節子さんのブログから
〜『幻の旅路』序 旅のはじめに〜
前回の「 幻の旅路の大湾節子さんのメッセージから」の記事に、たくさんの皆様が"いいね"をくださったこと、本当にありがとうございました。
ご主人さまの看病などで、最近お忙しくしてらっしゃる節子さんのお声を、少しでも皆様にお届けできて、大変嬉しく、また感謝しています。
さて、その前回の記事に関して、節子さんのもとに一読者の方から、とても丁寧なメッセージをいただいたそうです。
それにお答えする形で、前回の記事のコメント欄に、節子さんから「読者の皆様へ」と3通にもわたるとても丁寧なコメントをいただきましたので、皆様にもご覧になっていただきたいと思い、再度記事にさせていただきました。
(節子さんにはお許しを頂いています。)
そのコメントは、以下の通りですが、前回の記事をご覧になっていない方は、ぜひこの前の拙ブログ記事「『幻の旅路』の大湾節子さんのメッセージから」をご参照くださいね。
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【大湾節子さんのコメント】
こにいさん、そして読者の皆さんへ(その1)
今回私の紹介した番組に対して、一読者から大変丁寧なメッセージをいただきました。
彼のこの番組に対する感想は、
「大湾さんの紹介したドキュメンタリーは見させていただきました。
私は、少し違うのではないかと思うのです。
この蛮行の一部分を切り取って、色を付けドキュメンタリーとして報道することにどれほどの価値があるのか、私には、私は理解できません」
私には「色をつけ」という印象は受けなかったのですが、他の読者の方はどう感じたでしょうか?
私の説明が足りなかったように感じたので、もう少し詳しくご説明しましょう。
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アメリカでは市民の寄付から成り立っているパブリック・テレビジョン(PBS)がありますが、この局が放映しているドキメンタリーフィルムに私たちはとても価値を置いています。
アメリカの羞恥の部分を、勇気を持って放映している局は、アメリカではこの局が一番だと思います。
広島長崎の原爆、日系人の強制キャンプ、過去の政府の精神病の人たちへの扱い方、黒人差別の過去の歴史や問題、イラクのアブグレイブ刑務所の捕虜虐待(先にイランと書いてしまいましたが訂正します)、いかにして第2のイラン戦争が始まったか、精神病や刑務所の問題、など、こういうアメリカ政府の矛盾や過去をより正確に公平に、そして大胆に放映している局は他にないと思います。
その局が放映している番組の1つが今回ご紹介した『フロントライン』ですが、毎週、いろいろな問題を取り上げて制作したドキメンタリーフィルムを放映しています。
私がご紹介した番組は戦争下のウクライナの人々でしたが、今週は戦争下のロシアの人々を取り上げて作った番組を放映していました。
1時間半という限られた時間内に放映される番組では、全ての事実を包括し提供することは不可能で、ある視点から見たある事実を提供することしかできないと思います。
(ただし、Ken Burns 監督のドキメンタリーフィルムは何時間にも及ぶ作品です)
それで今回の番組も「偏っている」と思われた読者もいるかもしれませんし、あるいは今回メッセージを送ってくださった読者のように「色を付け」と感じた方もいらっしゃると思います。
どんな感想も持とうと観る側の自由ですが、私がこの番組をご紹介した理由がアメリカ一辺倒であるかないか、(少々自己弁護になるかもしれませんが)、追加しておこうと思います。
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私たちは全くアメリカ一辺倒の市民ではありませんし、アメリカの矛盾や言い訳・主張などに対して厳しい批判の目を持って判断しています。
特に夫は原爆の資料のみならず、沖縄や日系強制キャンプ、水俣問題などの著書や資料を私に会う前から集めていた人です。
彼のようなアメリカ人はもうあまりいないでしょう。
彼は自分で訪日した際はまず訪れたのが原爆記念館、そして私と日本を訪れた時は、第一に希望したのが、原爆の絵を描いた丸木夫妻の美術館でした。
一言も口には出しませんが、徹底した平和主義者で、アメリカの政治の矛盾に対して極めて批判的です。
ベトナム戦争の時も、彼の友人とともに戦争反対で国籍を捨てることも厭わなかった人です。
過去2回の選挙の際、私たちふたりはバーニー・サンダーズ氏に票を入れましたが、希望通りに行きませんでした。
お時間と興味がおありでしたら、ぜひブログに載せている『結納金は猫一匹』をご笑覧ください。
癇癪持ちで、どこも長所がないように見える夫ですが、誠実なのと、彼の徹底した人道主義、平和主義には一目置いています。
私がアメリカに住んでいるからとか、アメリカ人を夫にしているからという理由で、全てアメリカを肯定している人物だと誤解されたくないので、あえて上のような情報を加えました。
今回ご紹介した番組もアメリカ側の肩を持ってご紹介したのではなく、人道的な意味でこの番組に価値を置いたからです。
どの情報源も完全に「公平で正確」ではありませんが、私たちが観ているPBSの番組は他の局から比べたら、「より公平でより正確」だと言えると思います。
11月05日 09:46
こにいさんや読者の皆さんへ (その2)
昨日載せたコメントにさらにもう少し説明を追加したいと思います。
