祝 銀メダル獲得! 浅田真央選手のフリーの使用曲 ラフマニノフの「鐘」 | 続きは、CMのあとすぐ!

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この記事は、2010年2月13日更新の、ついにバンクーバーオリンピックが開催! 最も注目はフィギュアスケート女子シングル! と、2010年2月20日更新の、開催間近! 浅田真央選手VSキム・ヨナ選手のフィギュアスケート音楽をYouTubeの動画でご紹介 の記事の続きとなります。


ついに昨日の2010年2月26日に、バンクーバーオリンピックのフィギュアスケート女子シングルのフリースケーティング(以下、フリー)が開催され、ハイレベルな素晴らしい試合内容で終了しました!


私は、1992年のアルベールビルオリンピックのフィギュアスケート女子シングルのフリーで、伊藤みどり選手が初めてトリプルアクセルのジャンプを決めて以来、毎回オリンピックの大会でのフィギュアスケートには注目していましたが、今回のバンクーバーオリンピックほどフィギュアの女子シングルが待ち遠しく思った競技はありませんでした。


気になるその結果は、


金メダル キム・ヨナ選手(韓国)
銀メダル 浅田真央選手(日本)
銅メダル ジョアニー・ロシェット(カナダ)


と、真央ちゃんは残念ながら金メダルにはなりませんでしたが、見事2位で銀メダルを獲得!祝日


トリノオリンピックの荒川静香さんの金メダルに続き、バンクーバーのフィギュア女子でも、2大会連続で日本にメダルをもたらしたという快挙を達成しました!


しかもショートプログラムで、真央ちゃんは史上初のトリプルアクセルのジャンプ(しかも2回転のコンビネーションで!)を成功!


フリーでは、なんと2回のトリプルアクセルを成功させるなど、ショートとフリーで3回のトリプルアクセルの成功はまさに世界初!


それだけに、中盤の3連続のジャンプの最初の3回転のジャンプの着氷でバランスを崩したことや、3回転トーループを跳ぶ直前に真央ちゃんが後ろ向きになった際、スケート靴のエッジ(刃)が氷に引っかかったことで1回転になってしまったことは惜しかったですね…。><オシカッタ…


演技終了直後のインタビューで、真央ちゃんは涙ぐみながら答えていましたが、あれは、ようやく終わったという開放感と、金メダルではなく銀メダルだったこと。


そして、先ほどの2つのジャンプのミスにより完璧な演技ができなかったという悔しさもあったのではないでしょうか?


テレビで見ていた私も、インタビューの真央ちゃんの涙を見てもらい泣きしそうになってしまいました。■ (T_T )


そのほかの2人の日本選手の結果は、フリーでクレオパトラを演じた安藤美姫選手は5位で、トリノの悔しさを晴らすことができたようです。


ウエストサイドストーリーがテーマの、楽しく演技していた姿が印象的だった鈴木明子選手も8位に入賞と、2人の選手ともに健闘しました!


男子シングルでも、銅メダルを獲得した高橋大輔選手や、7位の織田信成選手、8位の小塚崇彦選手も10位内に入賞と、日本のフィギュアの男女が10位内に入賞するのも、これまた史上初ということでした!


◆祝 銀メダル獲得! 浅田真央選手のフリーの使用曲 ラフマニノフの「鐘」


私としては、バンクーバーオリンピックのフィギュアスケート女子フリーの曲で、浅田真央選手にはハチャトリアンの「仮面舞踏会」の曲で滑ってほしかったんですが、実際はショートプログラムで使用されていました。


でも、私は昨年からこのことを知ってました。


そのうえで「仮面舞踏会」のほうがふさわしいと思ってたんですね。


実際に真央ちゃんがフリーで使用していた曲は、超難曲なピアノ曲でも知られている、ロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフ(以下、ラフマニノフ)が、1892年5月29日にモスクワ音楽院を卒業してから、ラフマニノフが自由な芸術家として書き上げた最初の作品の一つ、「前奏曲 嬰ハ短調」作品3-2でした。


