人が山に魅せられるのはなぜだろう?

人が森に魅せられるのはなぜだろう?

山の稜線を人生の波に例えたりして

ふたつの心は不意に尋ねてきた

 

「それは手の届かないところにあるからだ」と

「それは見たことのない景色に会えるからだ」と

排気ガスに覆われながら

ふたつの心は答えを探していた

 

急に吹いた風の音に耳を傾ければ

「それは山も木々も空に向かって育つからだ」と

「そして人は上を向いて歩いて行けるからだ」と

見えない明日にそびえ立つ

大樹が心に問いかける

 

 

 

 

 

 

 

 

沈黙を破ったのは 誰かの悪口だった

時間を費やしたけど 心にしこりが残った

幼い頃の笑い方を 今はもう忘れたみたい

現実はときに 悲惨な傷跡を刻んでしまう

 

喧騒に響いたのは 誰かの泣き声だった

言葉を捻り出したけど 涙は乾いていった

若い頃の夢を 今はもう忘れたみたい

現実はときに 悲痛な叫びを消してしまう

 

強くなりたいと願わなくても

それぞれの孤独の中で

人はそっと強くなれるから

今は大丈夫 ただ生きていればいい

 

 

 

 

 

 

 

頬杖をついたまま 外を見つめている

何か悩んでいるのか

涙を溜めているのか

ため息の数だけが 明日を証明する

 

頬杖をついたまま 窓を見つめている

何を想っているのか

誰かを求めているのか

ため息の音だけが 昨日の言い訳をする

 

ガラスに映る人波

ガラスの向こうに街並み

ただ黙って見ていたら

君は瞳をとじていた

 

 

 

 

 

 

 

 

気の抜けたシャンパンを ワインのように飲み込んで

分け与えられた愛情を 初恋のように吞み込んで

私の知らないあなたを 絵を描くように予想して

あなたの知らない私を もっと頼ってほしいけど

 

愛されたくないから 抱きしめたくない

強がるしかないから 泣き出したくない

 

魔が差した寂しさ たまに見せる虚ろな瞳

誰もが孤独の心に 翼が生える夜更け

祈り続ける切なさ ときに聴きたい優しい嘘

互いの知らない二人を もっと求めてほしいけど

 

愛されたくないから 抱きしめたくない

強がるしかないから 泣き出したくない

壊したくないから 抱きしめられない

強がるしかないから 泣き出したくない

 

 

 

 

 

 

 

過去を彩づけるほどの 絹のような笑顔は

強がる心に だめな隙を与える

涙を蓄えたままの ふくらんだまぶたは

いつか行った南国の にわか雨を待っているよう

 

枯葉のように 舞い散る言葉は

あなたの胸の中にしか 届かないけれども

どんな別れの唄よりも 切なく優しい

天使の舞台で 今 歌おうとしている

 

明日晴れたら 公園で散歩をしよう

明日晴れたら 野に咲く花を飾ろう

明日晴れたら 手をつないで過ごそう

めぐり逢えた それだけで 素敵な奇跡

 

 

 

 

 

 

 

約束をすると 未来は保証される

そこに向かって 頑張る私がいる

本当は 変哲のない日々なのに

街の喧騒が 生きる活力をくれる

 

約束が破れると 未来はぼやけて見える

言葉の綾に 引っかかった気がする

紙切れのような 薄っぺらいものだと

大事にしていた 過去さえ裏切る

 

偶然にも あなたに出会った

それは 行きつけの喫茶店で

コーヒーの渦の中 知らない心が囁いた

本当は 約束なんてしたくない…と

 

 

 

 

 

 

 

僕の嫌いな季節にも ふたりなら乗り越えられそう

まぶたに粉雪が溶けて 泣いているようだ

無邪気に笑う君の中にも 大切なものが宿りはじめて

思い出の隙間から 顔を出そうとしている

 

夜の都会は輝く まるでお祭りみたいに忙しなく

瞳とじても煌びやかで 星を抱いているようだ

無邪気にはしゃぐ君の中にも 美しいものが宿りはじめて

記憶の狭間から 芽を出そうとしている

 

今 君は素敵だよ

変わってゆくことを承知しながら

 

 

 

 

 

 

一粒ずつの涙が滴る

時間よ止まれと虚ろな瞳

幸せのありかをわかっているから

決して振り向かない横顔美人

 

何かを主張しているはずと

悩ませるから儚く見える

心のすみかをわかっているから

決して振り向かない横顔美人

 

西日に触れて染まる頬

風に揺れてなびく髪

言葉のいろはをわかっているから

決して振り向かない横顔美人

 

 

 

 

 

 

 

朝靄の中から 光が射し込むように

私の未来は 不意に真っ白になる

継ぎはぎしたての 過去の思い出たちは

靄に向かって 飛び立ち始める

 

幼い頃の二人は 時が戻ったように

定めの運命は 進路を明日に構える

どぎまぎしたての 近頃の記憶たちは

光に向かって 飛び出し始める

 

刷り減らした 寝言のような告白と

夢に紛れて そっと 君を抱いた

雲の隙間から 光がこぼれた

 

 

 

 

 

 

 

哀しみが 夜光虫のように群がり

愛しさが 闇市の競りにかけられた

値札がついてゆく 知らない感情に生まれ変わる

 

寂しさが 雨雲のように湧き上がり

優しさは お天道様に筒抜けだ

煙に巻かれてゆく 知らない感情に生まれ変わる

 

心が 琴線に触れたとき

言葉が 金銭を動かしてゆく

眠らない街の 汚れた三日月に微笑まれる