2025年12月20日、土曜日の話である。

 

お決まりの軽い二日酔いで目覚めた休日の朝。この日は特に何もすることはなかった。最近、朝が起きれなくなってきた気がする。出社の日はもちろん前日に酒を飲む時間や量を調整するので問題ないのだが、在宅勤務の日はだらけ切ってしまう。ダラダラといつまでも飲む晩酌パターンである。

 

最初はビールのロング缶を2本、これはルーティン、ルール、いや法律、掟なので破るわけにはいかない。その後、芋焼酎のロックに切り替える。大好きな白霧島だ。これをダラダラと飲むのである。その結果、翌日がたいてい二日酔いになり朝が起きれなくなる。分かっちゃいるけどやめられないのだ。この日の前夜もそうだった。

 

軽い二日酔いで起き上がりリビングに行くと妻と娘が朝食を摂っていた。息子は早い時間から部活に出かけたことをなんとなく気配で感じていたので不在だろう。ドスリとソファに腰掛けて何をするわけでもなくスマートフォンを手に取った。そういえば来月、かかりつけ医から血液検査をすると言われていたことを、ふと思い出した。ムムッ、残すところあと1か月か。これからクリスマス、年末、正月と大酒飲みビッグイベントが盛りだくさんな時期だ。よりによってそれが過ぎ去った後に血液検査か、、、

 

その様に休日の朝が落胆から始まった私だが、そういえばもう一つ思い出した。大酒飲みブロガーであるLotusさんが書いていた記事である。

 

 

献血すると景品としてワイヤレスイヤホン、もしくはモバイルバッテリーがもらえるというキャンペーンをやっているという記事だった。今日は天気も悪いしやる事もない。来月は血液検査だし、事前検査にちょうど良い。それでは献血にでも行くか、ということにしてすぐに予約を入れた。予約しないと景品がもらえないことは把握済みなのである。

 

 

せっかくなら運動不足解消にウォーキングで行こう。最近また怠け癖が最前面に躍り出てきているのでランニングもサイクリングも全くできていないのだ。

 

 

多摩川を渡る。

 

 

J2に降格したサガン鳥栖は今季、残念ながら8位に終わった。プレーオフ進出条件の6位以内に入ることができず来季もJ2にとどまってしまったが来年こそはJ1目指して行こうではないか。行け!サガン鳥栖!負けるなサガン鳥栖!

あ、じゃなかった、ここは多摩川、左岸を歩く。

 

 

青いワイズロードを横目に。

 

 

歴史のある松の木の由来。

 

 

龍角散、じゃない、五本松。

 

 

市民マラソン大会のようなものをやっていたが、それとはちょうど会わないで良い時間帯だった。良かった。

 

 

天気が良いと、ここから富士山が見える。

 

 

おお、ココにも渡し船があったか。

 

 

などと説明板を読むのではなく、後ろのトイレに寄りたかった。この歳、この季節は早め早めの対処が重要である。

 

 

格好良い橋を渡る。

 

 

ズンズン進むと立派な樹が立派なお屋敷からはみ出していた。

 

 

まっすぐな道を進む。

 

 

着いたぞ。ラーメンスクエアには寄らないで立川献血ルームを目指す。

 

結構なスピードで歩いてきたので汗をかいた。受付で呼び出し番号の札を貰うと荷物をロッカーに入れて血圧を測る。喉が渇いたので無料のコーラを2杯一気飲みしたら一気に体が冷えてしまった。

 

体重を計り、腕のシビレがないかなどの軽い問診を受けるとその次は医師による事前問診を受ける。特に問題ないので今度は事前の簡易血液検査だ。前にこれで引っかかって献血できずに帰った苦い想い出がある。

 

 

今回はそんなこともなく、血液検査は問題なかったのだが、若い看護師さんが私の腕を触り、驚いた表情でこう言った。

 

「あれ?とっても冷たいですね。雨降ってました?」

 

私が降っていなかったことを伝えると、使い捨てカイロと簡易湯たんぽを持ってきてくれた。

 

「献血する方の手でカイロを握って、湯たんぽはお腹に当てておいてください。暖かい飲み物を2杯くらい飲んだら大丈夫だと思います。今のままだと献血している途中で血流が悪くなって止まってしまう可能性がありますので」

 

