というわけでミュートの話。

 トランペットでミュートというと、ベルにつける「弱音器」を指します。音を弱めると書きますが、実際の役割は主に音色を変えるためのものですね。
 それに対してベースのミュートは、主に「弾いていない弦を鳴らないようにするためのテクニック」を指すようです。エレキベースのような撥弦楽器は、弦を鳴らすとそのままでは他の弦も共鳴して、音が濁ったりはっきり聞こえにくくなってしてしまうので、余計な音を出さないようにするのは非常に重要なテクニック。

 らしいんですが…。

 最初に買った「初心者向け」の教則本には「ミュート」なんて書いてなくて、ベースを始めてある程度経ってから、ネットでコツやら情報やら調べているうちに、そういうテクニックがあるのを知りました。ど素人だからね。
 まぁ今は便利な時代になったもので、少し探せば参考になるサイトはもちろん、解説動画なんかもたくさんあって、こういう楽器の場合とても助かります。プロとおぼしき人のを見てこれ無料でいいのかなという気もしますが、ありがたく享受することにして、ミュートについてのサイトや動画を見る限りでは、ツーフィンガー奏法の場合のミュートは皆さんだいたい以下のやり方が「基本形」っぽい。

 1.右手の親指を使ってミュート
 2.アポヤンド奏法でミュート
 3.左手でミュート

 1.は弾いてる弦のひとつ下の(低い)弦、具体的には1~2弦を弾くときは3弦、3弦を弾くときは4弦、4弦を弾くときは5弦に親指を置くことで、その弦を鳴らないようにするテクニック。5弦ベースでも親指を寝かせれば4弦と5弦を一緒にミュートできるのでお得ということらしい。お、これは既にやってる。

 始めたての頃は親指をピックアップに乗せたまま全ての弦を弾いてたんですけど、最初にネットで見た教則ビデオ(山口タケシさんのやつ)がそうやってたので、普通はそうやるもんだと思って、そっちに変えて練習するようにしたんですよね。こうしたほうがきっと弾きやすいからなんだと思って練習してましたけど、ミュートテクニックだったんですね…。形から入っておいて良かった。

 2のアポヤンド奏法ってのは、弦を弾いた指をそのままひとつ下の(低い)弦に当てて止めるることで、そのひとつ下の弦をミュートをするということですね。親指を弦に乗せてる場合はほとんど意味はないですけど、1弦を弾くときだけは親指は3弦の上にいるので、2弦のミュートをするのに役に立つ、らしい。これはまぁ、ツーフィンガーの基本なので特に難しいこともない。

 1と2だけで充分事足りるように見えますが、これだけだと弾いてる弦よりも上の(高い)弦をミュートすることは出来ないので、低い弦を弾くとき、たとえば3弦を弾くときの1~2弦のミュートは左手を使う必要があります。とはいえ、弦を押さえるときに高い弦にも一緒に触れている状態にさえしておけばミュート出来るので、そんなにこれは難しくもないこと。

 しかし、スラップの場合は右手でのミュートができないので、全ての弦のミュートを左手でやる必要が出てきます。さて困った。困ったときはどうするか。うまい人がどうやってるかを知ればいい。

 ということで、教則ビデオやYouTubeに上がってるプロの人のスラップ演奏動画をガン見し続けました。

 すると、どうやら皆さん、たとえば3弦と1弦でオクターブを弾く場合は、中指で4弦に触れてミュートしてることが多いようです。フリースタイル(自由のFreeではなくレッドホットチリペッパーズのベーシストであるFREAさんが始祖の、サムピングを下向きにした親指で行うスタイル)の人はネックを握り混んで親指で4弦をミュートしてる場合も多いようですが、自分は普通の振り抜き型だし何より5弦のネックを握り混めるほど手が大きくもないので、そっちは参考外。
 2弦のミュートは3弦を押さえる人差し指のセーハか、もしくは余った薬指でミュートしてるのかな? いずれにしても、中指をミュートに使えるような押弦の形を「基本形」としている人が多いようです。なるほど。

