしてしまった若者がクラスターになったというニュースで京都の某大学が理不尽にたたかれた、あのタイミングだ。

彼ら以外にもたくさんの日本人があわててヨーロッパから舞い戻っていた。と思う。

 

我が家の長男はこの春から大学2年生。

1年生でドイツ語を選択して、ドイツ人の先生が企画して長年続けているドイツの田舎町でのホームステイ&職業体験に参加すべく、ドイツ語の勉強を頑張っていた。

参加したいでーす!で参加できるのかと思ったら、面接があったりテストがあったり、なかなか狭き門だったらしい。

めでたく幾つかの関門をくぐり抜けて、2020年2月末から1か月くらいの予定でドイツに渡る予定だった。

 

1月、そこはかとなく中国で新型コロナウイルス感染症のニュース。

2月4日、ダイヤモンドプリンセス号が横浜に。

日本でも新型コロナが騒がしくなり始めた頃と渡航する予定が当たった。

 

当時は「中国発」の感染症が隣国になる日本に飛び火してきた感じで、「EU(ドイツ)が入国を許してくれるかな?」といった感覚だった。

むしろ、今は日本を出る方が安全だろうとさえ思えていた。

「ドイツで日本人(アジア人)嫌がられないかなあ」が心配だったのをはっきり覚えている。

 

幸い、ドイツの田舎町の人たちは日本人の若者たちを温かく迎え入れてくれた。

息子によれば、一緒に行った1人が都会のバスの中で「アジア人だ。コロナかも」と言われたことがあったらしいが、まあその程度だったらしい。

 

本来の予定では3月末に帰国の予定だった。

しかし、イタリアで暴発したコロナの炎はあっというまにヨーロッパ全体を巻き込み始め、日本の感染者数なんざ簡単に突き抜けて、3月の初旬には本格的にドイツにも届いてしまった。

辣腕のメルケルさんが速攻で次々に手を打とうとしていた。

予定日まで待っていたらロックダウンで飛行機が飛ばなくなる。

……ということもあって、2週間ほど早めに帰国することになった。

 

日本国としてのお達しでは、この時点でまだ「2週間缶詰義務付け」を言い渡されることはなかったのだが(これが大阪の専門家会議のいうヨーロッパからの第2波の原因だろうと思う)、息子は大学からのお達しで「2週間は家を出ないで」と缶詰を宣告されたらしい。

下宿で荷ほどきをしてから、お土産持って実家に帰省するはずが、下宿で足止めとなり、また生真面目な長男はおとなしく下宿で自己隔離を開始したのだった。

 

京都の大学の子たちも、在学生であれば大学からお達しがあったかもしれない。

卒業生だったから「2週間は自己隔離」を強制されなかったのかもしれないと想像する。

ヨーロッパ卒業旅行を責められていたが、出発のタイミング的にはまだヨーロッパでは感染拡大していなかったのではないか。

記憶をたどるとそう思える。

帰国後、発症したときにはイタリアを含めてヨーロッパが大火事だったので「この時期にヨーロッパに行くなんて」とさんざん叩かれていた。

大学も彼らも気の毒だった。

 

帰国2日後、あろうことか長男がドイツでお世話になったお家のお父さんがコロナで入院したという知らせが飛び込んできた。

 

滞在していた田舎町は感染者ゼロだったのだけど、お父さんは都会に働きに出ていた。

運悪く感染してしまい、入院してしまったというのだ。

大学もその知らせを受けてびっくりしたに違いない。

息子に保健所に連絡するようにと指示が飛んだ。

息子もPCR検査やらあれこれ覚悟して保健所に電話をかけた。

ひととおりの説明を聞いて保健所の人から尋ねられたらしい。

「で、あなたは何か症状がありますか」

「なにもありません」

「では、毎日体温を測って、極力出歩かず、気をつけて過ごしてください。何かあったら改めて連絡してください」

 

大学側も息子も拍子抜けのお答えが返ってきて、まあ、そんなもんなのかなということになった。

当時は、発症直前に感染させる力があって実は結構アブナイという話とかは全くなかったからかもしれない。

お父さんは、お別れの日、元気に息子を見送ってくださった。らしい。ほどなく発熱。

 