言われるがままに待合室へ移動してブラックコーヒーを飲んだのだが、紙コップに入ったそれは指がヤケドしそうなくらい熱かった。いや、それくらい私の身体が冷えていたのだろう。

 

無事に体が温まり、献血も滞りなく終わった。最後は本日の目的であるアレを貰って帰らねば。ワイヤレスイヤホンは骨伝導型のヤツで、すでに私は別のモノを持っている。ならばモバイルバッテリーにするしかない。これは何個あっても良いのだ。そしてこの日は私の献血人生で10回目の献血という記念すべき日でもあった。なので特別に景品を貰えるということでフェイスタオルを貰ってきた。他に箸と何かがあったが忘れた。

 

全てを受け取るとすぐに献血ルームを出る。

 

 

あばよ。また来るぜ。

 

2つの目的が新たにできたので、それを達成させるべくエスカレーターには乗らずに階段を降りる。

 

 

外見は新しいが中身を見ると結構歴史のある建物のようだ。

 

 

第一目的地はココ。来るときに店内が少し見えて気になったところだ。

 

フードコートがあるような感じだが、見るからに怪しかった。売られているモノは見慣れないものばかりで、フードコートも本当にここに厨房はあるのか?と思わせるような外見だったのだ。よし、入ってみよう。

 

足を踏み入れるとすぐにわかった。ははーん、なるほど。ここは中国食材店なのだな。総合的に赤い商品が多い。辛そうなやつが並んでいるし、冷凍食品はすべてが大型でギョーザや小籠包がコストコのように並んでいるではないか。

 

 

ムムッ!種類も充実しているぞ。

 

 

中国といえば青島ビール、台湾ビールもあるぞ。

 

 

こちらは見たことないビールだった。

 

そして長年探し続けていたあの酒があった。以前、分倍河原でLotusさんと大酒飲み悪友のT川氏とで飲んだ非常に旨い中国酒。

 

 

おお!あったぞ、老龍口!450mlで1320円税込み。

 

しかしまだLotusさんから頂いた怪しいスピリッツが残っているので今日は買わずに帰るとしよう。

 

その後、もう一つの目的を果たすため、我らが大酒飲みの本拠地である立川をあとにしたのであった。

メシツブ、メシツブ。

 

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帰り道に果たしたもう一つの目的が意外にも、もの凄く面白かったので、それは次回の記事に書くことにしよう。

 

今週もまた始まった月曜日。

 

しかし今週は仕事納め、今年最後の週でもある。

 

飲み会も続きそうだ。

 

なので体調を整えるために飲むしかないのである。

 

ビールをこよなく愛する皆さま

 

であるからして

 

やっぱり今宵も

 

キンキンに冷えたビールで

 

乾杯ッ!

 

なのである。

ムフフフフ。

 

 

 

 

 

 


 

 

今日はかくかくしかじかあって、今までずっと隠していたことを洗いざらい書く。かくかくしかじか、隠しごと書く。かくかくカクカク。

 

黙っていたこと。これは二つある。まず一つ目。資格試験に落ちた。クソーッ!先日受験しに行ったときに背徳ラーメンを食べた記事を書いた。

 

 

学科と実技の2つの試験に合格して資格を取得できるシステムなのだが、実技の方が落ちてしまった。年に2回しか受験できないのでまた来春に受けることにしよう。受けるのは良いのだが、受験料がバカ高い。2026年は息子と娘がダブルで進学するのでお金がかかる。娘が受けると言っていた冬期講習の費用を聞いたらトムとジェリーのように目とベロが飛び出して泡を吹いた。目はどこに行ったかわからないまま。来年、破産することは間違いないであろう。

 

ふたつ目の黙っていたこと。これはずいぶん昔、今年の5月に大酒飲みブロガーのLotusさんと大酒飲み悪友のT川氏とで飲みに行った時の記事を書いた。

 

 

その時、Lotusさんから海外出張のお土産でシンハーとチャーンビールのロング缶と、得体のしれないスピリッツをいただいた。本当はT川氏と私と二人で分けていただく予定だったのだが、その日私しかカバンを持ってきていなかった。とりあえずいったん私が全部を預かる形にしたのだ。決してそろそろ風呂が沸いた頃、じゃなかった、下心、出来心など微塵もなかったということだけは付け加えておく。付け加えておくのだが、もちろん私のカバンにお土産が入ったままという事など思い出すはずなど別れの時まで1秒もなく、全員が泥酔して無事に帰宅。我が家にめでたくビール2本とスピリッツ1本が仲間入りしたのである。しかしこれは黙っていたことではなく、むしろ二人には率先して私が持って帰ったという事実を何度か伝えていた。