 そんなわけで、この基本形をポジションや弾く弦を変えても自然にできるよう練習中。こういうのは繰り返しやって、身体に覚え込ませないといけないですからね。

 で、一応3弦と1弦のオクターブはなんとなくそれっぽい音が鳴るように鳴ってきたのに対し、4弦と2弦だとあまりいい音が鳴らないんですよね。連続で4弦だけサムピングすればまぁまぁ悪くはないので、たぶんオクターブだとサムピングの叩く位置や叩き方が安定しないせいだと思いますが。これも繰り返し練習する必要がありそう。俺の戦いはまだ始まったばかりだ!
 さて、楽器とかアンプとか、ハードウェアのことばっかり書いてるけど、肝心の本人の腕前はどうなんじゃい、という話について。

 当面の目標だった「どんなときもずっと(μ's)」は、ノーミス(別名フルコンボ)というわけにはさすがにいかないものの、1曲通して演奏することはできるようになりました。

 このあたりまで来ると、だいたい「苦手なところ」が最後まで残る格好になりますね。そういう何カ所かを重点的に練習してはいますが、だいたいが運指がめんどくさかったり、ポジション移動が激しかったりする、要するに難しいところなので、克服できるのはもう少しかかりそう。

 1年くらい練習してやっとここまで、って感じですがね…。

 まぁ前にも書いたとおりラブライブ!の楽曲は全体的にベースがくっそ難しいですし、その中でもこの曲は特に難しい部類に入るんじゃないかと思います。そんな曲を初心者のおっさんが弾くのがもともと無謀な挑戦ですからね。1年かかったとしても、ここまでできるようになったことを喜ぶべきでしょうか。

 そんなわけで、あとはフルコンボを目指して(夢見て)練習しつつ、並行してそろそろ別の曲にも挑戦してみようと思いました。やりたい曲はいっぱいありますが、たぶん何をやるにしてもまたじっくり腰を据えて(何ヶ月も)練習していくことになると思います。

 となれば、やりたい曲じゃなければ続かないし、どうせならテクニック的に新しいことにも挑戦してみたい。

 とにかくベースラインが動きっぱなしで、音の行ったり来たりも激しい曲を練習してきたおかげで、ツーフィンガーの弾き方はだいたいさまになってきました。なので、次の段階としてベーシストなら誰でも憧れるであろう、スラップ奏法をやってみたい。
 スラップ自体は毎日の基礎練習のメニューに入れてて、多少は様になってきたので、ここいらあたりでスラップを使う曲を練習してみるのもありかなと。

 やりたい曲、となればやっぱりアニソンです。自分の好んで聞いてるアニソンの中では、ほぼ全編にわたってスラップのオクターブ奏法で構成されてるアイドルマスターシンデレラガールズの「ススメ☆オトメ~jewel parade~」がよさそう。

 スラップは親指で弦を叩く「サムピング」と、人差し指を弦の下に潜り込ませて引っ掛けて弾く「プリング(プル)」の2種類があるのですが、このサムピングとプリングを交互に組み合わせて1オクターブの跳躍を弾くのがスラップのオクターブ奏法で、スラップ奏法の基本となります(らしい)。曲ももちろん好みだし、練習には持ってこいな感じ。

 当然楽譜はないので耳コピ。BIGHEAD使ったらだいぶ捗りました(細かいところで若干音が怪しいところもなくはないけど)。できた楽譜を印刷し、早速練習スタート。むぅ。やっぱり5弦ベースってスラップやりにくいな…。特に4弦&2弦のオクターブが険しい。

