-------前回までのあらすじ------
新しいベース用ヘッドホンアンプをこうた
------前回までのあらすじ終了------

 というわけで、BIGHEADとH850の使用感などを。といっても音に関しては自分の耳は割と…というかかなりポンコツなほうだと思うので、あまりあてにはしないでください。

 まずはベースアンプとして。まぁこれがメインですからね。amPlugと違って直差しではないので、当然ながらシールドが必要です。ってなことで、先代のJB62を購入した直後、つまり2年近く前に「いつか使うだろう」と思って買っておいて、ついぞ使う機会の訪れなかったカナレのシールドの出番が、ようやくやってきました。

 まずはシールドを楽器にプラグイン。すると、ベーシストっぽさが3割ほど増しました。

 機械関係ないですね。

 気を取り直して、シールドとヘッドホンを繋げてスイッチオン、ベースのボリュームつまみを上げます。

 音でかっ!!

 自分のベースは楽器本体に増幅機能を持っていないパッシブタイプなので、アンプにつないだとしてもある程度ボリュームも上げないといけません。今までamPlugだとベースのボリュームを最大にし、さらにamPlugもゲインを最大にした上でボリュームをほぼめいっぱいまで上げてようやく普通かな? という感じだったのですが、BIGHEADは本体のボリュームを半分程度にしてベースのボリュームを最大限にしても、音が、でかい。

 専門的なことはあまりわかりませんが、何をつなごうが楽器から出る音は変わらないはずなので、これがBIGHEADの性能って事なんでしょうね。amPlugではボリュームを上げるとだいぶ気になっていたホワイトノイズが、同じくらいの音量に調整してもほとんどないし、ボリュームをさらに上げてもあまり気にならない、そのおかげか音自体はかなりクリアになった印象です。確かにベースに特化したというだけのことはある。

 結論としては、amPlugの代わりは充分に務まりそう。まぁ値段が5倍以上違うので当たり前っちゃ当たり前ですがね。ただし、音がクリアになった分演奏のアラが目立ってしまう諸刃の剣。

 そしてPCにつないでUSB-DACとして使ってみた感想なんですが、今まではPCのオンボードサウンドのアナログ出力で聴いてたので、その時点で違いすぎてあんま参考にならないですね。今まで苦労して耳コピしてたのがアホみたいに感じるくらい、ちゃんと聞こえてくる。

 前にも書いたとおり自分はDTMも一応やっているのですが、DTM関係ってソフトもハードも高くて、打ち込みや楽譜作成などのソフトウェアや音源、それに伴うハードウェアを一通り環境を揃えると、十万単位でお金がかかります。
 自分は打ち込みをやらないので楽譜作成ソフトと音源、MIDIキーボードにヘッドホンという構成で、たぶん最低限の環境だと思いますが、それでも10万はかかってるはず。
 
 なので、USB-DACは気になってはいたものの、「お手頃価格」の機種でも3~4万はしますし、楽譜ソフトみたいに「これがないと何もできない」という類のものでもないので、手を出せずにいたんですよね。でも、専用機でもないBIGHEADでここまで違うなら、もっと早く導入しておくべきだったかも。購入動機のひとつとして期待してた「ベースの音取り」も、聴いてる限りではだいぶ捗りそうです。

 PCがそんな感じだったので、調子に乗って「じゃあスマホにつないでポータブルアンプとして使ったらいいかも?」と、スマホとUSBでつなぐためのケーブルを買ってきてつないでみたのですが、確かに音は良くなったものの、BIGHEAD側のUSBポートが充電用も兼ねているためか、スマホの電池を吸ってしまうようで、曲を聴いてたら恐ろしいスピードでスマホの電池が減っていきます。

 スマホのUSBポートにケーブルを差した状態では充電用のクレードルにもうまく乗らないので、「充電しながら音楽を聴く」ということもできず。スマホのヘッドホン端子からアナログで接続すればUSBポートは空きますけど、そこまでしてかさばるアンプを使う意味はあんまりないしなぁ。

 で、ヘッドホンH850についてですが、BIGHEADにつないで今まで練習の時に使っていたPreSonusのHD7と比べてみたところ、低音の再現は正直そんなに変わんないかな? という印象。ただH850のほうが全体的な音のメリハリがあるのと、あと装着感がいいですね。HD7はイヤーパッドが大きいのと若干締め付けが強くて、かけてるメガネが固定されてしまうのがやや不満だったのですよね。その点、H850はイヤーパッドも小さくて締め付けもさほどでもなく、また軽いので長時間つけてても疲れないのはいいかも。

 音取り用に使ってる城下工業のSW-HP10との比較では明確な差異は感じませんでしたので、結果としては「ベース練習用専用ヘッドホン」という感じになってしまいましたが、今までベースの練習と自室でのテレビ視聴で使い回してたHD7をテレビ視聴専用に回せたので、ものぐさな自分としてはまぁよかったかな。
 BIGHEAD本体はとりあえずベースアンプとしてはもちろん、DACとしても使えそうなことがわかったので、トータルでよい買い物をしたと思います。