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国際商品市況… 原油は反落!金・穀物が高い!

国際商品市況(1月11日時点)

 … 原油は反落!金・穀物が高い!


 2008年1月11日までの国際商品市況の状況を確認しておきましょう。投機資金(ホットマネー)が引き続き国際商品市場に流入しています。品目別では、原油市場から、金や穀物市場に投機資金が流入しているようです。

米ドルの代替通貨とみなされる金(ゴールド)は、上昇トレンドが強まっています。


0115COMEX金の推移


 COMEXの金先物取引の、投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向のチャートをみてみましょう。
1月8日時点では、差引きで205,404枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は5,966枚増加し、再び過去最高値を更新しました(3週間連続の増加)。


CTAやヘッジファンドなどの投機筋は、金に対して「強気」スタンスを強めています。


0115COMEX金(ノン・コマーシャルズ)


 下記はWTI先物(期近物)のチャートです。1バレル=100ドル台に乗せたあと、調整局面に入っています。


0115WTI推移


 NYMEXのWTI先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。


1月8日時点では、94,923枚の買い越しとなり、前週比7,877枚の増加となっています(3週間連続の増加)。
CTAやヘッジファンドなどの投機筋は、「強気」スタンスを維持しています。


0115NYMEX(WTI)


 ここで、GOLD/WTI比率の推移をみておきましょう。1月11日は9.67倍まで上昇しています。とはいえ、依然として原油に比べて金価格が割安となっています。


0115gold/WTI


 次は穀物相場の状況です。CBOTのコーン先物は上昇トレンドが強まっています。


0115CBOTコーン(1月限)


CBOTのコーン先物取引の投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向をみておきましょう。


1月8日時点では、338,225枚の買い越しとなり、前週比8,678枚の増加となりました。11週間連続の増加です。CTAやヘッジファンドなどの投機筋は「強気」スタンスを強めています。


0115CBOTコーン


 国際商品市況の代表的な指数であるCRB指数のチャートです。上昇トレンドが続いています。


0115CRBの推移


 最後にバルティック海運指数(ドライインデックス)をみてみましょう(データは24日まで発表されています)。
バルティック海運指数(ドライインデックス)は、1月11日時点では7,949ポイントとなり、ついに8,000ポイントを割り込みました。高値からの下落率は28%に達しています。


0115バルチック海運指数





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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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投機筋による売り越しは高水準

1月8日時点のCME日経平均先物ポジション動向
… 投機筋による売り越しは高水準

 1月11日(金)東部時間午後3時30分(日本時間では、1月12日の早朝)に、1月8日時点でのCOTレポートが発表されました。

CMEに上場されている日経平均先物取引ついて、コマーシャルズ(実需筋)やノン・コマーシャルズ(CTAやヘッジファンドなどの投機筋)のポジション状況をみてみましょう。

0115シカゴ先物・コマーシャルズ


 コマーシャルズについては、1月8日時点では20,776枚の買い越しとなりました。前週に比べて買い越し枚数は592枚減少しています(2週間連続の減少)。

コマーシャルズは日本株に対して、「強気」スタンスを維持しています。コマーシャルズの行動は中期的には相場に影響します。3カ月から半年先を見据えれば、株式相場は上昇する公算が強いといえます。

0107シカゴ先物・ノンコマーシャルズ


 ノン・コマーシャルズについては1月8日時点では22,811枚の売り越しとなりました。前週に比べて売り越し枚数は903枚減少しています(3週間振りの減少)。

投機筋は、日本株に対して「弱気」スタンスを維持しています。


 次に、COTレポートのデータを使って、ラリー・ウィリアムズが考案したCOTインデックスと、それを応用して筆者が考案したNCOTインデックスをみてみましょう。


1月8日時点での日経平均先物取引のCOTインデックスのチャートは下記の通りです。

  COTインデックスは81.02%となりました(やや低下)。

0115COTインデックス


 一方で、下記はNCOTインデックス(ノン・コマーシャルズ指数)のチャートです。これは、ノン・コマーシャルズの行動をみるためにCOTインデックスと同様の計算式で、筆者が計算したものです。