 5弦ベースは4弦の下にさらにもう1本弦があるのと、4弦ベースに比べて弦間が狭いことで、普通のベースだと出せない低い音が出せたり、4弦の0~4フレットを使うしかない音でも5弦の5~9フレットを使って左手のポジションを変えずに弾けたり、右手の弦の移動が楽になるなど2フィンガー奏法だとメリットが大きいのですが、スラップの場合そのメリットがそのままデメリットになります。
 つまり、4弦の下にぶっとい5弦があることで、4弦のサムピングの際は気をつけないと5弦も一緒に叩いて変な音になったりしますし、弦間が狭いために2弦のプルで人差し指を潜り込ませるのに1弦が邪魔になるのですね。あと5弦だとミュートしないといけない弦が1本増えるので、そこにも気を遣う必要があります(ミュートについてはまた別の回で触れます)。

 一応、基礎練習でも4弦&2弦のオクターブの練習もしてきたのですが、教本のスラップのメソッドは3弦&1弦を使うパターンがほとんどなので、練習量の差かもしれません。3弦&1弦のオクターブはそんなに問題ないんですけど、4弦&2弦になるととたんにへっぽこになるので、4弦&2弦のパターンも練習増やそう。
-------前回までのあらすじ------
新しいベース用ヘッドホンアンプをこうた
------前回までのあらすじ終了------

 というわけで、BIGHEADとH850の使用感などを。といっても音に関しては自分の耳は割と…というかかなりポンコツなほうだと思うので、あまりあてにはしないでください。

 まずはベースアンプとして。まぁこれがメインですからね。amPlugと違って直差しではないので、当然ながらシールドが必要です。ってなことで、先代のJB62を購入した直後、つまり2年近く前に「いつか使うだろう」と思って買っておいて、ついぞ使う機会の訪れなかったカナレのシールドの出番が、ようやくやってきました。

 まずはシールドを楽器にプラグイン。すると、ベーシストっぽさが3割ほど増しました。

 機械関係ないですね。

 気を取り直して、シールドとヘッドホンを繋げてスイッチオン、ベースのボリュームつまみを上げます。

 音でかっ!!

 自分のベースは楽器本体に増幅機能を持っていないパッシブタイプなので、アンプにつないだとしてもある程度ボリュームも上げないといけません。今までamPlugだとベースのボリュームを最大にし、さらにamPlugもゲインを最大にした上でボリュームをほぼめいっぱいまで上げてようやく普通かな? という感じだったのですが、BIGHEADは本体のボリュームを半分程度にしてベースのボリュームを最大限にしても、音が、でかい。

 専門的なことはあまりわかりませんが、何をつなごうが楽器から出る音は変わらないはずなので、これがBIGHEADの性能って事なんでしょうね。amPlugではボリュームを上げるとだいぶ気になっていたホワイトノイズが、同じくらいの音量に調整してもほとんどないし、ボリュームをさらに上げてもあまり気にならない、そのおかげか音自体はかなりクリアになった印象です。確かにベースに特化したというだけのことはある。

 結論としては、amPlugの代わりは充分に務まりそう。まぁ値段が5倍以上違うので当たり前っちゃ当たり前ですがね。ただし、音がクリアになった分演奏のアラが目立ってしまう諸刃の剣。

 そしてPCにつないでUSB-DACとして使ってみた感想なんですが、今まではPCのオンボードサウンドのアナログ出力で聴いてたので、その時点で違いすぎてあんま参考にならないですね。今まで苦労して耳コピしてたのがアホみたいに感じるくらい、ちゃんと聞こえてくる。

 前にも書いたとおり自分はDTMも一応やっているのですが、DTM関係ってソフトもハードも高くて、打ち込みや楽譜作成などのソフトウェアや音源、それに伴うハードウェアを一通り環境を揃えると、十万単位でお金がかかります。
 自分は打ち込みをやらないので楽譜作成ソフトと音源、MIDIキーボードにヘッドホンという構成で、たぶん最低限の環境だと思いますが、それでも10万はかかってるはず。
 
 なので、USB-DACは気になってはいたものの、「お手頃価格」の機種でも3~4万はしますし、楽譜ソフトみたいに「これがないと何もできない」という類のものでもないので、手を出せずにいたんですよね。でも、専用機でもないBIGHEADでここまで違うなら、もっと早く導入しておくべきだったかも。購入動機のひとつとして期待してた「ベースの音取り」も、聴いてる限りではだいぶ捗りそうです。

