都知事選を振り返る(1) 水島はどこを向いている | 広島から 中国総領事館 誘致に待ったをかける

広島から 中国総領事館 誘致に待ったをかける

広島に県、市、県議会、市議会、経済団体を挙げ、中国総領事館を誘致する計画があります。
経済にばかり走り、国家安全保障を考えない誘致計画に警鐘を鳴らします。

次は勝ちたいと思うのであれば、チャンネル桜はタブーを設けず、選挙を振り返らなければならない。

水島は誰を大切にしているのか?

ぼくは、テクニカルな問題よりも、桜から出て行った人たちが今回の選挙で田母神の反対に回ったことを憂慮する。

選挙の大勢に影響なかったとはいえ、この動向は無視できない。今後広がれば、保守は日本を変えるほどには知事や議員を当選させることができなくなる。


まず、今回の選挙がどのような出来事の流れの中で組まれたものかを確認したい。

昨年、桜は年初から安倍政権に対する希望的な観測を次々に表明したが、ことごとく外し、保守層に安倍不信が広がるとともに、安倍をいつまでも擁護する水島の姿勢に疑義が唱えられるようになった。※1

WJFなど安倍批判に一定の説得力を持つ他のサイトからの攻撃に対して水島がいちいち神経質に反応したことも災いし、桜に対する批判的なコメントや投書が増えた。10月になって、桜の運営が、連日、夜を徹し徹底的にYouTubeやニコ動に書き込まれたコメントを大量に削除していることがわかってきた。※2

桜の削除は今に始まった事ではないとの声があるが、2013年10月の”粛正”は彼の国の共産党を思わせるほどで、無差別大量に行われ、敵も味方も薙ぎ倒した。二千人委員会や友の会のメンバーとしてそれまでチャンネル桜を資金、精神の両面で支えてきた人たちも、コメント削除の上ブロックされた。書き込めなくなった人たちが、2ちゃんねるや倉山満の動画などへ流れて実態が報告されるに及んで、削除が執拗かつ徹底的であったことが判明する。言論封殺との厳しい批判の声とともに、桜に対する支援をやめる趣旨の書き込みが相次ぎ、桜の経営危機が現実感を持って語られるようになった。

この一連の騒動の最中、二千人委員をやめることになった人の中には、最後まで水島に支持を表明しながら投書し続けたが、番組の中で不適切に扱われ、ブログ上で半狂乱となり、端から見ていても支援を打ち切るのは当然と思えるような気の毒な人もいた。

「家族のような国」を標榜しながら、些細なことで自分の支援者を切って捨ててしまった水島を見て、やがて自分もそのように扱われるのだろうかと思い支援をやめた人もいただろう。無差別削除を経験して、NHKやフジテレビ批判ができる立場なのかを冷静になって考えた人もあっただろう。

これらの経緯をリアルタイムで見ていた者として、今回、彼らが心情的に田母神反対の立場を取ったことには、同情を禁じえない。

チャンネル桜の支援者は常にいるが、個々の支援者は入れ替わっている。同じ論調で支持されるが、支持している者は移り変わっている。振り返ってご覧になればわかる通り、キャスターも、最後には意見が合わなくなり離れて行くケースが少なくない。SNSや2チャンネルなどを読んでいると、以前は支援していたが今はしていないという話をよく見かける。

表から人を大量に入れるが、同時に裏口からも大量に出す。回転ドアのようだ。何に似ているかと言えば、これは一世を風靡した人気カルトの人の流れそのものだ。この方式で維持される組織はやがて力を失い、時代の流れの中で特徴のない通俗的な団体として生き残りを図るか、あるいは消えてなくなる。


経営危機の話は、その後ネット上から急速に消えて行く。ぼくの分析は三つ。
1、月が変わって11月に入ると、水島は見違えるように、行われる批判に一切のコメントをしなくなった。
2、11月下旬『正論』の編集長、上島嘉郎のキャスター起用に成功した。
3、そして新年早々、田母神の都知事選出馬表明である。

騒動を打ち消す目的で思いついたかどうかは別として、人気回復の手段としてはどれも極めて優れていて、これらの方策を矢継ぎ早に打てる力はたいしたものである。皮肉る訳ではないが、安倍の3本の矢よりよほど有効だ。

しかし、選挙戦に際し、水島が選んだ手段は決して褒められたものではない。ここでもやはり、都合良く人を利用する傾向が見える。ぼくはこれが非常に気になっている。

水島は番組の中で、石原慎太郎の姿勢を何度も批判してきた。安倍登板がかかるタイミングで、尖閣の寄付金を国に渡そうとするのは息子の伸晃に首相をやらせるつもりだからだと言ったこともある。櫻井よしことともに、石原慎太郎は何度も番組の中で否定されてきた。あれはどうなったのか。それでも使うのか?

