秋吉理香子さんの『殺める女神の島』を読みました。

 

 


『ミューズ・オブ・ジャパン』のファイナリスト7名は、モルディブからクルーザーで5時間の場所にあるリゾートアイランドで、ビューティーキャンプと呼ばれる美の特訓合宿に参加することになった。
しかし、合宿初日、『ミューズ・オブ・ジャパン』の主催者であるミスター・クリスが頭を殴られ、意識不明の重体になった。
さらに翌日、ファイナリストの1人・まりあが部屋で殺害されているのが発見される。



孤島というクローズドサークルでの連続殺人。
古典的な舞台ですが、その内容は現代的な面白さが交えられています。

1人、また1人とミスコンのファイナリストたちが殺害されていくのですが、その犯人も、動機もわからないまま最終盤までもつれ込んでいきます。
動機やファイナリストたちのバックボーンを知ると、思わずため息が。
じっくり考えてみると、気になるところが何点か出てくるのですが、そこを力で押し切ってしまう文章力があります。

一命をとりとめたミスター・クリスに、なぜとどめを刺さないのか?という疑問を抱きながら読んでいたのですが、そこにも大きな理由が。
最後には話が壮大になりすぎて、思いもよらぬ展開になりましたが、置いていかれる感はなく、すんなりと読み切ることができました。

そして、表紙、裏表紙の絵を見ておぉ!と…

古典的な設定にあえて挑戦した秋吉理香子さん。
これからも目が離せません。

 

 

 

 

 

 

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