クラスの男女でうだうだ話をしている際、竹島領土問題云々の話題が出、高知出身の勝気な姉御がこういいました。
「日本ってケチじゃんねぇ。そんなのあげたらええんに」
 
 罵倒しながら昏倒するまで殴ってやろうかと思いました。
 こう言うことを口にする人って、高知姉だけでなくたまにいますが、自分の家の倉庫が他人の家のストーブやらトランポリンやらで占拠された挙句、鍵を付け替えられて乗っ取られたりしても、怒らないでいられる自信があるんでしょうね。

 国益問題をケチの一言で片付けられるなら、この世に境界石は存在しなかったと思うぞ。
 いかにも「私、世界平和を支持してます」ってツラしながら、その実は事なかれ主義って。どうしようもないぜよー。
 右派左派を口に出して言うのは結構こっぱずかしいけど、無害なふりをしている人が一番害があるんじゃないか。
 どっちでもいいなんてことないくせによ。
 ぷんぷん。

 サッカー北朝鮮戦の報道の仕方にもうんざりです。
 暫くニュースは見たくない。でもショーケンが気になってみちゃう。うぅ。
 北朝鮮選手に「日本へようこそ」なんてカードを車から見せ付けて、手を振ってもらえましたって騒いでるリポーターが、なんかあのケチケチケチケチうるさい高知姉を思い出させてくれる。非常に腹立たしい。

 当の高知姉はぜんぜん学校に来ていません。どうしちゃったんでしょう。
 ぎったぎたに叩き潰したわけじゃないから、余計に気になります。

 とはいえ、在日三世の選手に対して怒りは沸きません。日本にお世話になっていながらコノヤロー…と思わないでもないですが、考えてみれば、中田か誰かだって、海外のチームにいながら日本代表として所属してるところと戦ったことがある…んじゃなかったっけ?

 情報収集のためなら兎角、北朝鮮の選手にキャーキャーいいながら不必要にまとわり付くテレビ局は、いったいどうしちゃったんでしょう。
 笑われている気がしてならない。
 誰にって、将軍様に。

 明日辺り、合成に都合よさそうな青色バックのあのキャスターが、このストーカー振りを伝えるんじゃないかい。
 大切なのは試合に勝つことなのに、それ以外の部分が取り上げられすぎている。はっきりいって気持ち悪いんですが。
   
 これが「勝ちにこだわりすぎて負けたときに暴動が起こらないよう、国民の視線をそらす」という戦略にもとずいているなら何も言いませんが。

 ケチな私は、やきもきしながら祈ることしか出来ません。

○○舞城王太郎著 ○ みんな元気 ○○

 姉が寝ながら空中に浮いていた。妹は空飛ぶ家に住む家族にすり替え「拉致」されてしまう。これもみんな透明魔人のせいなの?選ばれなかったあたしはどうすればいいの? 表題作他、四編。
 

・時間軸混乱度  5 交じり合いながら途切れなく続く。
・すっきり 度   5 型破りだ。
・希望   度   5 読み終えて初めて分かる、この明るさ。

 愛と希望と再生の小説集。舞城王太郎グロは、新しい「希望」のための破壊描写である


(感想)

 女の子一人称は阿修羅…で懲りたので、そんなに期待しないで読書を始めました。
 ところがどっこいどっこい。
 
 舞城が女の子を書くとセックス、というか身体の構造の話になる。びろーんとあそこから広げられちゃう伊藤貴子の話だったりなんだり。
 本作は、読んでるうちにこっちもあそこからびろーんと広げられたような気持ちになります。びろーん。

 文章の特長そのまんま、時間の隔たりを無視してストーリーがぎゅうぎゅうづめになっています。途切れることまるでなし。

 ※以下ちょっとネタバレ。



 選択することの残酷性を、そのまんまグロ描写しちゃう辺りは参りました。まさに舞城王太郎です。
 王子様こと唯士は作風を踏襲してて、いつになくいじらしくてまっすぐすぎて、大人じゃないけど紳士で素敵。
 
 父親の哀愁をひっくるめて「家族」が描かれていることが熊の場所とは違って
(あっちは「話を聞いた」っていうだけで、息子に語る父親という親の側面しか出てこない。それに対して本作の主人公は父親の辛さや弱さを知りつつ責めてしまう。父は一方的なゆるぎない存在ではない)
 広がりを持っている。

 現在と過去の交叉するシーンはありがちだけども、主人公が突っかかってって刺すわ罵るわってのは新鮮です。
 従来のヒロインのようになよなよした終わりでもない。自分を見失うことなく、それどころか信念を持って現実(地上)にダイブしちゃうんだから。
 読んで元気をもらいました。