  1月8日時点のNCOTインデックスは3.26%となりました(上昇)。ノン・コマーシャルズは売りスタンスをとっています。
 
0115NCOTインデックス


 下記は、財務省が発表している対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)のうち、非居住者による株式の取得・処分をまとめたチャートです。

直近のデータは1月4日に終わる週まで発表されています。外国人による株式取得は185億円の売り越しとなりました。2週間振りの売り越しです(前週は2、093億円の買い越し)。外国人投資家のスタンスは「弱気」から「中立」に変わったと判断します。

0115対内証券売買契約等の状況


 下記は非居住者による債券(中長期債および短期債券)の取得・処分をまとめたチャートです。1月4日に終わる週は1,825億円の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しです(前週は84億円の買い越し)。

0115対内証券売買契約等の状況 債権の推移

 
  下記は、東京証券取引所が発表している三市場の投資部門別売買状況のデータです(12月28日に終わる週まで)。三市場の投資部門別売買金額をみると、2,575億円の買い越しとなっています。3週間振りの買い越しです。

0115投資主体別売買金額の推移 外国人


一方で、下記はジャスダック市場における外国人投資家の差引きの売買金額を示したチャートです。12月28日に終わる週は28億円の買い越しとなりました。2週間連続の買い越しです。

0115投資主体別売買金額の推移 ジャスダック


 下記は日経ジャスダック平均のチャートです。昨年来安値を更新しています。

0115ジャスダック平均


東証マザーズ市場については、1.13億円の売り越しとなりました。2週間振りの売り越しです。

0115投資主体別売買金額の推移 マザーズ


下記は東証マザーズ指数のチャートです。下落トレンドが強まっています。

0115マザーズ平均のEMA


下記は、寄り付きの外資系証券の売買状況です(1月11日まで)。売り越し基調が続いています。

0115日経平均と寄り付きの外資系注文


下記は日経平均の週ベースの一目均衡表です。昨年来安値を更新中です。1月11日の終値は転換線の下に位置しています。

2006年6月16日につけた14,045.53円を終値ベースで下回れば、次の下値メドは10年移動平均線(2007年12月末時点で13,752.08円)となります。

0115日経平均一目均衡表(週次)


下記は日ベースの一目均衡表です。下落トレンドが続いています。1月11日の終値は転換線の下に位置しています。

ちなみに、1月11日のシカゴ日経平均先物(2008年3月限)の終値は14,175円で、11日の大証終値(14,170円)と比べると5円高となっています。

0115日経平均一目均衡表





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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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ニューヨーク株式のCMEポジション動向(1月8日時点):投機筋の売り越し枚数は減少中

 ニューヨーク株式市場の調整局面が続いています。
ここで、米国株式関連の先物取引について、1月8日時点の投機筋(ノン・コマーシャルズ)によるポジション動向をみてみましょう。

 まずニューヨーク工業株30種平均のチャートを確認しておきましょう。前週比193.88ドルの下落(-1.5%)となっています。

ニューヨーク工業株30種平均

 下記はナスダック総合株指数のチャートです。前週比64.71ポイントの下落(-2.6%)となっています。

ナスダック

下記は筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)のチャートです。週末(1月11日)は23.68%となっています。市場参加者の心理状況は不安定となっています。
VIXの動きからみれば、ニューヨーク株式は今後乱高下する可能性があります。

VIX

VIXとS&P500

 下記はS&P500指数の週ベースのチャートです。中長期でみると天井が確定したようです。

S&P500
 
 ここで、CMEの先物市場での投機筋(ノン・コマーシャルズ)のポジション動向を確認しておきましょう。
 
 下記はCMEのS&P500先物の投機筋のポジション動向を示したチャートです。
1月8日時点では差引きで12,130枚の売り越しとなっています(前週に比べて売り越し枚数は1,166枚減少しています)。
ヘッジファンドやCTAなどの投機筋は、米国株式に対する「売り」スタンスを継続していますが、「中立」方向に変わりつつあります。

シカゴ先物とS&P500

 次にCMEのナスダック100先物の投機筋のポジション動向のチャートをみてみましょう。
 1月8日時点では、5,394枚の売り越しとなりました。売り越し枚数は前週比565枚増加しています。ヘッジファンドやCTAなど投機筋のスタンスは「弱気」継続です。


シカゴ先物とナスダック

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