 PCがそんな感じだったので、調子に乗って「じゃあスマホにつないでポータブルアンプとして使ったらいいかも?」と、スマホとUSBでつなぐためのケーブルを買ってきてつないでみたのですが、確かに音は良くなったものの、BIGHEAD側のUSBポートが充電用も兼ねているためか、スマホの電池を吸ってしまうようで、曲を聴いてたら恐ろしいスピードでスマホの電池が減っていきます。

 スマホのUSBポートにケーブルを差した状態では充電用のクレードルにもうまく乗らないので、「充電しながら音楽を聴く」ということもできず。スマホのヘッドホン端子からアナログで接続すればUSBポートは空きますけど、そこまでしてかさばるアンプを使う意味はあんまりないしなぁ。

 で、ヘッドホンH850についてですが、BIGHEADにつないで今まで練習の時に使っていたPreSonusのHD7と比べてみたところ、低音の再現は正直そんなに変わんないかな? という印象。ただH850のほうが全体的な音のメリハリがあるのと、あと装着感がいいですね。HD7はイヤーパッドが大きいのと若干締め付けが強くて、かけてるメガネが固定されてしまうのがやや不満だったのですよね。その点、H850はイヤーパッドも小さくて締め付けもさほどでもなく、また軽いので長時間つけてても疲れないのはいいかも。

 音取り用に使ってる城下工業のSW-HP10との比較では明確な差異は感じませんでしたので、結果としては「ベース練習用専用ヘッドホン」という感じになってしまいましたが、今までベースの練習と自室でのテレビ視聴で使い回してたHD7をテレビ視聴専用に回せたので、ものぐさな自分としてはまぁよかったかな。
 BIGHEAD本体はとりあえずベースアンプとしてはもちろん、DACとしても使えそうなことがわかったので、トータルでよい買い物をしたと思います。
-------前回までのあらすじ------
新しいベース用ヘッドホンアンプをさがすことにした
------前回までのあらすじ終了------

 というわけで、今回の条件はおおざっぱに言って以下の3つ。

 ・あんまりおっきくないやつ
 ・なんかiPhoneとか電子メトロノームつなげるやつ
 ・できるだけ頑丈なやつ

 何かとても頭悪そうですが、実際こんな感じだからしょうがない。まぁとにかく「ベース ヘッドホン アンプ」で検索してみました。ところが、amPlugの他には思ったほど出てきません。日本の住宅事情から考えて、自宅に大口径のベースアンプ置いてブンブン鳴らせるような人は希少種でしょうから、この手の商品ってけっこう種類あるんじゃないかと踏んでいた俺の目論見は、見事に外れ。

 よく考えたら、AUX IN端子のあるベースアンプであれば、通常の使用方法もできつつ「外部機器つないでヘッドホンで練習」って目的にも使えますから、amPlugじゃ満足できないよーって人は、普通のアンプ買いますわな。大は小を兼ねるということか。amPlugがあの価格帯で出てる(出さざるを得ない)のはきっとそういうことなんでしょう。

 それなら、自分もなるべく場所を取らないコンパクトな1万円~2万円くらいのベースアンプ買ったほうがいいのかなぁ…なんてプラン変更も考えつつ探してると、Phil Jones Bassの「BIGHEAD」という製品を発見。BIGHEAD…頭でっかち? 僕のことかな?
 Phil Jones Bassというのは、フィル・ジョーンズさんという人(ベーシスト兼電気技術者)が、「俺の気に入るベースアンプがないから作ってしまえ」と立ち上げたブランド。その名の通りベースに特化した音(製品)作りをするメーカー、だそうです。調べた限りでは。

