「ゲゲゲの女房」があまりにも高視聴率を取ったので、「てっぱん」はその反動で苦戦するのではないかと、心配していたが、健闘しているのではないだろうか?主役の女の子はかわいいし、ストーリーもおもしろい。しかし「お婆ちゃん」役の富士純子(ふじすみこ)の存在は、大きいと思う。富士純子は元々映画の東映の看板女優で、当時の芸名は藤純子(ふじじゅんこ)だったが、NHKの大河ドラマ「源義経」(1966年)で歌舞伎俳優の四代目尾上菊之助(現・人間国宝七代目尾上菊五郎)と静御前役で共演した。それが縁となり菊之助と結婚した。夫婦の二人のお子さんは、女優の寺島しのぶと歌舞伎俳優の五代目尾上菊之助だ。本来なら、富士純子は立場上、仕事を選んで、おしとやかな御婦人の役でも 演じているところだと思うのだが、彼女の「女優魂」が、それを許さないのだろう。 余談になるが、この「ドラマ」で広島の人は、当然喜んでいると思う。郷土の宣伝になることは、勿論だが、「広島弁」が「全国区」になったことで、東京や大阪などの大都会で、たとえ自分達が喋っている「広島弁」が周りの人に気付かれたとしても、説明しなくても、自分達がどこの出身かが分かってもらえる。
僕もビッグ・バンドの一員としてそのステージで演奏したことがあるのだが、今から30年位前、僕の地域では夏になると、毎年一回「オールナイト・ジャズ・フェスティバル」をやっていた。高原の広い平地に特設ステージを造って、土曜日の夕方から次の日の夜明け前まで、ぶっとおしで、プロのジャズ・プレイヤーの演奏が聞けた。一つのグループがだいたい一時間位演奏する。観客は、御座を敷いて座ったり、寝転んだりし、好きな物を摘まんで、ビールを飲んだりして、一晩中ジャズに浸った。何年も続いたので、渡辺貞夫(As)、渡辺香津美Gt)、日野皓正(Tp)、山下洋輔(P)、ジョージ川口(Ds)、原信夫とシャープス&フラッツなどの、ほとんどの当時の主だったジャズメンの演奏が聞けた。海外からも招待していたので、カーティス・フラー(Tb)、ボビー・ハッチャーソン(Vib)、スコット・ハミルトン(Ts)、ローランド・ハナ(P)などの演奏が聞けた。日本のフュージョン・グループの「カシオペア」の時などは、こちらも乗りまくって、ステージの横で踊ったりした。懐かしい思い出だ。
中学から吹奏楽を始め、クラシックを聞くようになった。高校も吹奏楽をやった。チャイコフスキーの交響曲の「五番」と「六番」は、当時はよくコンサートで取り上げられていた。人気があったと思う。「四番」に関しては、通して聞く機会もなかったし、「聞いてみろ。」と薦めてくれる人もいなかった。ぼくの意識からは、「四番」というのは完全に消えていた。大学に入って、全日本吹奏楽コンクールの地方大会を聞きに行った時、自由曲に「四番」の第四楽章を選んでいる団体があった。僕はこの時はじめて、四楽章だけではあるが、「四番」を聞いた。軽快なテンポの、いい曲だった。その後大学一年の途中からジャズを始めた。ジャズを始めてからは殆どクラシックを聞かなくなってしまった。卒業して、またクラシックを聞くようになったのだが、「四番」を通して聞くまでには、また何年か過ぎたように思える。「四番」を通して聞いた時、「四番」も「五番」や「六番」に引けを取らぬ素晴らしい曲だとわかった。自分の不注意や研究不足もあったと思うが、かなりの年月がかかってしまった。