ザ・クルセイダーズは、主に1970年代に活躍したアメリカのフュージョン・グループで、ジャズ・クルセイダーズを前身とする(1961年)。フージョンはおろかクロスオーバーという言葉もなかった時代から、ジャズという既成概念にとらわれずにさまざまなジャンルの音楽を取り込み、独自の音楽世界を表現しようとしてきた点に、このグループの革新性がある(ウィキペディア)。オリジナル・メンバーは、ウェイン・ヘンダーソン(Tb)、ウィルトン・フェルダー(T・Sax)ジョー・サンプル(Key)、スティックス・フーパー(Dr)で、1971年にグループ名を「ザ・クルセイダーズ」と改めた。僕は、学生の時たまたま見たテレビのライブ映像でこのグループの存在を知った。その後、学生ビッグ・バンドで8ビートの曲でソロを取ることになり、8ビートのソロの勉強のために何かいい教材はないものかと考えた。そして思い浮かんだのがザ・クルセイダーズで、さっそく楽器店で「UNSUNG HEROES(1973年)」というアルバムを買った。このアルバムにはラリーカールトン(G)がゲスト・プレイヤーとして名を連ねている。アルバムの中で一番気に入っているのが「CROSSFIRE」という曲で、それぞれのプレイヤーのスリリングな ソロが堪能できる(スティックス・フーパーのドラムが凄い)。
僕が小学生の頃には、毎週日曜日にテレビで「ミッチと歌おう」という番組があり、アメリカの「ミッチ・ミラー合唱団」(アメリカ映画の「史上最大の作戦」のテーマ曲などで有名な男声合唱団)をよく聞いていた。長く続いたが、その番組が終了してからは、毎週合唱が聞けるテレビ番組はなくなったように思う。合唱が聞けるとすれば、時々演奏されるベートーベンの「第九」やオペラの中の合唱、そして年に一度の「NHK全国学校音楽コンクール」ぐらいだった。しかし今、BSで二つの番組で毎週合唱が聞ける 。一つは、BS日テレの「BS日本・こころの歌」で、もう一つはBS-TBSの「日本名曲アルバム」だ。前者は「FORESTA」というプロの混声コーラスグループが演奏し、後者は、主に音楽系の大学で声楽を学んでいる学生が結成した合唱団や若いOG、OBの合唱団が演奏している。両者共、それこそ北原白秋作詞、中山晋平作曲のような古い歌から現代の歌まで幅広く聞かせてくれる(この前の放送では「FORESTA」は日本の民謡を演奏していた)。だから年配の方には人気のある番組ではないかと思う。両者共声楽の基礎がしっかりしているので、楽しめる番組だ。
だいぶ以前の話になるが、「ららら♪クラシック」で2012年9月の、尾高忠明指揮によるN響の中国北京国家大劇場での公演を特集していた。 最後の演奏はチャイコフスキーの交響曲「第5番」だった。演奏内容については文句の付けようがなく、特に第2楽章が良かった。しかし、演奏終了後の観客の拍手と声と笑顔による熱狂は凄いものがあった。同じ日本人として大変嬉しく思った。その光景を見ていて、ふと過去の中国の音楽事情というものが頭をよぎった。中国では1960年代に「文化大革命」が起き、クラシック音楽も「資本主義敵国の文化」として禁止され、1976年に「文化大革命」が終結し、再びクラシック音楽が許された(その後経済の自由化も進んだ)。そして中国でも一流演奏家を多数輩出するようになっている。