○○西尾維新著 ○ 新本格魔法少女りすか ○○

 「手に余る」駒こと魔法少女りすかと創隆の冒険は始まっている。それぞれの目的のため、この世に起こる事件を解決する。
 

・ミステリ度   2 仕掛けはあります。
・SM度    5 2話目中盤から加速。
・メンタル度   1 リスカは手段であって、欝だのなんだのはでてこない。残念。

 ミステリ(もしくはエンタメ)という皮をかぶったSM小説。主人公がなかなか強烈かつ題名および挿絵の頻度からブックカバーは欠かせない。


(感想)

 初維新がこれというのは、題名で選んだせいです。
 りすかで魔法少女って…。
 メンタル鬱々話を期待したのは言うまでもありません。うっかり裏切られましたが。

 主人公のキャラをつかむまでが読みにくかった。一人称は多かれ少なかれそういう傾向がありますが、いささか突発的過ぎる出だしでそれが増長されていました。

 調子に乗って読みすすめていた2話目中盤、これが大いなるSM話だということに気が付き、さらにスピードアップ。
 もう創隆がSすぎる…。
 そういう関係だと思って読むと、りすかの名前負けしがちな印象も倍増です。
 M だ か ら か !…と。

 どう読んでも調教話ですよね?これ。
 
 リスカだのキズだの、そういう言葉遊びのセンスは清流院流水を彷彿させます。
 
 ミステリーしたミステリーはなく、部分的な謎かけ程度。出てくるなりすぐ解決されてしまうので、読むのをとめて考え込む隙はナシ。

 よく出来たSM話です(という目でしか見ることができません)。
 S側の葛藤と苦悩と凄まじい執念とが綿密に描きこまれているお話。
 リスカ云々への好奇心を抜きにしても面白かった。
 SMとして。 

 この話のグロシーンは破壊力低め。色彩をあげてグロっぽく書いてあるけど、舞城を読みなれてると…ねぇ。ああそんなもんか、と。
 でもこのテンションはなかなか病的です。
 ときどきがくんとセンチメンタルな展開に突入する感じ、あれが結構…。
 冷静なようでいて危うい一線をふらふらしてるような印象でした。