 そんなPJBが出してるヘッドホンアンプ。例の通り音とかは特にこだわりがないので、今回の「ポイント」を押さえているかどうかで判断しますが、まずは大きさ。W65mm x D135mm x H25mmとのことですので、「厚さのあるiPhone6」といった感じですかね。充分にコンパクト。
 当然AUX IN端子も搭載されてて、ジャック部分もしっかりナット止めされて動かないようになってるので、ここに多少負荷がかかっても端子ごと壊れるってことはなさそう。筐体も金属なので耐久性もありそうですね。
 しかもバッテリー内蔵というのはありがたい。amPlugは乾電池使用で、電池の入れ替えが案外めんどくさかったので。というよりは、電池交換なんて別に大した手間じゃないし、エネループ使用なので電池代がかさむなどもないんですが、練習中に突然断末魔の悲鳴とともに電池が力尽きると、割と興が削がれてしまうのですよね。

 その点、充電式なら電池の入れ替え必要ないので楽です。連続使用は8時間とのこと。もっとも、充電池は使ってるうちにどうしても性能が落ちてくるので、何年か使ったら部品自体は平気でもバッテリーがへたっちゃう可能性もあるのですけどね。

 で、気になるお値段は、税込で24,300円。むぅ、さすがにそこそこいいお値段するな。ネット通販だともっと安いところもありますが、この手の商品は壊れたときの保証などを考えると、多少割高でもリアル店舗で買ったほうが面倒が少ないですからね。帰りに寄れるところで取り扱ってる店をさがすと、池袋のイシバシ楽器かロックハウスイケベに置いてるみたいです。
 ポイント目当てだとイシバシなんですが、イケベだと同じPJBから出てる低音専用のヘッドホンH850とのセットが税込31,800円で出てました。

 むむ。このH850、前から気にはなってたんだよな。

 というのも、バンド楽器やってるとどうしても避けて通れないのが、既存の曲の音を採って楽譜を起こす、いわゆる「耳コピ」です。気に入った曲のバンドスコアが出ているとは限らない…というかアニソンだと楽譜が出ているほうがまれですので、「この曲かっこいい! やってみたい!」となると、まずその曲の楽譜を作ることから始めないといけないのです。

 ベースやる前から編曲のまねごとはやっていたので(やっていたのはアニソンやゲーム音楽などの管弦楽へのアレンジですが)すが、昔から「低音域が聴き取りづらい」ことが悩みのタネでしてね。低音域というのはただでさえ音程が掴みにくいのに、自分は絶対音感がないので。
 なので、低音採る時だけイコライザーで低音を上げてみたり、低音採る時だけドンシャリな安ヘッドホンを使ったりしていたのですが(普段は城下工業のSW-HP10を使用)、音は聞こえるものの輪郭もぼやけてしまうので、あまり聴き取りやすくはなりませんでした。

 ベース練習のための楽譜を作るとなれば、ベースラインの音取りはもっと捗るようにしたい。なので、この「ベーシストのために作られた」というH850は気になってはいたんです。
 また、BIGHEADもベース用のヘッドホンアンプだけじゃなく、PCにUSBでつないでオーディオインターフェースとしても使えるらしいです。その場合ももちろん低音の再生能力は発揮されるそうですから、H850と組み合わせれば、非常に使えそうな感じがします。わからんけど。

 H850は単体だとイケベの店頭価格で10,800円、ネット通販の安いところでも8,000円以上はしますから、それが7,500円で買えるならお得。

 というわけでイケベに決定。早速帰りに寄ってみました。

 ところが、BIGHEADの通常モデルの在庫がなく、通常より1,000円高い限定モデル(赤)しかないとのこと。セットがいいというと、限定版とのセット販売はしていないが、同時なら税込34,560円でお売りできます、とのこと。
 うーむ。予定よりも3,000円弱高くなったとはいえ、それでも通常モデルとH850をバラで買うよりは若干なりとも安いし、「限定」という言葉には実に弱いので、まぁいいか。赤いからといって3倍速く弾けるようになるわけではないけど。



 ヘッドホンH850とベースアンプBIGHEAD。



 けっこうコンパクトです。

 使用感はまた改めて。なお、このBIGHEAD購入で再びハイレゾウォークマンが遠のいたことをご報告しておきます。
 そんなわけで、5弦ベースに変えてからだいたい2ヶ月が経過しました。

