結果が出ましたよ。2回目も陰性でした。

……で、何時に退院されますか?

 

といったやりとりだったらしい(笑)

 

もちろん公共交通機関で帰ってくるわけにはいかないので、車で向かう。

 

お迎えの方は車の中で待っていてください。

……こちらもまだまだ病院内に入ることはできない。

すでにもう濃厚接触者ではないけれど、うつすのもうつされるのも困るのだろう。

これまでの検査などと同じく、病院の裏口っぽいところからぽいっと吐き出される感じで出てきた旦那。

そのまま車に収納。

 

3週間と少しぶり。5キロやせたらしい。

健康的にダイエットしたわけではないので、しぼんじゃった雰囲気。

一般病棟に移ってからも基本的に部屋から出られないので、運動不足は甚だしい。

 

PCR検査を受けた人に向けての注意事項の用紙をもらって帰っていた。

 

**************

「新型コロナウイルス感染症の検査を受けられた方へ」

陽性の場合 入院勧告になります。

病院から連絡があったのちに、保健所から連絡がありますので、指示に従ってください。

陰性の場合

検査は100%確定できるものではなく、新型コロナウイルス感染症であることを完全に否定できません。

10人検査すると4人ぐらいの人はウイルスを保有していても陰性と結果が出てしまいます。(偽陰性と言います)

検査結果が陰性でも、新型コロナウイルスを持っている可能性があり、他の人にうつしてしまう可能性があるということです。

 

陰性の方へ

<症状がなくなった後14日間行うこと>

①不要不急の外出は避ける

②毎日、朝夕2回体温を測る

③再び症状が出現したときは保健所・かかりつけ医へ電話で相談する

注意

直接医療機関に行かれても診察はできません。

上記を守っていただけない場合は、医療従事者・他の患者に感染させてしまい、感染拡大を招く可能性があるためご協力をお願いします。

お渡しする別紙の厚生労働省の案内文書を参考に家庭内の感染予防対策をお願いいたします。

*****************

 

……PCR検査の限界が書いてあった。

PCR検査の数をとにかくふやせという風潮がある。

恐らくこういう用紙を皆もらうのだろうけれど、よく読まないで陰性の印籠を振りかざして外出しちゃう人が出てきてしまうのが怖い。

症状が出た人はそれでも用心してくれるだろうが、無症状の人はどうしようもない。

PCR検査の数をふやすことは賛成だけど、誰も彼も希望者全員に……というのは、無理だ。

だから、数をふやしても、今も医者や保健所の指示がなければ受けられないのだ。

正解だと思う。

 

テレビに聞いたことのない退院したアイドルだという若い子がリモート出演していた。

発症したときに、検査してもらいたくて、検査していそうな病院を探して行った なんてことを言っていた。

かんべんしてくれ、またこんなことをテレビで垂れ流しだ。

 

専門家会議のひとたちは、本当に大変そうだ……。

娘の発熱でこっちがヒヤヒヤどたばたしている間に旦那は回復して

昨日、PCR検査をすることになったそうな。

平熱が続いたことと、肺炎の兆候がずいぶんマシになった(全快ではないらしい)から。

 

結果は陰性。1回目陰性。

そうして速攻で2回目の検体採取。

24時間経っていればよくなったのねたしか。

混み合っているからね。回復したら退院に向けて全速力。

 

あしたは休日なので、結果はあさってになるらしい。

 

退院の日も近い。

入院勧告書さらに10日延長されたものが届いた。

 

はじめて未来の日付が入っている。

この日に退院できる……とは限らないから、できなければ再々延長になるのかな。

 

旦那は、ほぼ平熱に戻ったらしい。

肺のダメージ回復待ち、といったところだろうか。

感染症病棟のなかを、ときどき引っ越しさせられているようだ。

病院のホームページを見てみると、本来はフロアーの一角だけが感染症エリアのはずなのだが、

旦那の話とつき合わせてみると、どうやらワンフロア全体が感染症一般病棟に広げられた様子。

 

HCRを出るときに、救急科のお医者さまに言われたらしい。

 

「もう二度とここに戻らないようにしてくださいね」

 

……刑務所じゃあるまいしあせる

 

でもたしかに、そう思う。

 

少し前から病院は(介護施設なんかも)どこも面会制限で、見舞いは原則できない。

看護師の姪っ子が「着替えの受け渡しとかもしないとだめだから、めちゃ忙しい」と言っていた。

彼女は普通の?病院勤めなのだけど、入院患者の着替え、洗濯物の交換、本来なら見舞いの家族がまとめたり持ち帰ったり、棚に入れたり……していたのが、面会制限で全部看護師の仕事になってしまっているようだった。そりゃあ大変だ汗

 

旦那の入院セットはあわてて作った割に足らないものはなかったらしく、まあまあ快適らしい。

感染症病棟は基本的に個室(バストイレ付き)で、タオルや下着の洗濯は自分でしているという。

ただ、パジャマが自前の病院なので、いまさらながらパジャマを送った。

持っていってもいいのだけど、看護師さんにお願いして受け渡し……となると負担になると思って送った。

 

自動車で40分ほどの病院のはずなのだけど、宅配便が2日かかった。

負担にならないように、時間指定をしなかったからかな?