水島の思想やその運動に共感し、組織の末端で二千人委員会や友の会の会員として支えてきた人を切り捨てる一方で、今回の選挙では、最初から保守とはかけ離れた言動をとってきた人も重用された。

選挙中、ブログでは擁護したが、24日の昼、選対に対しぼくは以下のメールを送っている。
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デヴィ夫人が起用されていますが、おやめください。

皇太子廃嫡をブログから呼びかけるなど、田母神候補、また頑張れ日本の運動方針とは著しく思想が異なっており危険です。いつ手のひらが返るかわかりません。

またTBSでの平手打ち騒動も刑事事件に発展する可能性が出ています。他候補の支持者から、すでに印象操作に利用されつつあります。

今後は、デヴィ夫人が表立って田母神候補を応援する機会を、田母神陣営から作らないようお願いします。
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返事はなかった。番組で放送されている街宣を聞いた限りでは優れていたし、選挙にからんで問題を起こしたりすることはなかった。結果オーライという人もいるだろう。しかし、彼女のブログを読んでなお、田母神支援にふさわしい人と言えるのか。

北朝鮮問題に関しまして 2010年04月24日
横田夫妻はいつでも自由に北朝鮮に行けるのに、そうした努力を一切していません。何故 お孫さんや 義理の息子さんに会おうとしないのでしょう。どうして、 拉致事件のようなことが起きたのか、 朝鮮と日本の歴史を研究してみないのでしょうか。 1905年の頃からの歴史をみれば、おのずから判ることです。
現皇太子を廃嫡 『皇太子位を秋篠宮文仁殿下へ移譲』 署名運動  国民は我慢の限界 2011年11月15日
妻(皇太子妃)を 戒めることも 正すことも出来ず、口から出る言葉は、 国家、国民 より、「雅子が」 「愛子が」 では、天皇陛下と 仰がれる筈が ございません。・・・ご結婚前の 凛とした皇太子のお姿の 面影は一切なく小和田家の婿養子のような 皇太子に 天皇を 誰が望みましょう。
北朝鮮に行ってきます! 2012年04月08日
日本では、 北朝鮮の 衛星打ち上げに対して、自衛隊を総動員して、 大騒ぎ。・・・北朝鮮はすでに 過去2回にわたって(2006年、2009年)既にテスト済みであり、世界の宇宙科学者方を招くということは、自信 と 公平さの表れなのです。 それなのに 誤って日本の上空に来たら、(来る筈ありません、 海上なのですから)または 破片が落下したら(宮古島沖なのに)と想定し(そんな必要ないのに)、日・米・韓は、「衛星」を「長距離弾道ミサイル」と決めつけ、 迎撃する準備を整えています。
日本よ 頑張れ!北朝鮮よ 頑張れ! 2012年04月18日
慰安婦として 苦しんだ女性の方々への慰謝料なんて、微々たるものだ。  何故 払って この問題を終わらせないのか。「拉致問題」 より 酷いことを 日本は過去にしてきたのだ。

彼女の起用に関しては保守から批判の声が上がっていた。それでも水島は、彼女を最後まで利用し続けたのだ。田母神も田母神だ。これが繰り返されると、きちんと学び、確かな国家観を身に着けた人たちが支援できなくなる時がやって来るかもしれない。


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※1
8月15日にははっきした形を現している。
【水島総】ある公開質問状への回答 [桜H25/8/15]
番組中で明かされていないが、公開質問状の主は八重垣姫さん。二千人委員会の一人としてチャンネル桜を物心両面で支えてきた。ブログ「まさか、右翼と呼ばないで!」を遡ると、公開質問状は思いつきではなく2ヶ月半も前から意図されていたものだったことがわかる。彼女は安倍を支持する桜に対する信頼が揺らいでいることを度々吐露していた。「チャンネル桜への感謝はずっとあったけれど もう何も期待していない自分を悟ってしまった・・・公開質問状は 水島さんに送付します。ガン無視か、回答もらえるか、面会成るか、・・・それでも私はけじめとして・・・やります」(保守の崩壊2013 / 06 / 30 ( Sun ))

経緯をまとめると。
まず、桜に宛てられた質問状に記載されていた質問は、八重垣姫さんの思いを反映したものとはいえ、彼女が書いているブログ宛てに、複数の読者から届けられてきたものであり、八重垣姫さんの姿勢に対する疑義申し立てである。そしてこれは、「『できるだけ質問のニュアンスを知りたい、生の文章にその質問者の本質が表れるのです。』とチャンネル桜からの希望」(公開質問状に対するチャンネル桜の回答2013 / 08 / 15 ( Thu ))により、あえて編集を行わないまま送られた。

8月10日には桜の水島総、井上敏治、両氏に宛て公開質問状が出され、井上氏から「お送りいただきました公開質問状ですが、近々チャンネル桜の動画にてお答えしたい」旨、彼女の元へ返答があった。八重垣姫さんのところへ質問をした人たちに向かって、彼女自身が「番組で堂々お答えいただけるそうです。しっかり視聴してください。」と報告し、8月15日に回答となる異例の番組が組まれたのが、先の動画である。

こちらのページと並べて試聴すると、水島がまったく事態を把握しないまま、準備もなくいいかげんな番組を放ったことがわかる。

回答を試聴した八重垣姫さんが、「本日、この動画から『あなたはこの動画の所有者によってブロックされています。』と赤い字で出るアク禁にされ」、「なんて愚かな応援をして来たんだろうかと打ちのめされ」(公開質問状に対するチャンネル桜の回答2013 / 08 / 15 ( Thu ))たのは、もっともである。

※2
倉山満×上念司 チャンネルくらら 予告編 公開日: 2013/10/02
この動画のコメント欄は、一度全部目を通してみて欲しい。大量の「ブロックされた」「削除された」というコメント。「今二千人委員会を退会してきた」「 2時間後くらいに消去され・・・ 5年近くSO-TV会員をやってきたのに、気分悪い」なども。