息子は戦々恐々としながら、2週間を無事に過ごし切った。

検査をしていないので、感染していたかどうかはわからないままだ。

 

ドイツのお父さんは回復されて、めでたく退院して近所を自転車で走ったりしているという連絡が来たそうだ。よかった。

 

というわけで、もしかしたらうちは長男がヨーロッパ系の抗体を持っている…かもしれない。

実家の家族(我々)も、新型コロナの抗体を持っている可能性が高い。

主人がかかったのがどこ系統かはわからないけども。

 

ドイツのお父さんと日本のお父さんがコロナで入院した長男汗

なかなかレアケースかもしれない。

春先にダイヤモンドプリンセス号に乗り込んで、

ゾーニングが全然できていない!と

YouTubeに投稿して話題?になった岩田先生が

わかりやすく検査について述べておられます。

 

ちょっと長いですが(御本人もそうおっしゃっています)

素人にもわかりやすいので、リンクさせていただきました。

 

いろんな検査を受けたい!受けなきゃ!何がどうなの?

という混乱から救われますように。

 

https://blogos.com/article/466962/

 

 

こちらは読みながら一度寝落ちしましたが(笑)汗これもとても分かりやすい記事でした。

https://blogos.com/article/466649/

 

 

 

 

 

新型コロナで大騒ぎだった春はどこかに行ってしまって、梅雨になって

晴れた日は夏空。

 

うちの中学生の子は部活も再開して、隔日登校やら分散登校やらもなくなり

大学生は「前期リモート」が決定していたので、相変わらず家で受講。

正月に帰省してきたきり、下宿で帰ってこられないままの長男も同じく。

娘が入学してから大学構内に入ったのは、健康診断の数時間だけ(笑)

 

ただ、剣道部の中学生はただでさえ暑苦しいあの防具に加えて

さらに面の中にマスク(飛沫防止)を要請されている。

もちろん、つばぜり合いは禁止、大声の気合いも控えよう。

でも、これからの季節に面の中でマスク!

https://www.kendo.or.jp/information/20200604-2/

 

 

 

誰かが倒れないと改善されそうもない。

飛沫を防止できればいいと割り切って、手ぬぐいではなく

通気性の良いガーゼで作った。

 

入院して、ICUまで入って退院してきた運の良い旦那は、リモート出勤を経て

今はまた従前のように電車に乗って会社に通っています。

 

えー?もうずっとリモートじゃだめなのかね?

 

日本の会社って、どーよ。と、しみじみ。

東京では職場でクラスターとか。

高校生のお兄ちゃんが感染して、中学生と小学生の妹たちが陽性で

中学校と小学校が休校とか……。

 

全面的に休校にしてほしい、と思う保護者もいるだろうな

3か月も休校になっていたのに、また休校なのか と思う保護者もいるだろう

学年によって、捉え方も違うだろうし

願わくば、その子たちが偏見にさらされたり、つらい思いをせずに済みますように。

それだけを祈る。

 

うちの旦那が入院したのは、学校が春休み~休校に突入していたころだった。

学校からの通知では「家族に感染者が出たら連絡を」とあったけれども

保健所に聞いてみたら「本人ではないので、その義務はありません」ということで

全面的に休校中でもあり、学校には父親が入院したとは言わなかった。

そういう目で見られるのが嫌だったから。

 

もちろん、下宿中の長男を除いた家族は入院前の旦那と接触していたから、

全員、入院して14日間は息を殺すようにして過ごした。

その間に娘が発熱して、さらにそれがおさまって14日は自己謹慎状態。

ごく近い親族以外、誰にも言えなかった。

日本中が謹慎(緊急事態宣言発令中)だったから、不可能ではなかった。

 

ある意味、時期的にラッキーだったと本当に思う。

旦那の発症が今だったら、学校に黙っているわけにはいかない。

中学生の子どもを学校に行かせられないから。

理由を聞かないでください は無理かな。

 