宅配業界もめちゃくそ忙しいのか……汗

 

近くの郵便局の営業時間?が10時-15時になってて、前で呆然と立ち尽くした。

ゆうパックにしなくてよかったかも。

 

なんか、フィクションの世界観の中に紛れ込んだような気がする。

 

「刑務所で差し入れもらった気分音譜

荷物が届いて、旦那は喜んでいた。

缶コーヒーとお菓子も入れておいたから。

 

俳優の石田純一さん、脚本家のクドカンさん……。

 

アビガンが効いた。となんだか必要以上に報道されているような気がする。

おふたりとも良くなって本当によかったと思う。

残念ながら亡くなってしまった岡江久美子さんに、発熱してすぐアビガンを飲ませていれば……なんて、タラレバのお話を勝手にしている人もいる。

まちなかで噂話をするならいいが、テレビでそんな話を垂れ流すことの功罪を制作者は何も考えないんだろうか。

まあね。日本で開発したお薬らしいから、それが効くとなると日本人としてはうれしい。

それはたしかにうれしいけどね。

 

旦那もアビガンは服用した。服用は決して早期ではなかった、と思う。

入院当初、先生は「アビガンは副作用が強いので」と控える方向性だと教えてくれた。

はじめはぜんそくのお薬オルベスコを使ってくださった。

その後、効果が見られなかったのか、アビガンに切りかえた様子だった。

タイミングかもしれないけれど、そこから徐々に良くなっていったような気はする。

 

事実、そうかもしれない。しかしあれは結構キツそうなお薬だ。

催奇形性があることは有名。

旦那の肝臓は悲鳴を上げたし、尿酸値等が上がったようで、そっちの対症療法薬を飲んでいた。

(コスパノンとウルソデオキシコール酸錠)

名前は分からないけれど、エコノミー症候群を抑制するお薬もずっと飲んでいたらしい。

 

現状でも、アビガンはお医者さんの徹底管理の下でしか飲めないし、治験の段階。

 

なのに、テレビでは

「早く飲んだ方が良く効くらしい」

「幾らするんですか」

「どこで手に入るんですか」なんて

とんちんかんなコメンテーターの興味本位な言葉が無責任に垂れ流されている。

 

こんな薬がうっかり素人の手に渡って、勝手に飲んだりしたら大変なことになるよ。

 

と、わたしも素人ながら思うのです。

 

春になったら大学生の予定だった。

卒業式がなくなって、入学式もなくなった。

大学生になったら、私服通学になるからと幾つかそろえた服。

毎日同じというわけにいかないからと、買った靴たちも玄関横に眠ったままだ。

どうかそんな娘が大変なことになりませんように。

 

娘のPCR検査 翌日夕方に電話連絡があった。

 

「陰性でした」

……え。意外。連絡してくれた先生も意外だったご様子。

「念のため、1週間程度は健康観察してください」

「何か急変があったらすぐ連絡してください」

……はい。ありがとうございました。

 

うーーーん。陰性だったか。

たしかに?検査してくださった先生の予想どおり、娘の発症ピークは過ぎていたらしく

熱は徐々に下がっている実感がある。

 

陰性か。うーん、こういう感じの精度なんだな……というのが実感。

病院の先生が「まず陽性」と思ったようだし、旦那の様子を見ていた私や娘自身も「陽性」と思っていた。

でも、陰性。

発症10日でICUに運び込まれて、一時は気管挿管寸前までいっちゃっていたらしい旦那も、発症5日時点では陰性だった。

 

娘の陰性結果はおめでたいことなのだけど、旦那の検査をしてくださった先生の言葉を思い出す。

 

「陰性だったときのほうが、かえって対応に困ります」

 

……ううむ。とにかく、再発しないように健康観察するしかない。

今までもずっとしていたことだけど、毎朝体温はかって、ときどき酸素濃度測って。

我々家族は、外に行くときには可能な限り人と接触しないように気をつける。

お店の出入り口では、しつこく手指を消毒する。

 

旦那のときと違うのは、検査後、娘の状態が確実に良くなっている様子が見られること。

動悸もずいぶんおさまってきている。熱も下がってきている。

若いからなのかな。さすがだな。

 

