久しぶりに風邪をひいた。
月曜日の朝、起きたら喉が痛かったのでマズいなと思いつつ、しかし夕方にはほとんど気にならなくなったので放っておいた。もちろん晩酌も変わらず毎日欠かさない量でビールのロング缶を2本、そして芋焼酎のロックを4~5杯程度飲もうと思っていた。いたのだが、飲み始めるとなんとなく進まない。私には非常に珍しい現象である。
準備したサバの塩焼きをつつきつつロング缶一本を開けたところで、今日は1本にしておこうと決めた。なんだか腹が膨れてきたからである。その後は芋焼酎のロックに切り替えようと思ったのだが、酒飲みセンサーがピピッと反応した。今日はお湯割りにしておこう。サバの塩焼き以外は冷ややっこに野菜サラダ、カツオのたたきというアテシリーズで有り、冷たいものばかりである。そういえば数日前、特に理由も思いつかないのに緩い便が数日続いたのを思い出した。もしかするとその時からすでに腹風邪をひいていたのかもしれない。
そんな時でも晩酌は絶対に欠かさない私なのだが、飲めば飲むほど体が冷えていくことにも気が付いた。特に足首から太ももにかけて体温が全く上がらない感じである。タンスから極暖のスウェットパンツを引っ張り出してヒートテックの上に履いた。遠赤外線効果があるという靴下も重ねた。上にもヒートテックを着てパーカーを羽織り、その上に薄手のダウンジャケットも重ね着した。しかし寒さは変わらない。これはヤバいパターンである。
子ども部屋から使っていないカーボンヒーターを持ってきて足首に当てたがそれでも暖かくなる様子はない。ソファに寝ころび、ひざ掛けをかぶって丸くなる。もう焼酎は飲めないだろうと判断した。それでもお湯割りを1杯半ほど飲んだ。体温計を脇に挟んで目を閉じる。歳をとるとモスキート音が聞こえなくなるというのが世の常となっているが、私も確実にその道をたどっている。近くにいた娘が「何度だった?」と質問するのだが検温完了の「ピピッ」という音はまだなっていないはずである。
「いや、まだはかってるよ」
私がそういうと、「あ、もう一回計ってるんだ」といって娘が納得した。いや、お父さんが聞こえなかっただけである。すぐに計りなおし、今度はピピッという音もかろうじて聞こえた。
「38.3°」
力なく家族にそう言ってからカロナールを1錠飲んで布団にもぐった。
翌朝、かなり体調が良くない感じで目が覚めた。体が重いし熱もあるようだ。決して二日酔いのせいではないぞ、と自分に言い聞かせて7時過ぎに職場へ欠勤の連絡を入れた。
「お大事にしてください」
上司からの返信があったのを確認してもう一度眠ることにした。
しかしなかなか寝付けない私は家族が学校や仕事に出かけるのを見送ると、掃除と洗濯だけして病院に行くことに決めた。そこは近所にあるクリニックなのだが人気があるので感染症が流行したり、花粉症の季節になると外側の道路まで患者が並ぶ。今、インフルエンザやコロナが流行っているのかは分からないが、12月という季節的に外に並ぶ行列が目に浮かんだ。しかし医者に診てもらわない事には何も始まらない。空いているだろう時間帯を予想して午前の診察が終わる前の11時頃を狙おうと考えた。
掃除と洗濯があらかた終わり、スマートフォンを手に取ってクリニックの情報を確認した。するとどうだ。驚いたことに午前と午後で人数制限を設けているというではないか。私は考えた。早い時間から並んで確実に診てもらう戦術をとるか、それとも11時頃に行って比較的待ち時間を少なくし快適に診察してもらう戦術をとるか。後先短いウブでマジメで大酒飲み中高年である私はセッカチ戦法、早く行って確実に診てもらう方を選んだ。
着替えてから出かける準備が終わると電動アシスト付き自転車に跨った。時間は9時15分である。現金がなかったので途中のコンビニでお金を降ろしてからクリニックに向かった。時計は9時30分を少し回ったところである。駐輪場に自転車をとめて入口の方を見たが行列は出来ていなかったので安心した。ゆっくりと歩いて自動ドアの前に立つ。ドアが開いたと同時に驚いた。ガラガラなのである。いつもだったら所せましと待合室の椅子に老若男女が腰かけているのだが、見渡したところ診察待ちをしている人が2人、会計待ちが2人といった感じである。ラッキーだ。