そうなると、どうなったんだろう?と想像するとなんとも暗澹たる気持ちになる。

日本人って、こういうところが残酷だ。

誰も望んであんな病気になったりしない。

まあ、やっちゃ駄目だよと言われているようなことをやらかしていたとしても

感染を望んだりはしていないだろう。

発症してしまったらそれはもう後悔しかないだろうし

(結構つらいらしいから)

 

抗体検査ではまだまだ日本人には感染者が少なかったらしい。

(抗体検査の精度はうーん……らしいけれども)

みんなでうっすら感染して、色眼鏡で見られないような時期が来ないかな。

 

インフルみたいに「かかっちゃったよ」と言えるようになるのは

やっぱり特効薬が出るか、ワクチンが開発されないとなんだろうな。

 

新型コロナにハムスターは再感染しないらしい。

 

 

 

でも、人間は抗体が時間と共に少なくなっちゃうという話もあるから

うちの家族はもう感染しない とは言えない。

 

なんだかモヤモヤしながら、じんわり増えている東京の感染者数が気になる。

 

 

 

子どもたちが幼稚園に入るより前に、近所の公園で知り合って以来、仲良くしている友人がいる。

お互い、毎日毎日公園に通っていた。

子どもはひたすら外で遊ばせる派 という共通点。

雨でない限りは雪が降っても公園で遊んでいた(笑)

 

携帯電話はすでに存在した時代ではあったがあせる長い間(2年くらいかな)メールアドレスや連絡先の交換もしないで、ただ公園で会って遊んで、バイバイして別れて家に帰るという、実にドライで薄いおつきあい?だった。

かなり長い期間、お互いの名前さえ知らなかったのではないかな。

 

それからもう20年近くになるが、彼女とはつかず離れず、仲良くしている。

 

そんな彼女にも、旦那がコロナに感染してしまって入院したこのたびの騒動はまだ話していない。

SNSとかでやりとりする内容ではないし、お互いに自粛期間中なので、会えなくて直接話せていないのだ。

 

先日、彼女から連絡があった。

自分のおじさんが亡くなったので、お葬式に行ってきたという話だった。

おじさんの死因は老衰だったそうなのだが、昨今の諸事情もあってお葬式はかなり小規模だったのだそうだ。

それはわかる。そうだろうね。人もたくさんは集まれないしね。

 

お通夜もなかったんだそうだ。

え。そうなの。

 

彼女が一番びっくりしたのは、お葬式の段取り?だったらしい。

葬祭場を借りてのこぢんまりしたお葬式なら、お葬式して、出棺、火葬、遺族は食事などしてお骨あげの時間を待って、お骨あげに再度火葬場へ行き、お骨と一緒に会場に戻って、葬式当日に初七日の法要まで終える というのが一般的な感じなのだろうが……

 

お葬式→初七日法要→出棺→火葬(ほぼ解散、食事は自分たちで)→お骨あげ(帰宅) という 順序がなんだかどうなんだ?な段取りだったんだそうだ。

 

会場使用時間が超短縮され、お坊さんもめっちゃ働き方改革時短実現。

そりゃまあ、葬儀当日に初七日というのも、はじめて知ったときには驚いたが(母の実家がイナカなので……)

しかし火葬するより先に初七日法要を終えてしまうのは、どうなんだ?

 

仕方がないのかな……。今は。

でも、寂しかったね。なんだかね。

友達に共感するしかなかった。

 

コロナで亡くなっのではなくて、まだよかったと思うしかないのかも。

 

旦那の入院が決まって、ひとりで救急車に乗り込んでいくのを見送ったとき。

救急車に同乗することも許されなかったあのとき。

もしかしたら、あのまんま、お別れになってしまっていたかもしれないと、ときどき思う。

 

お葬式やそのあとの法要は、亡くなった人のためにではなく、生きている人のためにあると私は思っている。

残った者が、心の整理をつけるためになきがらを見送り、あれこれをこなしながら過ごすのだ。

 

いまコロナは、その大切な過程を奪う。

 

想像すると、ほんとうにつらい。

 

旦那は退院してから数日後、リモートで仕事に復帰した。

基本的に在宅で……という話だったが、発熱、発症、入院……実はどたばたと期をまたいでしまっていた。

会社では席替えがあったりしたらしく、一度は自分の机を確認しに行かねば。と言う。

 