しかし、インフルエンザのあの最初の高熱と関節炎がしつこく続くようだったらしい娘は

「二度とイヤ。あれはもうイヤ」

と言っている。

 

「軽症」と油断している若者がいるなら、考え直すほうがいい。

 

娘の熱が再発して4日目。下がらない。

これはもう観念して、保健所に連絡するしかない。

※5月現在、発熱して4日待つ必要はなくなりました

 

心配なのは、旦那と同じように肺炎を起こしていないかということ。

一応、オキシメーターで見る限りは酸素飽和度は下がっていない。

でも、ものすごい動悸(心拍多い)なので、そのせいで下がらないだけかも。

だからできればCTをとってほしいと思っていた。

旦那のパターンであればまずは近くのお医者さんに診てもらう……はず。

保健所に電話して、状況説明。

 

「PCR検査の調整をします」

え。いきなりですか。

「濃厚接触者なので」

そうですね……。たしかにね。

 

話が一足飛びにPCR検査に。

しかも、旦那のときは車で20分ほど離れた医療センターへ行ったのだが、

今回は徒歩で行ける距離の地域の中核病院で検査してくれるという。

検査機関が増えているんだな。

 

徒歩で行ける距離なのだけど、自動車で行ってくれと言われた。

しかたない。

 

入ったことのない裏口のさらに裏口の……ようなところに車を誘導されて。

「お母さんは車内でお待ちください」と言われ、娘はひとりで行った。

PCR検査もするが、CTも撮るかもしれない。レントゲンも。

時間かかりそうだな……と思う間もなく、あれ? すぐに娘は帰ってきた。

「はやっあせる

「だって、綿棒突っ込まれて終わった」

 

え。それだけ。本当に検査だけで診察してくれないのね。

「はいこれ」と渡されたのは、会計方法を書いたお手紙。

保険証も持ってきていたけど、お会計とかすべては後日でいい、というスタンス。

そうね。お会計窓口に行くのを、好まないよね病院的にも。

今回のコロナでは、実はあちこちの病院に借金している我が家あせる

入院費は公費だが、そのまえの検査とかがたぶん自費。

すべて「後日でいいです」「落ちついてからでいいです」と言われている。

 

「先生は、まあまず陽性でしょうって言ってた」

あらら。そうか。

「でも、たぶんもうピークは終わってて、あとはおとなしくしていたら熱は下がるんじゃないかって」

それが真実ならうれしい。

 

とにかく、鼻の奥への突っ込まれ方がハンパでなかったらしく、鼻が痛い、鼻が痛いと家に帰るまで文句を言う娘。

どこかが自宅でも検査できるキットを作ったとか販売するとか聞いたけれど、鼻の奥に突っ込むタイプであるなら、素人ができるワザではないと思った。

イメージ的には自分の頬にそって目のほうに向かって突っ込むような気がするけれど、実は鼻の穴はノドにつながっているので、ほぼ水平方向に突っ込んでいかなければいけないらしい。

中途半端に突っ込んだだけでは、たぶん正確には結果が出ない。

 

結果は、翌日以降になるといわれた。

これで娘が陽性だったら、どうなるんだ我が家は。

というか、きっと陽性だろうし。

入院セットをつくらないといけないかもしれない……とぼんやり考えた。

 

お役所から簡易書留が。

 

・感染症にかかっていること及び就業制限に関する通知書

・入院勧告書(72時間)

・入院勧告書(10日間)

 

が入っていた。

 

指定感染症にかかっていることが判明したら、お役所からこんなものが届くのか。

早い話が「あんたは指定感染症の新型コロナウイルス感染症にかかった診断がでたぞ」ということ。

就業制限とは、「症状の消失および病原体を保有しなくなるまでの期間は、接客業その他の多数の者に接触する業務に従事することができません」ということらしい。

 

そして、「この感染症の蔓延を防止するために、入院を勧告する」 という勧告書。

入院すべき期限(実際に入院した日にちが書いてある)、入院期間は……ん?

とりあえず72時間の入院勧告書が1枚、その次に10日間の入院勧告書が追加されていた。

 

後日、さらに10日延長の入院勧告書が届くのだが……そうか。こんなのが届くのね。

延長の理由は、当該感染症の病原体を保有していないことが確認されないため。

……なるほど。

 

そして、入院費用を公費でまかなってもらうための書類を書いて、返送。

 

日本って、なんだかんだ文句言いいつつ、面倒見てくれるのね。こういうところ。

ありがたい話です。

でも、これ公費ってことは、税金なのよね。うん。

 

病院がいっぱいで、自宅待機とかホテル療養とかの人にはどんなのが届くのだろう?

