情報処理業という業界でビジネスを展開していくうえで、社員であるシステムエンジニアの能力レベルが会社の実力差ともなっているのは自明の理だと思います。私は転職前、製造業の計算機事業部という万年赤字事業部に勤務していましたが、工場の開発部門のシステムエンジニアはOSやデータベースといった基本ソフトウエアを自前開発できるほどの力がありました。後に分社されて開発部門が消滅し、顧客向のコンサルティングやシステム提案・構築のシステムエンジニア部隊のみが生き残ると、万年赤字事業部時代よりも知名度も下がり事業規模も小さくなって営業をしていると聞いています。転職後の会社は最初から商社系ベンダーと分類されてもいいような位置づけで、システムエンジニアの技量は別としても建前は顧客に対するシステム提案・構築ができると称していました。
30年も以前は、顧客のシステム仕様に合わせてソフトウエアを作り込むのが主流だったので、システムエンジニアはソフトウエア制作のみならずミドルウエアの作り込みはハードウエアにも依存しているので、求められる技量も必然的に高い必要があったと思います。現在ではシステムを構築するOSやデータベース等の選択は、世界中に数知れず存在するパッケージソフトウエアから選択して構築するので、常に最先端のシステムの仕組みやソフトウエアを熟知していることが求められる時代になっていて、システムエンジニアに求められる技量要素は30年前とは違う気もしますが、転職前の工場の開発エンジニアの技量が10段階の7から8位とすれば、転職後の会社のシステムエンジニアの技量は個人差が大きいものの10段階の2から3位のものだろうと思います、あくまでも個人的な見解ですが大きくは外れていないと推測しています。
転職後の会社のシステムエンジニアの技量レベルは、以前のブログでも紹介したように、私がサラリーマンを退職後、役所体質の顧客の会社に派遣社員として勤務していた時、基幹システム再構築プロジェクトでプログラム開発をしていた事業部から提出された大量の仕様書や資料を修正したり、間違いを指摘したりした実経験から、技量が低いだけでなくモラル的も問題があると感じさせられたのでした。そういう経験を加味して前記の10段階評価数値が出ています。
転職後の会社では、システムエンジニアの技量が低く過ぎて、システム開発という高度な業務は遂行不可であるというのが役員や管理職に何故理解できていなかったのだろうと考えてみると、こうして転職後の会社の感想を述べているうちに段々と明らかになってきたと思います。役員や管理職の情報処理に対する知見・知識不足は散々に指摘していますので除外して、その他の要素を考えてみると思い当たることが多々あります。
一時期、ある役員が皇居マラソンをするというので社内では同好とするXX会みたいなものが出来た時があり、社員数は十数人だと思いますが役員と一緒に皇居一周マラソンをしていたと聞いていました。しかしながら、その役員が退職していなくなるとXX会は雲散霧消したらしいと思えた時がありました。典型的なコバンザメ社員の集団だと思いますが、思考が仕事そっちのけで、何とか役員に取り入ろうとするサラリーマン根性が丸見えの行動だったと思えました。社員の思考が、仕事への情熱は無く上司に取り入ろうとばかりしている職場では、システムエンジニアも技量を磨くという思考が皆無だろうと思えました。たまたま徹夜で見積書を作成していて、若手システムエンジニアが用もないのに深夜に友人同士で長時間駄弁っている姿を見た時も、若手ながら仕事への情熱はいかほどなのかという疑念を持ったときがありました。