 自分の夫は選べるけど子供は選べない。全てが私の子供なのだし、その全員を愛しているのだ…というような一文が出てきます。

 これ以前に、自分を嫌っても仕方ない…というのが出てくるのですが、まさにまさに。

 恋に臆病になるあまり、選択することに慣れた(感じない振りをしていればいろんなことが平気になる、的なことだと思った)から夫は選べる。
 それでも、家族がいやでもセックスがいやでも何でも、自分だけは嫌いになれない。
 嫌っちゃいけない。
 だから自分の子供は愛しい。

 自己愛の転換というか、自分が優位に立つ「選択」行為を否定しない。自分が関わるときにだけ判断が鈍る、ってのはこれ本当真理ですよね。

だからこそ杉山家での選択で「自分」を消さなかったのだろうし。
 他人は消しても自分は消せない身勝手さ。
 でもそれが生きること、選ぶこと。

 それも全部元気だからやれる。ううむ、確かに。みんな元気ですよ。
 

・Dead for good

辛くて痛いことだらけなのに、生きよう、って思わせる希望がある。たまらん。


・我が家のトトロ

小説のフリをした、トトロの評論と応用。


・矢を止める五羽の梔子鳥

これぞすっちゃかめつちゃか小説。してやられた。


・スクール・アタック・シンドローム

 作品中一番の名作だと思います。
 こういう作品、PTAのオバサンは最初だけ読んでやめて、「けしからん」て言いそう。
 だけど素晴らしくいい。
 暴力性が回収されて希望となって終わる。ところがこの作家のいいところだ。
 あやふやな余韻ってことにして丸投げしちゃわないところがね。

 
 どうあれ最後は救われるから大好きです、舞城王太郎。
    
 
○○西尾維新著 ○ 新本格魔法少女りすか ○○

 「手に余る」駒こと魔法少女りすかと創隆の冒険は始まっている。それぞれの目的のため、この世に起こる事件を解決する。
 

・ミステリ度   2 仕掛けはあります。
・SM度    5 2話目中盤から加速。
・メンタル度   1 リスカは手段であって、欝だのなんだのはでてこない。残念。

 ミステリ(もしくはエンタメ)という皮をかぶったSM小説。主人公がなかなか強烈かつ題名および挿絵の頻度からブックカバーは欠かせない。


(感想)

 初維新がこれというのは、題名で選んだせいです。
 りすかで魔法少女って…。
 メンタル鬱々話を期待したのは言うまでもありません。うっかり裏切られましたが。

 主人公のキャラをつかむまでが読みにくかった。一人称は多かれ少なかれそういう傾向がありますが、いささか突発的過ぎる出だしでそれが増長されていました。

 調子に乗って読みすすめていた2話目中盤、これが大いなるSM話だということに気が付き、さらにスピードアップ。
 もう創隆がSすぎる…。
 そういう関係だと思って読むと、りすかの名前負けしがちな印象も倍増です。
 M だ か ら か !…と。

 どう読んでも調教話ですよね?これ。
 
 リスカだのキズだの、そういう言葉遊びのセンスは清流院流水を彷彿させます。
 
 ミステリーしたミステリーはなく、部分的な謎かけ程度。出てくるなりすぐ解決されてしまうので、読むのをとめて考え込む隙はナシ。

 よく出来たSM話です(という目でしか見ることができません)。
 S側の葛藤と苦悩と凄まじい執念とが綿密に描きこまれているお話。
 リスカ云々への好奇心を抜きにしても面白かった。
 SMとして。 

 この話のグロシーンは破壊力低め。色彩をあげてグロっぽく書いてあるけど、舞城を読みなれてると…ねぇ。ああそんなもんか、と。
 でもこのテンションはなかなか病的です。
 ときどきがくんとセンチメンタルな展開に突入する感じ、あれが結構…。
 冷静なようでいて危うい一線をふらふらしてるような印象でした。 

○○舞城王太郎著 ○ 熊の場所 ○○

 ランドセルから出てきたのは、ふさふさ毛並みにぎちょんぎちょんの切断跡もなまなましい、猫の尻尾。まー君は猫殺し。僕は恐怖を乗り越えるために、まー君に立ち向かう!?他二編、バット男、ピコーン収録。
 

・エロさ       4 少年の純粋な好奇心がエロちっく。
・居た堪れない度  4 他二編ともどもやるせなさすぎる。
・文芸度      2 舞城作品で言ったら非ミステリの文芸作品だが…。

 普通の読み物として考えたら面白い…のかもしれない。が、舞城の狂気スレスレの描写とかぶっ飛んだ展開とかがない、ある種淡々とした展開はつまらなかった。


(感想)