この曲は、ラフマニノフが1892年に完成させたピアノ独奏曲集である「幻想的小品集」作品3の、


第1曲 悲歌
第2曲 前奏曲
第3曲 メロディ
第4曲 道化役者
第5曲 セレナード


の5曲のうち、第2曲の前奏曲が浅田選手がフリーで使用した曲となっていたようです。


フィギュアスケートの音楽がお好きなみなさんにとっては、嬰ハ短調の前奏曲をラフマニノフの「鐘」という曲として捉えている方が多いでしょうね。


けれど、実は前奏曲の「鐘」はニックネームで呼ばれていて、本作のラフマニノフの「鐘」とは全く別の作品であるのだそうです。


でも、私を含め、多くのみなさんは前奏曲がラフマニノフの「鐘」と思っているでしょうし、各マスコミもそれが浸透しているみたいでした。


ちなみに、本作のラフマニノフの「鐘」とは、


第1楽章 アレグロ、マ・ノン・タント
第2楽章 レント
第3楽章 ブレスト
第4楽章 レント・ルグブレ


という4つの楽章により構成された、管弦楽団と合唱団による合唱交響曲ですが、原曲はピアノ独奏曲ということでした。


では、バンクーバーのフィギュアの女子で、真央ちゃんがフリーで使用した曲であり、銀メダルを獲得した記念の曲ともなった、ラフマニノフの「鐘」を、下のYouTubeのプレーヤーを通じて、ユーザーさんのセンスある画像とともに視聴してみてくださいね(曲の前と後の鐘の音はユーザーさんが付けたものだそうです)。


映画ラフマニノフ 前奏曲 嬰ハ短調 「鐘」 4分56秒



う~ん、こうやってあらためて聞いてみると、とても重厚な感じがする曲ですよね。


ソルトレイクオリンピックのフィギュア男子の金メダリストのアレクセイ・ヤグディンや、トリノオリンピックのフィギュア女子の金メダリストの荒川静香さんのコーチを務めていたことがあり、現在の真央ちゃんのコーチでもあるタチアナ・タラソワさんによると、本当はラフマニノフの「鐘」は、かつてコーチを務めていたアメリカのミシェル・クワン選手が、トリノオリンピックの出場のために用意されていた曲であったとのこと。


ところが、トリノオリンピックの開会式にも出場したものの、クワン選手が以前から痛めていた足の怪我の悪化のため、止むなくフィギュア女子の競技の出場は取りやめることになったそうです。


そのラフマニノフの「鐘」の曲が、昨年の下半期の大会から、今年1月の四大陸フィギュアスケート選手権に続き、今回のバンクーバーでも真央ちゃんに託されたということにもなります。


もっとも、あまりにも重苦しく、重厚な曲であるため、タラソワコーチが「変えようか」とおっしゃったこともあったそうです。


でも、真央ちゃんがラフマニノフの「鐘」を気に入っているということで、曲を変えることなく、「鐘」のままで演技構成を考え、今回のフリーに臨んだことになるんですね。


◆したたかな準備で金メダル獲得? キム・ヨナ選手


さて、バンクーバーでは見事金メダルを獲得したキム・ヨナ選手でしたが、ショートプログラムで歴代最高得点をマーク(フリーでも歴代最高得点をマーク)したことで、あまりにも点数が高すぎるのではないかという批判のコメントがネット上で盛んに寄せられていました。


なにしろ、ショートプログラムで、


キム・ヨナ選手 78.50点
浅田真央選手 73.78点


と、この時点で、浅田選手とキム選手との差は4.72。


そしてフリーでは、真央ちゃんが金メダルを獲るために重要な鍵でもあったGEO(※参照)を含めた結果、


浅田真央選手 205.50点


に対し、


キム・ヨナ選手 228.56点


と、なんとその差は23.06にも!


この点の差については、コンビネーションジャンプの加点の一部を見ても、真央ちゃんが、


トリプルアクセル+2回転 9.7点


に対し、キム選手は、


3回転+3回転 12点


と、これだけでも、「なぜトリプルアクセルという難しいジャンプを跳んでいるのに、こんなに点数が低いの?」という疑問があります。


まあそれが、現在の採点方法でいえばそうなるんだと言われればそれまでなんですけどね…。


ところでキム・ヨナ選手は、バンクーバーオリンピックに向けていくつかの準備をしていたことがあったそうです。


たとえば、


・15歳からバンクーバーオリンピック開催国のカナダに行き、練習拠点をトロント(カナダ最大の都市)にしていたこと
・カナダ人のコーチ
・韓国人のジャッジ
・アメリカ系好みのプログラム
・アメリカでの準備


等、これだけ挙げても、いかにキム・ヨナ選手がバンクーバーオリンピックに向けて、したたかに準備をしていたことがわかりますね。


演技構成も、どのジャンプを跳べば高い点数がもらえるかといった、フィギュアの採点方法を重視してのプログラムを考えるなど、こちらもしたたかに計画していたようでした。


ただ、そういったしたたかな準備や計画はあったとしても、ショートプログラムやフリーでキム選手が少しでもミスをすれば、金メダル獲得は夢に終わることにもなってしまいます。