症状を説明し、受付番号の紙を貰うと発熱患者の隔離待合区画に案内された。そこで少々待つ。10分ほど待つと私の番号が呼ばれた。診察室に入ると若い先生が改めて症状を確認する質問をしてきた。一通り今日までの状況を説明すると、周りに感染症にかかっている人はいないか?と言う。心当たりがないことを告げると一応検査をしようということになった。コロナとインフルエンザである。
鼻に金属の細い管を入れて霧吹き状の何かを塗った。その後、例の細い綿棒のようなモノをグリグリとやられる。しかし今までのように辛くない。もしかしたら最初にやった霧吹きは軽い麻酔のようなモノだったのかもしれないな?と思った。両方の鼻で検査が終わると結果が出るまで待合室に戻るよう言われた。診察時間合計5分もかからなかった。また10分ほど待つと私の番号が呼ばれた。
「何もない、ただ風邪のようですね。どちらも陰性でした。薬を出しておくので様子を見てください。」
診察終了である。来る前に心配した混雑と行列はまさしく取り越し苦労に終わったのである。会計を済ませ、薬局で薬を受け取るとスーパーに寄って買い出ししてから帰宅した。そういえば息子が大学の試験に合格したので入学手続きの書類を出すようなことを言っていたな。思い出した私は息子にLINEで確認する。
「机の上に封筒が置いてあるのでそれを出してくれると嬉しい」
その様な返事があったので、そのまま郵便局に向かうことにした。非常に冷たい外気温が少し辛かったがそう遠くはない場所なので自転車を飛ばした。速達の書留なのでその分の料金を窓口に払う。受け答えが非常に気持ち良い担当者にお願いするとプリント済みの年賀状を5枚買って局を出た。年賀状は出すかどうか分からないので念のための保険である。
再度帰宅した。もう何も用事はないのでゆっくりすることにするのだが、薬局で貰った薬を飲んでおかなくてはいけない。普段一日一食主義をなんとなく貫いている私なのだがこんな時くらいは栄養をつけておくことにしようか。
ドーン!
4玉分のガッツリそうめん。
焼き肉のたれ、ごま油、醤油、卵白を混ぜ合わせ茹でた麺の上にブッかけるだけの簡単料理だ。調子に乗って4玉にしたがやり過ぎた感が満載である。しかし気にしない。完食して服薬すると少し横になる。
回りがうるさくて目が覚めると家族全員が帰宅していた。気分は朝とあまり変わりないので体温を計ったら7度2分だった。やれやれ、一杯やるか。どうしようもない大酒飲みの私なのである。
病院の帰りに買ってきたイナダの刺身とサラダ、寒いので豆腐にめんつゆをかけてレンジで2分の湯豆腐をアテにロング缶を開ける。しかし今日もそんなに飲めないようだ。飲まなければ良いのだが、それだと私の名が廃る。いや、そんなことはないのだが。その後、お湯割りを2杯ほど飲んで床に就いた。大酒飲みブロガーのパンツ山根氏が酒を抜くという記事を書いていたので、私もやろうかな?とは1秒も思わなかったことを付け加えておく。
翌朝、目が覚めるとあまり良い塩梅ではないとすぐに思った。決して二日酔いではないぞと、これまた自分に言い聞かせて起き上がるが、やはり本調子ではないことを改めて認識した。7時過ぎに職場へ今日も休むことを伝えるとソファに横になって出かけていく家族を見送った。考えると、昨日は調子が悪いのに、寒い中、外出時間が多かったことを反省する。今日はきちんと静養しよう。布団にもぐるのだがなかなか眠ることができず、スマートフォンで動画などを見てうつらうつら、起きてはまたうつらうつらを繰り返した。
そしてその晩。そろそろ飲むか。晩酌はリハビリであると誰かが言っていたようなことは絶対にないが、飲むしかないのである。この日もロング缶1本と芋焼酎お湯割りを2杯飲んで床に就いた。
今朝、目覚めるとやっと気分が良かった。快方に向かっていることが分かる。絶好調ではないが仕事は出来そうだ。そして晩酌も通常運転に戻りそうである。そんな、どうしようもない大酒飲みの近況報告なのであった。
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という訳で今日も飲むしかないのである
もちろんロング缶2本は行くぜ
あと、焼酎もロックに戻してみるのだ
グヒヒ
ビールをこよなく愛する皆さま
であるからして
やっぱり今宵も
キンキンに冷えたビールで
乾杯ッ!
なのである。
ムフフフフ。




