 一応それまでと同じくなるべく毎日楽器に触るようにはしているのですが、当然ながら楽器を変えたくらいでうまくなるなんてことはないので、相変わらずへたっぴなままです。それでも少しくらいはうまくなってきてはいると思いますけど、取れる練習時間は1日に30分~1時間程度なんで、若いときならいざ知らず今のトシじゃ日進月歩というわけにはいかないですよね。
 なんだかんだで最終的にものを言うのはやはり練習の量ですからね。もちろん質も大事ではあるんですが。

 さて、その練習ですが、以前も書いたとおり自分はVOXのamPlugを使っています。普段の練習は夜中にしかできないですし、仮に昼間できたとしても、防音設備もないところで重低音をズンズンぶちかますのは迷惑でしかないので、音出せないのにわざわざ場所を取るアンプを買う必要はありません。

 その点、このamplugは本体もコンパクトだし、実売4,000円前後と値段もコンパクト。ヘッドホンの出力端子とは別にAUX IN端子もあるので、電子式のメトロノームをつないでカウントに合わせて基礎練習したり、iPhoneつないで原曲に合わせて演奏できるすぐれもの。バンドやってない自分にとっては「これだけあれば充分」というアイテムなのです。

 ただ、その一方で「壊れやすい」という大きな欠点も抱えておりまして、特にAUX IN端子は各所のレビューでも多く指摘されているくらい脆いのです。
 というのも、以前書いたamPlugの修理のエントリをご覧いただければおわかりかと思いますが、このAUX IN端子は基板と3点で半田付けしてるだけなので、ちょっとした衝撃で取れてしまうんです。

 自分の場合はメトロノームをつないだまま引っ張っちゃって机に置いてたメトロノームが落下、ケーブルが引っ張られた衝撃を受けた端子がポロッといっちゃったという感じですが、ちょっとネットで検索してもやはり他のユーザーさんも同じみたいで、自分で修理したという記事がたくさん。

 ただ、確かに修理するのは簡単ですし自分もやりましたけど、もともとがそういう作りな上、修理の腕自体も大したことないので、しばらくはよかったのですがそのうちケーブルを抜き差ししただけでまた取れちゃいました。

 修理するのもそれなりにめんどうなので、2回目に壊れたときは新しいのを購入したのですが、それもまたしばらくして同様の状態になってしまいました。気をつけて使っていたつもりなんですけどね…。また同じことやらかしちゃってね…。

 そんなわけで、新しいのを買おうかそれともまた修理しようか迷っていたところ、amPlug2という後継機が出ていたことを知りました。
 楽器本体との接続プラグが可動式になってたり、3段階のゲインが選べたりなど細かい機能が追加されているらしいのですが、AUX IN端子が多少なりとも改善されていることを期待して購入。

 もう3台目になるとさすがに学習して、AUX INに接続した機器をポケットに入れて落ちないようにしたので、ここが壊れることなく生存記録を更新し続けていたのですが、今度は楽器との接続プラグの接触が悪くなったのか、弾いてる最中に音が聞こえなくなったりノイズがガリガリと乗るようになってしまいました。可動式になったぶん、弱くなったんですかねぇ。うーむ。

 この値段で売るためにいろいろ部品や手順を簡略化してるでしょうからある程度は仕方ないとは思いますが、ベース始めて2年も経ってないのに既に3つ壊れたとなると、ちょっとこれは考えもの。1個あたり約4千円として、これまで3つ買ってるので約12,000円。また新しいのを買うとなれば16,000円を使うことになります。で、新しいの買ってもまたすぐ壊れる可能性は否定できません。

 だったら、ちゃんとした製品をそれなりのお値段で買ったほうが、長い目で見ていいよなぁ。メインとして使うならなおさら。

 そんなわけで、別のヘッドホンアンプをさがす旅に出ることになりました(ネットで)。

 つづく。