 

ビールが大好きでたまらない私はすぐにロング缶2本をキンキンに冷やしてマッハで飲んだ。飲まない理由が見つからないし、飲まずに冷蔵庫で冷やし続けることほど精神衛生上良くないもの、この上ないからである。

 

しかしスピリッツは違った。キッチンにある棚の奥、ふだんは芋焼酎が在庫されている場所の一つ奥の方に鎮座していただいた。そしてそのままその場所が定位置となってしまい、毎日顔を合わせはするのだが、なかなかそれを手に取って封を切るというセレモニーを執り行う、といったところまでには至らなかったのである。

 

なぜか?私はめっぽう酒には強いのだが、強い酒には弱いのである。アルコール度数の高い酒が苦手であることに昔からなんとなく気づいていた。スピリッツ系もそうだし、ウィスキーなども同様だ。蒸留酒で25度より高いアルコール度数の飲み物全般に言えることだ。

 

そのトラウマは昭和60年代前半にまでさかのぼる。仲間と友達の家に集まり、何かの賭けをしていた。その賭けが単純なルールのモノで全員が狂気の沙汰、興奮のるつぼと化していたと記憶する。何をやっていたのかは全く思い出せない。そしてその賭けでは勝った人が何かを貰うような性格のものではなく、負けた人が罰ゲームをくらうモノだった。

 

今考えれば全員が均等に負けていたような気がするのだが、私は一回だけ負けたと思っている。その罰ゲームが何かというと、どんぶりに芋焼酎の白波を並々と注いで、それを一気飲みするというものだった。当時はまだ酒も飲み始めた頃であり、ビールかカクテル、たまに日本酒といった程度のものしか飲んだことがなかった。芋焼酎といえば父親がお湯割りで毎晩飲むものだと勝手に思っていた酒である。まさか私が飲むはずもない、そんな芋焼酎なのだが、それを氷や水などでは割らずに「き」で飲むというのだ。度数は25°である。

 

常軌を逸した若者集団約5名。賭けに負けた私を指さして全員が上機嫌である。

 

「さぁ、飲め飲め!一気だ一気!corn!早く飲め!」

 

当時の私でも強い酒であるということは識別できる。しかし飲んだことがないからどんなことが起きるのか分からない。ええぃ!どうにでもなれ!そのようにヤケっばちでどんぶりを両手で持ち「ングッ、ングッ」と傾けて飲み始める。そのまま飲み干すつもりだった。だったのだが、しかし実際は焼酎が喉を通って行かないではないか。私にとってあまりにもアルコール度数が高すぎて、食道がそれを受け付けないように細くなってしまっているようである。

 

「おいおいおい!何やってるんだ!早く飲めよー」

 

周りの仲間から急かされるのだが、その声にはなかなかこたえられない状況になっている。しかし少しずつではあるがノルマの焼酎は減っている。ツーンと来るあの芋焼酎特有のアルコール臭が鼻から口からズンと一気に舞い込み、隙あらば全部吐き出してしまいたい気分だがそれは許されない。おそらく1分ほどかけてやっと飲み干したと思う。

 

「うぉーい!」

 

全員が雄たけびを上げ、手を叩いて盛り上がった。もちろんその翌日は二日酔いで死んでしまい、ついぞよみがえることはなかった。そしてその時以来、私は度数が高い酒が苦手になった気がするのである。

 

20代後半から30代前半にかけ、職場でスピリッツが流行った時があった。それもウォッカやジン、テキーラなどの高度数のヤツである。小さなグラスに酒を注いで一気に飲み干し、そのグラスを逆さにして頭の上に乗せるのだ。これをマリアシェイクと呼んでいた。誰の友達だったのかは忘れたが、ロシア人のマリアが教えてくれたゲームである。これもジャンケンなどの賭けをして負けた人が飲むというルールだった。

 