 

 

日々、いろんなことがある。

小石につまずいて、痛い目に遭うこともある。

台所でうっかり皿を割ることもある。

何かをぶっこぼすこともある。

財布を落っことすこともある。

(多くの場合返ってくるからすばらしいが返ってこないこともたまにある)

洗濯機が壊れることもある。

 

何事か、不都合なことが起こったとき、なるべくこう考えることにしている。

 

これは、なにごとかもっと大きな災厄を除くための、厄払いなのだろう。

ありがたいことだ。

……今回、洗濯機さんは、旦那の厄払いをしてくれたのかもしれない。

 

そう思うことにする。

ちょっとずうずうしいが、できれば娘の厄払いも背負ってもらえるとうれしい。

 

そう思いながら、運び出されていく洗濯機さんの後ろ姿を見守った。

長い間、毎日たくさん洗濯してくれてありがとう。

 

娘の熱はダラダラと続く。いやな熱だ。あいつ(コロナ)の気配がよぎる。

旦那より平熱が高めなので、38度前後をうろうろしている感じだ。

前回のが旦那が入院してから一週間弱の発熱。

いったん下がってまた発熱だ。

このパターン、あるあるな気がする。

潜伏期間としては期間内といえる。

うっかり肺炎、なんてことにならないよう、指先で酸素飽和度が測れるように旦那が入院して間もなくオキシメーターを買ってしまった。

実は私の健康観察のためだ。

それが娘に役立つとは。

酸素飽和度は大丈夫だが、娘の心拍がめっちゃ速い。

(オキシメーターは酸素飽和度と心拍数を測ることができる)

 

心臓がめっちゃ頑張っている。安静なのに100を切らない。

若いから耐えられているけど、これ年寄りだったらこの心拍だけで身体中へとへとになりそう。

 

がんばれがんばれ。

4日 熱が下がらなかったら、保健所に連絡しなくちゃならないだろうな……。

※5月現在、連絡する指標として熱の数値やこの4日という日数はなくなりました。

息苦しさ、強いだるさ、高熱等があれば、すぐに連絡していいことになっています。

 

こんなときに。

朝、洗濯機さんが洗濯の途中で、物静かに考え事をしている。

もしもし。注水してすすぎをしなくちゃいけない段取りなのではありませんか

声を掛けたが、どうやら注水ができないらしい。

ホースをつけなおしたり、途中でうっかり「水のことならク〇シアン♪」的な噴水になったり

結構頑張ってみたが、しょせん素人なのでどうしようもなかった。

とりあえず、手動で水を汲み入れてすすぎ→脱水まで終わらせた。

モーターが壊れていたわけではないから、水さえタイミングをみて入れれば洗濯はできた。

 

実はすでに20年来使い続けてきたつわもの。20世紀製造の洗濯機だ。

修理すればまだ使えるかもしれないけれど、もうあきらめることにする。

 

電気屋さんへ行った。

家電量販店は、生活に必要な品物(冷蔵庫や洗濯機)を扱っているので、このたびの休業要請対象にはならないのだそうだ。

ありがたい。そうでないと困り果てるところだった。

 

しかし、家電も部品輸入(多く中国製)がストップしているので、人気製品は品薄気味なのだと教えてくれた。

幸か不幸か我が家は大人数ゆえ大容量タイプが必要なので、人気製品ではない。

明日には納品できます。ということで助かった。

とはいえ、やはり?配送もかなり絞られているらしい。

あちこちで影響が出ているのね……。

 

思い出したように娘がまた発熱した。

嫌な熱だ。いったん下がってまた出る。このタイプ。いやなやつだ。

がんばれ娘のはたらく細胞たち。

負けるな。

 

感染症内科の先生からは連絡がない。

救急科とは違うし、旦那の容体も毎日報告しないといかんほどのものでもないだろうし

本人に携帯も使わせてるし、先生が連絡してこないとならない用事もないといえばない。

なにより、とにかく、きっと病院が忙しいに違いない。

 

そう思うことにする。

 

一般病棟は個室なので、携帯も前より扱いやすくなったようだ。

ただ、病院なのでWi-Fiが一部エリアでしか使えない。

もちろん感染症病棟の病室にWi-Fiは飛んでいない(笑)汗

なので、まあ様子伺いのLINEだけで事は足りる。

 

まだ鼻への酸素チューブと、指先の酸素飽和度を測るセンサーはついたままらしい。

ウィルスが肺に与えたダメージは相当なものなんだろう。

 

娘は平熱に戻って、普通にしている。

こういう人、どれくらいいるんだろう。

とにかく以前と変わらず、買い物はすいている時間を狙って

階段使って、共用部分はさわらないように気をつけて

お店の出入り口での手指消毒は必ずする。

 

お店の消毒液もアルコールがなくなったんだな。

次亜塩素酸水になった。