それだけに、特にフリーの演技は全体的にきれいで、文句のつけようがないくらい完璧でした。


なにしろ、この記事を更新する前に見ていた、日テレの「フィギュア日本代表すべて見せます」という2時間番組の中で、バンクーバーオリンピックのメインキャスターを務めている、トリノの金メダリストの荒川静香さんが、会場でキム選手のフリーの演技を見て、


「初めてパーフェクトを見た」


とおっしゃっていたくらいですからね。


私も、初めてのオリンピックで、しかも韓国の国民が必ず金メダルを獲ると期待しているというプレッシャーや重圧の中、よくノーミスで演技を終えられたものだなと、その精神力の強さに感心してしまいました。


ふつうなら、初めてのオリンピックというプレッシャーに負けて、演技の途中で1度か2度くらいのジャンプでの転倒やミスはあってもいいはず。


そう考えると、小さなミスさえも見られなかったキム選手はかわいげがないな~と思っちゃいますね(笑)。


※GEO
ここで言うGEO(Grade of Execution)とは、演技審判によって0をベースとし、-3から+3の7段階で評価された各要素の出来栄えを表す、フィギュアスケートの採点法のことをいいます。


◆4年後のソチオリンピックでは、真央ちゃんが4回転に挑戦!?


まあ、バンクーバーオリンピックのフィギュア女子についてはすでに終わったことなので、いつまでも過去のことを振り返っていてもしかたがありません。


大切なのは、4年後にロシアのソチで開催されるソチオリンピックです。


真央ちゃんもインタビューで、ソチオリンピックに出ることへの意欲を見せてましたしね。


それまでに改善しておかなければならないことといえば、まずフィギュアスケートの採点方法。


特にトリプルアクセルは、男子でも失敗する選手が多く、女子では真央ちゃんしか満足に跳べる選手がいないことから、成功した場合は、もっといままで以上に点数を高くしてもいいのではないかと思います。


これについては、4回転の加点が低いということで、バンクーバーのフィギュア男子の銀メダリストであるエフゲニー・プルシェンコ選手も抗議していましたね。


ただプルシェンコ選手の場合、たしかに最初の4回転+3回転のコンビネーションジャンプは素晴らしかったものの、それ以外のジャンプは、跳んだときに体の軸がズレていました。


なので、私としては、本来なら転倒してもいいはずなのに、よくあの状態から無事に着氷できたものだな~と感心したくらいです。


真央ちゃん自身による、ソチオリンピックに向けての今後の課題でいえば、まず苦手としているルッツのジャンプを確実に跳べるようになること。


なぜなら、フリーの演技が始まる日の新聞で、真央ちゃんとキム・ヨナ選手との演技構成が詳しく載っていたので見たところ、真央ちゃんの演技構成の中でルッツのジャンプがなかったからです(サルコーのジャンプも苦手であるとのこと)。


それに、キム選手にはあった3回転+3回転のコンビネーションジャンプも、真央ちゃんのフリーの演技にはありませんでした。


もし3回転+3回転のコンビネーションが苦手ならば、これも練習で克服したほうがいいでしょう。


それと、真央ちゃんのさらなる進化ということで4回転の挑戦もありえるかもしれません!


これについても、真央ちゃんは今後挑戦してみたいとインタビューで話していました。


なので、もし真央ちゃんがソチオリンピックに出ることになったら、演技でのトリプルアクセルはもちろん、4回転のジャンプも見られるかもしれないので、ぜひ4年後のオリンピックに期待したいですね。


今回真央ちゃんがバンクーバーオリンピックで銀メダルを獲得したことで、ショートプログラムの「仮面舞踏会」と、フリーのラフマニノフの「鐘」の使用曲が収録されたCD。

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浅田舞と真央選手が今シーズンで使用する楽曲を全曲収録。 バンクーバ五輪 SP曲「仮面舞踏会」フリー曲「鐘」 浅田真央&舞スケーティング・ミュージック 2009-10(DVD付)


また、15歳からアスリートとしての真央ちゃんを取材しているという、ノンフィクションライターの宇都宮直子さんの著書で、彼女の誕生秘話、初公開写真、数々のエピソードが満載など、15歳~18歳の真央ちゃんを写真と記事で紹介した以下の本も話題を呼びそうです。


浅田真央、15歳


浅田真央、16歳


浅田真央、17歳


浅田真央、18歳