2012年5月、国立天文台が、太陽の極が4極化していると発表しました。太陽の極性にこれほどの大きな変化が生じたことは観測史上初めてのことだそうです。
太陽における極性の変化は、南北の極が次第に両方共にN極となり、今現在、2012年5月以降は太陽の中央、地球における赤道に当たる部分がS極となっているといわれています。
これまで2つの極性を持っていた太陽が、4つの極性を持つようになるということは、この太陽系全体が今までにない状態に向けてシフトしているということを示していると私は考えています。最近、金星の観測で発見された磁気現象も、太陽系の極性が変化しつつあることに関連していると思われます。オーロラは、地球や土星など、2つ以上の極性をもつ惑星特有の現象と言われており、以前は極性がひとつの金星には見られることがありませんでした。しかし、今年になって、金星の観測を行なっている団体によって、地球にオーロラを起こしている磁気現象と同じことが金星でも起きていることが観測されました。
太陽にこれほどの大きな変化が起きているのですから、太陽系に住む生命体にも、大きな変化が訪れても不思議はありません。風水では、「天地人」という言葉があり、これは万物の事象が起きていく順序を示しています。変化はまず「天」において起こり、それが「地」である地球に反映され、最後に「人」に影響する、ということです。先を読み、未来を知ろうとするときにはこの法則を知り、体感することが肝要であると言われています。
この太陽の変化が、これから地球に影響してくることはほぼ間違いありません。すでに、世界的な異常気象や、今年になって、観測史上初の出来事が頻発しているなどのことを考えると、その影響はすでに出てきつつあると考えることができます。仮に今後地球が太陽のように四極化するのであれば、大規模な気象の変動が起きることさえ予測されます。私たちが望むか望まないか、また、私達が地球にとって良い存在であるかどうかなどとは関係なく、地球の変化は起きるでしょう。その変化は、人類にとって災害と呼べるような結果を生じるかもしれません。しかし、地球に住む生命体として、地球に起こることすべてを受け止め、そこから自分たちがどのように生きていくか、選択していくことになるでしょう。私たちは地球に生かされ、太陽に生かされています。太陽が変化し、地球が変化する時、私たちの意識はそれにあわせて変化していくことを余儀なくされます。
こうしたプロセスを経て、私たちの意識は、ダイナミックに進化するでしょう。具体的には、私たちは、今まで長い間、ほとんどすべての問題に関わってきた二元性の葛藤から抜け出すことになります。二元性とは、二極の磁場を持つ惑星特有のドラマであるとも言えます。そのドラマが終焉を迎え、これからは別の価値観でのバランス感覚が求められる世界になっていきます。
来年以降に生まれてくる子供たちは皆、多極的、多次元的な意識を持ってこの地球に姿を現すでしょう。ここ何年かの間にも、すでに多次元的な感覚を持ったまま生まれてきている子供たちが多く存在します。二元性の意識をもともと持ち合わせていないので、私たち大人からすると、より自由であり、より純粋に、「“今”にフォーカスした存在」となるでしょう。現代の現実に照らし合わせると、その子供たちに関連して、多くの不思議な現象が世界的に起こることも考えられます。いい意味で今までの常識の範囲では考えられなかったようなことが、当然のように起こる世の中になるかもしれません。私たちが次世代を担う子どもたちのためにできる最善のことは、これから起きてくる現象をあるがままに受け容れ、彼らが彼ら自身の平和や豊かさを自由に実現できるように、現実をゆるやかにシフトさせていくことです。
私たちは、たとえば時間という概念において、過去から未来という二つの極性を直線上の2つのポイント、自分がいたところと向かうところとして認識し、意識の中にその確実性を保ち続けて生活してきました。地球が今後、4極化し、私たちがそれを共に体験すると、私たちの意識の中に過去と未来に加えて新たな次元を保持することになります。今までは、「過去の集積が未来を定義」し、「未来はそれが起きたときにしかわからないもの」でしたが、これからは、「過去と今とは相関関係にある」、そして「未来と今とは相関関係にある」、しかしながら、「過去と未来は一直線で結ばれるとは限らない」という世界に入って行く事になるでしょう。
過去を分析し、未来を知ることよりも、今そのものに対する理解を深め、今そのものの中で変化していくことで世界がダイレクトに変わっていくというような現象が次々と起こることでしょう。人類はとてもエキサイティングな時代に突入し、数多くの新しい体験をすることになります。このような世界では、未来がどうなるかということよりも、今をより充実して生きることや、過去と未来を超えた存在としての本質的自己を生きることの方が重要になってきます。これまでのような、過去と未来の中間点としての「今」ではなく、より集合的な要素としての、直線的な時間の対極となる「今」が地球上のすべての生物の意識の中に生じ、「今」によって過去も未来もより柔軟に変化していくような不思議な現象が起きます。そして、時間とそこに生きる一つの世界の概念を超えた多次元的な自己がより重要視されるようになり、これまでの方法論や、過去や未来にとらわれることなく、自己そのものを見つめ、多次元的な自己に直接、働きかけていくメソッドが編み出され、公開されていくことでしょう。変化するのは「今」だけであり、過去と未来はその辺縁の現象にすぎない、ということが一般的な通念として認識され、より平和的である意味牧歌的な社会の形成が目指されることになります。
直線的な時間以外にも、善悪、高低など、現実のあらゆる二元的な事象も極性が変化することによって別の状態にシフトしていきます。二元的に認知しうるあらゆる状況が、これまでの認識から異なるレベルに移行することになるでしょう。これまで正反対と思われてきたことが実は一つの現象を異なる角度で二つの視点から見ているだけに過ぎないということがあらゆる局面において明らかになっていきます。それにより、今の地球に存在する問題の多くは解決するでしょう。その時点で解決しない、より複雑な問題は、時間的な経過を伴って徐々に解決していくでしょう。その問題に関与する個人あるいは集団が、2012年以前のメンタリティに執着した場合には、問題の解決はより難しいものとなるでしょう。
この大きなシフトに直面している私たちができる最善のことは、今後身の回りで起こるあらゆる概念の変化をありのままに受け容れて、自己の神性を信頼し、新しい意識とともに未知の領域に踏み出すことを自分に許すことです。このシフトがよりスムーズに行われるためには、この地球に住む生命体一つ一つが、自分自身であり続け、多次元的な自己に向き合い、ハートで生きていく必要があります。なぜならハートは、私たちの体の中で唯一、永遠の側面を有しており、また、多次元的な自己への扉でもあるからです。私たちがハートで生きるとき、私たちの魂は完全に開放され、私たちの能力は多次元的に最大限に発揮されます。
2013年はもうすぐです。私たちは地球に住む人類として大きな転換期を共に生きています。皆が笑い合い、日々の喜びを分かち合える世界がまもなくやってくる、私はそう信じています。