目指せアンギラス型組織~VUCAの時代を生き抜くために(前編) | 組織変革成功講座

現在公開されているゴジラ映画の最新作、

「ゴジラ‐1.0」。

 

ゴジラ70周年記念の作品となっています。

 

ゴジラが映画として初めて公開されたのが1954年。

 

1954年の初代ゴジラは芹沢博士が開発した

オキシジェン・デストロイヤーにより

東京湾で白骨化されてしまいました。

 

が、2代目ゴジラ以降、

この70年間、ゴジラは

色々な怪獣とも戦ってきました。

 

最初に戦った相手が、

「ゴジラの逆襲」に登場したアンギラス。


 

アンギラスは、

恐竜のアンキロサウルスが水爆実験で

怪獣化したという設定になってます。

 

アンギラス→Wikipedia

 

https://stratus.campaign-image.com/images/806747000005881004_zc_v1_1699937197068_%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%83%A9%E3%82%B9%E5%88%9D%E4%BB%A343687.jpg

初代アンギラス

 

 

ちなみにアンギラスは「ゴジラ-1.0」には

登場していません。

 

で、このアンギラスの特徴はと言うと・・・

 

動きの素早さ!

なのです。

 

とにかく動きが素早い!

ものすごく俊敏な動きをする怪獣なのです。


 

なぜ、このアンギラスの動きが素早いのか、

その理由が秀逸すぎます。

 

よくこんなことを1955年当時に

考えついたものだと思います。

 

アンギラスの動きが俊敏のは・・・

 

「全身に脳が散らばっているから!」

 

なんのこっちゃって思われるかもしれません。

 

でも、そう書いてあったんです。

私が小学生の頃、読みあさった

「怪獣・怪人大辞典」に。

 

その「怪獣・怪人大辞典」によると、

アンギラスの動きが素早い理由は、

体の様々な部位に主となる脳とは違う

別の脳が存在していて、

その脳が自律的にその部位を制御するから

なのです。


 

 

ちなみに今年で10万62歳になるデーモン小暮閣下も

昔、タモリさんに対して、アンギラスのこの凄さを

解説しています。

 

デーモン小暮閣下アンギラスを語る

(5:02あたりからです。音声が流れます)

 

 

このアンギラスの動きが俊敏な理由は、

まさに現代の会社組織に

必要となるものではないかと思うのです。

 

組織の様々な部位に脳が散らばっている。

 

会社の社長だけが脳の役割で、

会社の各組織は、

全てその脳の判断で動いている組織と、

 

逆にアンギラスのように

全身に判断ができる脳が散らばっている組織と。

 

どちらが俊敏な動きができるか。

 

やはり後者でしょう。

 

各部署に判断できる人材(脳)が存在していれば、

いちいち上位者に判断を仰いでいるより

組織としての行動は素早くなります。

 

ただ、大事なのは動きとしての統一感があること。

 

アンギラスの場合、主となる脳の判断と

各部位の脳が違う判断をしていては、

手と足の動きがバラバラで

逆に動きが鈍くなってしまいます。

 

会社組織も各組織に散らばった脳が

主となる脳と同じ方向性で

判断できる必要があります。

 

こんな組織を、ゴジラ好きな私は、

「アンギラス型組織」と呼びたいのです。

 

今は、VUCAと呼ばれる時代です。

※VUCA:

Volatility(変動)、

Uncertainty(不確実)、

Complexity(複雑)、

Ambiguity(曖昧)

の頭文字をとってもの。

現代社会の特徴や会社の経営環境を表しています。

 

VUCAの時代ですから、

今まで通用した問題の解決策が通用しない。

 

いちいち、唯一判断できる脳(社長)の

判断を仰いでいたら素早い動きができません。

 

今までにない課題に直面した組織が

素早く動くために必要になるのが、

やっぱり現場で判断できる脳ではないでしょうか。

 

アンギラスが、敵怪獣に相対したとき、

体中に散らばっている脳みそが

判断をすることで素早く動けるように・・・

 

では、そのためには

どうしたらいいのでしょう?

 

これは、私が考えるには、まずは

「各組織、各社員の役割を明確にすること」

だと思っています。

 

アンギラスの腕にある脳の役割は、

腕を素早く制御することであって、

脚の動きまで制御しているわけではありません。

 

組織でいえば、

脚の動かす責任を負っているわけでも

脚を動かす権限があるわけでもないでしょう。

 

もし、そうであれば、 

逆に動きが鈍くなるはず。

 

ただし、大事なのは、

「自分の責任は腕だけ、

腕だけ動かしてたらいいでしょ」

という考えで判断しないことです。

 

腕は腕の脳が判断して動かしますが、

腕の動きが素早くなっても、

全体としての動きが鈍くなっては本末転倒。

 

全体としての動きが素早くなるよう

腕は足のことも、しっぽのことも考えて

判断できてこそです。

 

組織の役割(責任と権限)を明確にする。

 

まずはこれです。


 

「いや、会社組織における各部署の役割は

明確になっているんだけどな。

それでも動きが迅速にはなってないよ」

という想いを抱かれた方もいらっしゃるかもしれません。

 

が、意外と明確になっていそうで

なっていなかったり、

共有できていないのかもしれません。

 

確かに、あなたの部署の役割は?

と聞かれれば、

それなりに答えは出せると思います。

 

しかし、その答えではちょっとだけ

不十分というケースが多いのではないかと

感じています。

 

ちょっと興奮しすぎて

長くなってしまいましたので、

今回は、ここまでとします。

 

次回、どうしたら、組織の動きを俊敏にできるだけの

役割を明確にし、共有できるのか、

その方法についてお話したいと思います。