“このダイヤは100年以上輝き続けます”

セールスマンの年齢はおそらく30歳くらい

私の年齢は 今50歳

100年後のダイヤの輝きは誰も見られないはず

 

“こちらはダイヤの保証書でございます”

刹那の輝きに永遠を信じてしまいそうだ

過去形になった言葉を回顧しながら

妻と判を押した婚姻届を思い出してしまう

 

「永遠」に証明書があるならば

明日話す言葉や未来の行く末までもが

証明の範囲内でしか考えられなくなる

じゃあこのダイヤの輝きはなんだ?

永遠を証明するとでも言うのか?

 

“ではこちらのご購入契約書に判をお願いいたします”

妻は喜んでくれると信じて 判子をそっと取り出した

 

 

 

 

 

 

 

深い霧が 夜の街に沈み

翳る月のように 曇る灯りが浮かぶ

 

それは 出逢った日の二人が見た世界

暗闇でつないだ手を 今も離さずにいる

 

失うことよりも 夢は儚い

過去をなじるように 明日を紡ぎ出す

 

淡い光が 朝の街を拓き

帰る星のように 眩しい灯りが浮かぶ

 

それは 恋をした二人が見た世界

孤独でつないだ手を 今も離さずにいる

 

認めあうように 思い出を語らい

過去を恥じるように 未来を創り出す

 

失うことありきの 人生は儚い

過去を牛耳るように 未来を創り出す

 

 

 

 

 

 

 

心から暖かい風が吹くから

間違って咲いた花を見つけた

春のささやきに耳を傾ければ

幸せなんてちっぽけに感じる

 

新緑を思い浮かべながら

泉のように湧き立つ道を歩いた

青春のような門出はないのに

水たまりは拍手をしてくれる

 

時の流れは少し冷たいくせに

春の訪れはなぜか暖かい

土の中から顔を出したのは

冬眠していた僕の優しさだった

 

 

 

 

 

 

 

忘れずにしたためた あなたへの言葉を

忘れてしまいそうな明日へ 贈ろうと思う

 

優しい人は 地球のどこかにいて

必ずあなたのことを 見守ろうとしている

そのような人に 出会えているのなら

まず あなたが率先して 優しくしてあげなさい

 

哀しむ人は 宇宙のどこかにいて

必ず誰かのことを 僻もうとしている

そのような人を 知っているのなら

まず あなたが率先して 泣いてあげなさい

 

ひと想いにしたためた あなたへの言葉を

忘れてしまいそうな未来へ 今 贈ろうと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

退屈な人間 空を見ない

都会の迷子 地に向かい叫ぶ

高貴な人間 足元を見ない

都会の申し子 物に向かい叫ぶ

 

運命の言い分 手をつなぎ

悲哀の迷子 見つめ合い戯れる

運命の言い訳 抱きしめあい

恋愛の申し子 唇に向かい叫ぶ

 

使い捨ての魔法 古びた言葉

俺は迷子 壁に向かい叫ぶ

運命の意味 人生の意味

俺は迷子 明日に向かい叫ぶ

 

 

 

 

 

 

 

大切なものが壊れて

心に大きな穴が開いた

思い出してはまた泣いて

心に大きな池が出来た

「それは何か?」と聞かれて

心は扉を閉ざした

退屈そうな夜の隙間に

心はぽっかりはまっていた

 

形あるものは壊れゆくと

知っているから生まれる大切なもの

傷跡隠すように着飾って

心はおめかしをはじめる

 

ある日

またひとつ見つけた

心に小さな蕾が芽吹いた

 

 

 

 

 

 

 

さよならを告げた途端 世界がはっきり見えた

色めく街 澄んだ青空 艶めく日々 煌めく星空

泥まみれの靴を 脱ぎ捨てるみたいに

まっさらな心で 全てを感じようとしている

 

新しいおはよう 新しい笑顔

新しい友達 新しい会話

何気ない日常が 出迎えてくれる

 

でも さよならをするだけが 別れじゃないことを

新しいさよならは そっとあなたに告げている

 

 

 

 

 

 

 

都合の良い言葉に 踊らされた日

丁度良い高さから 雨のように降らす涙

幾度も触れた優しさに 奥行きを確かめている

 

質の悪い言葉に 惑わされた日

望ましい距離から 矢のように撃つ溜息

幾度も触れた愛しさに 丈夫さを確かめている

 

西日に染まる 二人の頬に

明日の彼方から 吹く風

優しさが ぬくもりを生んだとき

どうしようもない 夢を見る

 

 

追記...

明けましておめでとうございます(^^)

今年も週に2回、詩を投稿していく予定ですので

よろしくお願いいたしますm(__)m

 

 

 

 

 

 

ふと見ると グラスの氷は溶けていた

君の手のぬくもりとともに呑み込んだ

街灯の明りに 雪の華が舞っている

外に行けば この虚しさも凍てつくはず

 

扉を開けると ただ寒いだけの風が吹く

ふり返ると 君は影のように背後にいた

心の氷は 少しずつ溶け出している

ぬくもりを逃がさないように 家路を辿る

 

暖炉の明かりが 冷たい部屋を照らす

言葉の氷を 溶かさずに過ごすのは

とても難しい夜を知る

 

 

 

☆追記...

今年もブログを訪問していただきありがとうございました(^^)

2021年の投稿は、本日で最後となります。

来年は1/4(火)から始めたいと思っております。

 

では皆さん、よいお年を(^^♪

 

 

 

 

 

不思議な夜に流れ出した血

傷ついたように唸る心

何になろうとしているのか

君に説明してみる

 

紅く染まった糸のほつれを

気にするように触れる指

どこに向かおうとしているのか

君に説明してみる

 

瞳をそらさないまま

生命の花を愛でる二人は

醒めない夢の続きを

美しい世界に描き始める