これもまた自己弁護かと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私の意見や信条をより正確に理解していただくために、一応述べておきます。
先日頂いたドキメンタリーフィルムに関する感想を送ってくださった読者は、とても真摯な心温まるエピソードを毎回載せているブロガーです。
私には到底真似ができないほどの読書量を持っていらっしゃる方で、今回もまるで大学の授業に参加したと思うくらいたくさんの情報や知識を提供してくださいました。
前回載せた、彼の番組への感想のあとに、このような段落が続いています。
「アメリカが広島と長崎に対して、行った蛮行によって、二十万人を超える死者を出した悲劇は、我々世代なら、だけでも知っています。
しかしながら、それらの蛮行に対して、キリスト教を信じる彼らは、神に対してどのような言い訳をするのでしょうか」
私が気になったのは、「キリスト教を信じる」と書かれた部分です。
実は私たち夫婦はクリスチャンではありません。
その私たちに、このような難しい問いかけをなさっても、実はなんとお答えしていいかわからないでいます。
人間の本質や宗教観に関して、矛盾だらけの世の中、大昔から今まで、これらの答えや言い訳は出てこないでしょう。
私たちは40代になってから出会ったのですが、将来の家庭を築く際、この世にはファミリーを必要としている子供たちがたくさんいるので、自分の血の繋がりよりも、そんな子供たちを一人でも引き取って家族にしようと話し合いました。
私が出会った頃、夫はアフリカやルーマニアの孤児を助けるファンド・レイジングのテレビ番組を制作している小さなプロダクションでビデオ編集者として働いていました。
(World Vision International)
またガンにかかった子供たちを無料で治療する病院の番組の制作にも参加していました。
(St. Jude Children’s Research Hospital)
これらの団体は2社ともキリスト教関係の団体だと思いますが、夫は宗教には関係なく、仕事をしていました。
私たちが養女を育てているときに、娘は引き取りましたと説明すると、日本人の方は必ず「ご主人はクリスチャンですか?」と聞いてきました。
クリスチャンなら、養子縁組をする人が多いという先入観があるからでしょう。
宗教という名の下に、善行を行う者もいれば、逆に非道なことをする人間もたくさんいます。
私が持っている仏教感は静かでNon Violenceと教えられていますが、2015年のミャンマーの仏教徒によるイスラム教徒へ虐待は、所詮、宗教の教えと、実際生きている人間がやる行為とにいくつも矛盾や違いがあるという現実です。
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〜 略〜
(私のことを敬虔なクリスチャンと書いてくださっている部分は、?😅なので勝手ながら省略させていただきました)
「フロントライン」はAssociated Pressといって非営利団体の独立プロダクションがそれぞれの課題をフォーカスし、ドキメンタリーフィルムを制作して、パブリック・テレビジョンを通して、放映しています。
今回も戦争下のウクライナ人々、そして次の週はロシアの人々と、広範囲にわたって色々な角度から、ある事実を提供しています。
よりたくさんの事実が提供されれば、より公平に、より正確に真実を見ることができると思います。
11月06日 02:16
こにいさんや読者の皆さんに(その3)
大変失礼いたしました。
十分確認しないで、コメントを書きました。
不正確な情報を提供しましたので、訂正いたします。
St. Jude Hospitalを調べたところ、次のように出ていました。
Although it was named after Thomas's patron saint, St. Jude is not a Catholic hospital and is a secular institution (宗教には全く関係ない組織) not affiliated with any religious organization.
夫が制作してた番組の団体は、宗教には全く関係のない病院組織と書いてありました。
前回の記述を訂正いたします。
World Visionはクリスチャン関係の組織です。
1月06日 07:21
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〜節子さんのユーチューブから〜
確かこの動画は、ディビットさんが一度だけ編集してくださった、と書いてあったような…(気もしますが?)
セコさんの写真の美しさを100%引き出す、格調高い映像に圧倒されます。
どうかディビットさんの体調が守られまますように…
最後に、節子さんがコメント内で紹介してくださっていた、ディビットさんとの結婚までのいきさつなどを書かれた「結納金は猫一匹」のアドレスを載せておきますね。
婚約解消!?などハラハラ、ドキドキ、でも最後にジーンとくる、素敵な実話でした。
私はこれを読んで、心やさしいディビットさんのファンになりました。😚
そのお話しの最初の5話は、下をクリックするとご覧になれます。(3章58話まである、とても長〜いお話しです)
https://ameblo.jp/romantictravel/entry-11218002649.html
ウクライナ国内の電気、水道、暖房などが速やかに復旧し、一日でも早く平和な日々が戻ってきますように…