俳優の石田純一さん、脚本家のクドカンさん……。

 

アビガンが効いた。となんだか必要以上に報道されているような気がする。

おふたりとも良くなって本当によかったと思う。

残念ながら亡くなってしまった岡江久美子さんに、発熱してすぐアビガンを飲ませていれば……なんて、タラレバのお話を勝手にしている人もいる。

まちなかで噂話をするならいいが、テレビでそんな話を垂れ流すことの功罪を制作者は何も考えないんだろうか。

まあね。日本で開発したお薬らしいから、それが効くとなると日本人としてはうれしい。

それはたしかにうれしいけどね。

 

旦那もアビガンは服用した。服用は決して早期ではなかった、と思う。

入院当初、先生は「アビガンは副作用が強いので」と控える方向性だと教えてくれた。

はじめはぜんそくのお薬オルベスコを使ってくださった。

その後、効果が見られなかったのか、アビガンに切りかえた様子だった。

タイミングかもしれないけれど、そこから徐々に良くなっていったような気はする。

 

事実、そうかもしれない。しかしあれは結構キツそうなお薬だ。

催奇形性があることは有名。

旦那の肝臓は悲鳴を上げたし、尿酸値等が上がったようで、そっちの対症療法薬を飲んでいた。

(コスパノンとウルソデオキシコール酸錠)

名前は分からないけれど、エコノミー症候群を抑制するお薬もずっと飲んでいたらしい。

 

現状でも、アビガンはお医者さんの徹底管理の下でしか飲めないし、治験の段階。

 

なのに、テレビでは

「早く飲んだ方が良く効くらしい」

「幾らするんですか」

「どこで手に入るんですか」なんて

とんちんかんなコメンテーターの興味本位な言葉が無責任に垂れ流されている。

 

こんな薬がうっかり素人の手に渡って、勝手に飲んだりしたら大変なことになるよ。

 

と、わたしも素人ながら思うのです。