その頃には私もだいぶ酒に強くなっていたので、負けた時にはクイッとひと口で飲み干し、グラスを頭の上に乗せては盛り上がったりした。しかし、内心本当はイヤだった。スピリッツ系で二日酔いになった時ほどつらいものはないからである。頭痛、眩暈が尋常ではなく、たぶん原料の味であろう、あの甘ったるい感じの何かが口の中から喉の奥の方までベットリとまつわりついた感じの不快極まりない、アノ二日酔いである。本当に嫌いだ。

 

おっと、もの凄く前置きが長くなってしまった。Lotusさんからいただいたこのスピリッツの話に戻そう。そのような過去の苦い経験があるので、アルコール度数40%などという文字を見るだけで、自然と敬遠してしまうきらいがある私だ。いただきものなのに棚の奥に長く居座ってしまうのもこれまた自然の成り行きである。

 

しかし、駄菓子菓子(パンツ山根さんから盗用)である。先日、そのいただいた酒の封を切った。

 

 

ドーン!

タイ王国のお酒である。

 

 

タイ語で「アルコールは身体に悪いですよ」と言った内容が書かれているそうだ。

 

 

さぁ、ロックでいただこう。

 

グビッ!

 

なんだか甘いような、しかし芯のあるあのスピリッツ特有のツンと来る「ザ・アルコール」といった感じの味が鼻から抜けた。悪くない。しかしその一杯でその日は終わり、あとは芋焼酎にプレイステーション、じゃなかった、スイッチしたのであった。

 

ということで黙っていたことの2つ目は、今年の5月にLotusさんからいただいたお酒を、ずっと飲まないまま放っておいて、先日やっと飲んだという話であった。Lotusさん、黙っていてごめんなさい。チビチビとあと10年くらいかけて飲みます。グヒヒ。

 

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年の瀬である。

 

今年も残すところあと2週間を切ったではないか。

 

会社の納会、忘年会など楽しいことが目白押しである。

 

しかしひとりで飲むのもこれまた楽しみ。

 

毎日の事である。

 

ビールをこよなく愛する皆さま

 

であるからして

 

やっぱり今宵も

 

キンキンに冷えたビールで

 

乾杯ッ!

 

なのである。

ムフフフフ。

 

 

2025年12月7日、日曜日の話である。

 

最近体を動かすことがルーティンになっていない。どうしたものか。もともと怠け癖が人一倍強く、雪男、じゃなかった、ネッシー、じゃない、熱しやすく冷めやすいタイプでもある。昔から私は一貫して旨いビールを一秒でも長く、一滴でも多く、毎日たくさん飲むために体を動かし、ついでにダイエットするのだ!などと豪語していた。いたのだが今は全く違う。その内容は以下の記事に詳しい。

 

 

特に体を動かすでもなく、ただただ大量のビールを飲んでいる後ろめたい晩酌が毎日続いては身も心も悪い方向に進みそうだ。なのでこの日は愛ロードバイクのニュージョニーくんに飛び乗り、汗を流すことに決めたのだ。

 

 

久しぶりにやって来た戦車道。天気は上々である。

 

 

出発前はちょっとでも坂を登るとすぐに息が切れるだろうと思っていたのだが、意外とそうでもなかった。ヤルでないか。

 

本日の目的地へは、ずいぶん前に変態先輩から教えてもらったルートを通って行くことに決めていた。変態先輩とは、4人で編成された変態パパ活仲間のメンバーの事である。

 

 

 

目の前の景色が開けて富士山が顔を出した。田舎者出身の私にとって富士山は何度見てもドキッとして良いものである。

 

 

なんてのんびり走っていたら、道を間違えてまったく違う方向に進んでいたようだ。ルートは全然覚えておらず、かなりの遠回りをしてしまったが気にしない。逆に良い景色を見ることができて、長い時間体も動かせるのでありがたいのである。フーッ、、、

 

この日は神奈川県にある城山湖を目指すことにしていた。そんなに高い山ではないのだが、頂上までのヒルクライムはウブでマジメな大酒飲み中高年の私にとって結構キツいコースになる。しかし行くと決めたら一歩も引くな!一つ人より西はじめ、やると決めたら最後まで登りきるぞ!