・熊の場所

 収録作品中、もっとも「らしい」作品。
 猫殺しというキャラ付けも、それを受けて興奮しまくる主人公の危うさも、いかにも舞城風味。
 これが彼でなく、どこぞの大御所が書いたなら、ストーリーはまったく違っていただろう。少なくとも、主人公はまー君にゾッコンになったりはしまい。非難してそうだ。そうしないところ、悪にも惚れ惚れしてしまうところが、舞城の人間描写の上手さだと思う。

 猫殺しにあこがれる…というかそういうことをするまー君に興奮する、というのは、今までの流れでは(当たり前だがリアルにおいてはいまだに)はばかられることだ。
 そのタブーといわれないながらもタブー視されちゃってるところを難なく乗り越える向こう見ずさが舞城作品のいいところ。
 それが新鮮だし、突き抜けてて「面白い」。
 そういう意味では、蹴りたい背中と似ていると思う。

 「蹴りたい背中」はゾクゾクするような、でも多かれ少なかれ誰しも覚えがある乙女的S心を描いていた…ように思う。女の子がこういうのを書いた、と言う意味ではあれも舞城のようなぶっ飛び感があった。

閑話休題、
 兎角そういう意味でらしさがあったが、「熊の場所」に出てくる父親と主人公との描写が薄いせいか、キーワードがいまいまち浮いた感じがした。
 そんなこんなでオチもなし崩し。
 少年同士のちょっとあぶない心のふれあい、というのには大いに萌えるものがありましたが。


・バット男

 当事者が語り手でないと面白くないのがこの作者の本質なのかもしれない、と思った。
 文学的作品といえば聞こえはいいが、僕に感情移入するのが難しい作品だった。傍観者と言う視点を貫かせる意味で、それが狙いなだったのかもしれないが…。

 バット男からの話の飛び方がよみづらい。女のほうを書くのかと思いきや、男のほうかよ、みたいな。

 淡々と読めや、て感じです…。


・ピコーン

 女の子視点は阿修羅…で懲りたので、嫌な感じがしていたのですが、それはそれ。
 フェラ話は笑わせてもらいました。

凄くまとまっている作品です。
 良くも悪くも舞城テイストが感じられて、理不尽にぐちゃっと押し寄せる暴力だとか、色々つまらんこと考えながら頑張っちゃう主人公とか、それなりにおもしろい。
 それなりに。
 …それでもなにか物足りない感じがする。
 あっさりしすぎているのかもしれない。


 
 舞城氏は、青春小説家だけどラノベ向きではないと思う。
 キャラの、話の展開を含まない(進行上どうでもいい、まとめとしての)自分語りになると、紋切り型の言い方(言い分?)で単調すぎておもしろくない。
 あの独特さがトーンダウンしていることが多く、もったいない。
 合間にはさまれるストーリー上の語りだと(例・奈津川四郎)すこぶるイケてるのに。
 
 
○○ファミリーマート ビスメープルカスタードサンド ○○  

 値段・135円(税込み) 
 
                             501キロカロリー

 味  5   しっかり。みっちり。 
 量  4.5 食後十分くらいたつと結構くるものが。
 匂い 5  メープル大好きなら是非。

 カスタード風味クリームのバニラ具合とメープル生地の強さには偽りなし。
 ビスケットもしっとり気味ながら消されることなく存在を誇示。久々のヒットの予感。

(感想)
 パッケージのうたい文句のとおりでした。
 ビス生地はメロンパンほどさくさくしていないながらも、しっとりとした歯ごたえはグー。

これでもかと言うくらいのバニラビーンズ風味カスタードは濃いめ。中央にワンラインで少ししか入っていないのですが…風味の強さがそれを感じさせません。
 しっかり入ってたよ、クリームちゃん!

 ただ、カスタード風味クリームだったのが…。
 厳密にはカスタードではないのでしょうか???

 生地自体は、ビスケット部分のあおりをくらってか少々ぱさつき気味。一口食べたときに「ぱさぱさだ!」と早くも後悔してしまった位…。
 ですがどこまでもメープルがついてまわる生地は素敵でした。

 脇からかじっても端にかぶりついても、余すところなくメープル風味がいきわたっていました。感動です。
 パイ生地とデニッシュ生地を普通のパン生地でわったようなものの合間に、ちゃんとメープル風味が塗りこまれているんです。

 匂いが幸せにしてくれます…。
 某ケンタッキーのビスケみたいな。
 メープル最高!

のっぺりとしたつぶれぎみの見た目に、あんまりお腹いっぱいにならなそう…と思ったのは杞憂ですみました。
 買ってみて損はないと思われます。