気持ちは分かるけど、行くのか?会社へ。電車乗って?チャレンジャー汗

 

2度連続して陰性になって、退院した人の中にポツポツと「再陽性」になったという人のニュースがある。

 

このウイルスは、治ってから完全に身体の中から消えてしまうタイプではないのかもしれない。

そして、一度かかったからといって、二度かからない、というタイプでもないのかもしれない。

コロナウイルスって、一般的には「風邪」のウイルス。

風邪は、病名ではない。今も対症療法しかない。

風邪と水虫とがんを治す薬ができたらノーベル賞 とブラックジャックに書いてあった。

 

あいかわらずだが、詳しいことは分からない。

旦那が再陽性になったり、再び感染して発症しないという保証なんかまったくないのだ。

 

日本中が世界中が、殻にこもっていれば、かならず終息する今回の疫病。

ウイルスは細胞の中でしか増えることができない。人と人が近寄らなければ、うつらない。

 

しかし、そうはいかない。それもわかる。

 

ゴールデンウィークあたりの自粛は、見事だったと思う。日本。

東京もぐっと下がってきた。

近畿もどうやら解除らしい。

頑張ったゴールデンウィークのそのあと、ちょっと出たよね外に。

その結果?成績?が出るのはもうすこしあと。

その前に解除するのは大丈夫だろうかあせる

いや、外に出たいよ当然だよ。ちょっとはね。

多くの人は外に出ても以前よりもずっと用心していたとは思う。

 

みんな前とは違うよ。皆が用心していたら、大丈夫かも?と旦那に言うと

「おれは充分に用心していたのにかかったむかっ

と言う。

そうか。それもそうなんだけど。

 

え。でも行くの?会社。

 

ウイルスとの共存。

毎朝、毎晩、体温を測って。

あちこち触らない。こまめに手洗い。

こわごわ共存するしかないか……。

旦那が退院して、2週間(14日間の経過観察期間)が無事に過ぎた。

この14日という日数にどんな根拠があるのかなと思うに、感染して、発症するまでの平均的な日数が5日くらいらしい。

https://epark.jp/medicalook/new-coronavirus-symptoms-unique/

 

14日過ぎても発症する人がいないわけではないようだが、まあだいたい感染した(と思われる)日から14日発症しなければ大丈夫……なんじゃないかなー?という感じのようだ。

なにしろ新しい病気なので、何事もはっきりしない。しかたがない。

 

ワイドショーやらLINEのニュースなんかを見聞きしていると、PCR検査、抗体検査、抗原検査……と、かまびすしい。

我が家では、とにかく全員が口をそろえて

 

どの検査も残念ながら信用できるものじゃないよね汗

 

ということで一致している。

CTやレントゲンですでに肺炎が出ていた旦那はPCR検査(1回目)陰性だったから。

濃厚接触者で、旦那が入院してから6日目に発熱し始めた娘もPCR検査は陰性だったから。

旦那が退院してきたときに病院からもらった注意書きにはっきり書いてあったから。

既に引用したが、再度引用する。

*****************

「新型コロナウイルス感染症の検査を受けられた方へ」

陽性の場合 入院勧告になります。

病院から連絡があったのちに、保健所から連絡がありますので、指示に従ってください。

陰性の場合

検査は100%確定できるものではなく、新型コロナウイルス感染症であることを完全に否定できません。

10人検査すると4人ぐらいの人はウイルスを保有していても陰性と結果が出てしまいます。(偽陰性と言います)

検査結果が陰性でも、新型コロナウイルスを持っている可能性があり、他の人にうつしてしまう可能性があるということです。

*****************

 

PCR検査が10人中6人が当たる(正解の)精度。4人はハズレ(間違い)になる。

60点。一応、及第点?ということなのだろうか。赤点ではない。たしかに。

そこを基本に考えるに、抗体検査も、抗原検査も、「PCR検査よりも精度が低い」と、どの説明を見ても聞いても述べているのだ。

もしかしてヘタしたら赤点寸前なのでは。

PCR検査は、この程度(素人的にはそう思う。せめて80%以上がほしいのは私だけ?)にもかかわらず、「精度が高い」と書いてあるのだ。

 