 

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最近、ピークは過ぎたという感覚が強くなってきた。ロードバイクに乗り始めたのは約3年前の初夏だった。喜び勇んで毎日のように乗り倒し、スタミナや脚力がグングンついていった。本日やって来た城山湖にはいくつかの登りルートがあり、私はその中で一番の激坂を、城山湖初挑戦の時に選んだ。選んだというよりは、たまたまそこにたどり着いたので勢いで登ってみたという方が正しい。

 

しかし登りきることはできなかった。初心者の私にはスタミナと足の筋力が足りなさ過ぎて、途中から押して登るという惨めな結果になったのである。しかも2回連続でだ。

 

 

 

そんな私だったのだが、3度目のチャレンジで初登頂成功となった。ある程度基礎ができてきたのだろう、そこからは長くロードバイクに乗り続けることで自然とキツい坂を登ったり、巡航速度がどんどん早くなったりと、目に見えて成長を感じられたのだった。

 

しかし最近はそのような感覚になることがなくなってきた。以前はゲキ坂を登る際に前回より1秒でも早く登れるようにと気合でペダルを漕いだものだが、それができなくなったというかやらなくなった。すぐに疲れてしまい、足が動かなくなるのである。かろうじてタイムなど気にせずにゆっくり走ればある程度のゲキ坂は制覇できる。私の闘争心はそんな感じでフィナーレに向け一段シフトした感が否めないのだ。これも年齢を重ねた結果だろう。甘んじて受け入れるしかないのである。

 

 

そうそう、ココが激坂の終点、今回は違うルートから登ってきたので横目にパチリ。

 

ゲキ坂ではないルートを登っているのだが、それでも私にとっては非常にキツい坂道である。スピードをあげずにゆっくりしっかりとペダルを漕ぐ。なるだけ息が上がらないように一定間隔を保って登りきったのである。

 

 

ドーン!

到着!

いやぁ、素晴らしい景色。

これがあるから山登りはやめられないのである。

 

 

城山湖は人造湖である。幾度となくやって来たのだがこの日の水位は今まで見た中で一番低かった。水不足は大丈夫なのか?

 

特等席であるこの場所には先客がいた。私よりも10歳ほど先輩と見受ける御仁がいらっしゃったのだ。その方も自転車でやって来ていたのだが、その自転車を見て驚いた。ロードバイクなどではなく、街中で乗るような普通の軽快車なのである。にわかに信じられなかった私は、すぐに話しかけた。

 

C「エッ?その自転車で登って来られたんですか?」

 

御仁「ええ、そうなんです」

 

物腰柔らかい、人の良さそうな感じの方である。

 

御仁「でもね、私のは結構いじってて坂を登る用にしてあるんですよ」

 

本当だ。よく見るとチェーンリングが私のクランクセットのインナーよりも小さいものに付け替えてある。かなりマニアックな自転車好きの御仁のようだ。そこから話が止まらなくなってしまった。

 

自転車の重量、いつ頃から乗り始めたのか、他にどんな自転車をもっているか、城山湖にはどれくらいの間隔で来ているのか、などなど話が尽きない。お話し好きの御仁と、ひとしきり話すと、そろそろ帰るようだ。

 

C「お気を付けて」

 

御仁「ありがとうございます。またお会いしたら相手をしてください」

 

御仁は深く頭を下げてからゆっくりとペダルを漕ぎ始めた。

 

 

うーん、あんな自転車もいいな。買い物も楽そうだし、などとぼんやり考えた。

 

さて、私も帰るか。

 

 

いや、私はニュージョニーくんに一生乗るだろう。よろしく。今のところは、だが。

 

 

こっちも今のところ、この辺りで出没したという情報は出ていない。気を付けて帰ろう。

 

 

横浜線の踏切にて。

 

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気づけばまたもや金曜日。

 

華金である。

 

私は体調を取り戻したが、今度は妻が寝込んでしまった。

 

こんな日に限って来年受験の娘が塾へ行くという。

 

そうなると送迎が必要になるのだ。

 

クソーッ!

 

私が担当しなくてはいけないではないか!

 

しかも終わるのは22時頃だという。

 

クソッ、クソッ、クソーッ!

 

いやいや

 

病み上がり最初の週末

 

迎えから帰ってゆっくりと晩酌しようではないか

 

ビールをこよなく愛する皆さま

 

であるからして

 

やっぱり今宵も

 

キンキンに冷えたビールで

 

乾杯ッ!

 

なのである。

ムフフフフ。