「抗体検査を受けて、陰性だったから来週誰かさんと堂々と会える♪」

「私は三密避けてきたから大丈夫だと思ってたけど♪」

……みたいな記事を読んだ。

どんな抗体検査キットを使ったのか知らないが、同じキットで10回検査してみたらよくわかったかもしれない。

5回でもいいかな。

無駄なこと……とまでは言わないけれど。

検査日時点より少し前(抗体ができるまで数日かかる)の過去を確認(しかも精度が低い)できただけなのに、来週のその日まで自分が絶対に感染しないと信じられるポジティブさはとても危険だと思う。

ずっと怖がって閉じこもっているという誰かさん、この人と会うのかな。どうかご無事で。

 

医療従事者が必要に応じてこれらの検査をすることはともかく、一般人が自分の安心のためだけに受けることはどうかなああせると思う。

そんな中、またニュースで、心配で心理的に不安定な妊婦さんがどうしてもと希望してPCR検査を受けて陰性だと知って安心したという話があった。

……妊婦さん、心配だよね。不安だよね。うん。わかる。

でも、それって、あんまり精度が高くないんだよ……あせる

心の安定を得ることが大切なこともあるから、先の「誰かに会うための抗体検査」ほど目くじらをたてる気にはならなかった。

いろいろとしかたがないかもしれない。

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/

 

専門家のとてもわかりやすい記事↑

入院中、LINEは1日に数行やりとりできたが、詳細はわからなかった。

旦那の思い出話?から、シェアできそうなことを書き留めておこうと思う。

 

【入院前

寝転んでいた時間が長かったせいもあったけど、仰向けに寝ているとしんどかったらしい。

肺炎を起こしていると、寝ているよりも身体を起こしている方が楽なんだそうだ。

(当時は自覚症状なかったけど)

 

【入院中】

入院してICU、HCUに入っている間も、ベッドは上半身起きた角度だったらしい。

入院当初からいったん明らかに悪化したそうだ。

血液と酸素飽和度は常にモニターされていたところ、肺炎が悪化して酸素飽和度が下がって、しょっちゅうキンコンキンコンとアラームが鳴ったらしい。

鼻からの酸素チューブがマスクに切り替わった時期があったんだそうだ。

寝ているときに呼吸状態がおかしくて、看護師さんから「過呼吸みたいになってた」と言われたときもあったそうだ。

HCUから一般病棟に移るときは車いすに乗せられて「まわりを絶対に触らないでね」と言われて車いす移動したらしい。

 

一般病棟では基本的に個室隔離。

看護師さんが部屋に来ることはまれで、食事等の受け渡しはすべて決められたエリアに自分で取りに行くんだそうだ。

看護師さんが部屋に来るときは完全装備になるので、めったなことでは呼べなかったという。

コンビニ商品のリストをもらって、お金と共にほしいものをリクエストすると、受け渡しエリアに置いてくれるんだそうだ。

でも、コンビニは土日お休みだったらしい。

 

【退院のとき】

荷物を持ってICUの近くを通ったときに、気づいた看護師さんが数人 手を振ってくれたそうだ。

「治ってくれるひとがいないとやってらんないよ」と言いながら。

向こうは旦那をよく覚えてくれていたようだった。

でも、みんないつもすっぽりキャップをかぶってて、防護服を着ていて(名札が見えない)、さらに顔がほとんどマスクで隠れているので、こっちはまったく判別できず、誰がどの看護師さんなのかは入院中も退院のときもわからなくて申し訳なかったらしい。

 

 

退院のとき、先生や看護師さんたちにお菓子を差し入れようと持っていった。

私は、感染症一般病棟の看護師さんに渡せばいいかなと思っていたのだが、旦那は「救急科のみなさんに」と断固言い張った。

ICU、HCUの皆さんによほど恩義に感じているらしい。そりゃそうだな。

24時間3交代でずっとお世話になったのだもの。

 

話を聞けば聞くほど、救急科のみなさん、病院のみなさんのおかげで 今、旦那はこうして家にいられるんだと思う。

感謝しかない。

本当に感謝しかない。