イチゴの誘惑
久しぶりの激しい貧血で、朝からずっと臥せっていた。
食欲もない。
とはいえ、何も食べないのはもっとよろしくない・・
と市場に繰り出し、イチゴを買ってきた。
中国のイチゴはウマイ。
とても甘いので、練乳をつける必要なし。
特に四川省のイチゴは、甘くて美味しいと有名で、
何度かパック入りのイチゴを買ったが一度もハズレに当たったことがない。
あまおうよりもウマイかも・・。
今回も申し分なく美味だった。
ただ・・
中国のイチゴについては、ダークな話も付きまとう。
友人から聞いた話。
「中国のイチゴはホルモンを注入しているから、とても甘い。
そのおかげで(?)子供も大きく育ったよ!」
農業分野が立ち遅れていると言われる中国で、
品種改良や生産技術が日本以上に進んでいるとは思えない。
なのに、この異様な甘さ。
・・
あながち噂とも思えない~・・。
小さい頃から、副腎皮質ホルモン(ステロイド)を
摂取しまくっているワタクシは
今その副作用がいろんなところに出てきている。
そのうち何か出てくるかもしれない。
将来、身体に悪影響が出てくるのではなかろうか・・。
一抹の不安を感じずにはいられない。
しかし、
そう思う反面、こうも思っている自分がいた・・。
「成長するというなら、
もしかしたら、 あきらめていた
『MEGUMI』への道が開けるかも・・♪」
農薬や肥料・保存料が怖い、身体に悪い・・と思っても、
それを気にし出すと、ここでは何も食べられない。
どうせ食べるならくよくよせずに、
ポジティブに食べる方が、精神的衛生上ヨイ。
ひいては、身体にもヨイ影響があるだろう~・・。
そんなことを考えつつ、煩悩も混ざりつつ
イチゴ完食。
ごちそうさまでした。
絶好調!ひとり遊び
肉まんをほおばりながら、
テーブルに並べてみたのは、
中国の折り紙
市場で偶然見つけた折り紙。
中国にも折り紙があるのか~と感心し、
つい買ってしまった。
その折り紙、
ほとんど日本と同じ大きさだが、
入っている色紙の色はちょっと違う。
圧倒的に赤とオレンジが多い。
薄い色は皆無。
寒色と薄い色は不人気なのかな?
そして、紙質にムラがある!
同じ色でもペラペラのものもあれば、
ツルツルにコーティングされたものもある。
おもしろいな~。
パッケージに2種類の作品の作り方が描いてある。
まずは、「玩具人」から作ってみる。
日本の奴さんみたいなモノかな?
折り方の図を見ながら折りはじめるが、
8工程ある中で、どうしてもわからない部分が出てきた。
①、②、③~・・と図をたどっても分からない・・。
おっかし~な~??と思って、よく見ると、
④が抜けてる!!笑
「わかるか!こんなの!!」
ということで、もう一つの作品へ・・。
「仙鶴」
日本の鶴とはちょっと違うカタチ。
しかも工程は鶴よりも少ない。
こんなのカンタ~ン♪
と思ったが、これまた大苦戦。
説明文がよく分からない上、図が分かりづらい。
で、やっとできた「仙鶴」は・・
手前 「仙鶴」
苦戦した割には・・何ていうか・・ショぼい??
日本の鶴のように、単体で立ちません!
中国の折り紙は2次元作品が主流なのか~。
それにしても、
この、もの凄くわかりずらい図解を見ながら
中国の子供達は折り紙をおるのだろうか?
お母さんも子供に教えるの苦労しそう~・・。
途中抜けてるし。
想像力を試される中国折り紙。
脳みそ鍛えられそうだ~・・。
中国ライン 資生堂
たまたま立ち寄ったデパートで開催していたイベント。
化粧品節
一階の化粧品コーナーで、店員がしきりに呼び込みをかける。
3月中旬までの期間限定で
それぞれオリジナルのコフレを販売しているのだ。
コフレは、日本よりも大モノが多く、
A4が入ろうか、というくらい大きなトートバックに
ちまっとした化粧水セットが入っていたりする。
意外とそのバックが可愛かった・・。
資生堂のコフレ。
日本にもある高級ライン「cledepeau」のコフレは
なんと、4,000元(6万円)!!
高~っ!!!(画像右)
シャネル、ランコム、クラランス、クリニーク、ビオテルム・・。
品揃えは全然日本と遜色なし。
もちろん金額も。
その中で、中国に来て
ワタクシが買ったことあるのは資生堂。
資生堂の中国オリジナルライン
「AUPRES」
以前、日本から持ってきた眉描きを折ってしまい、
急遽購入した。
1,000円位だったかな?
芯が柔らかくて描きやすく、今も愛用中だ。
そして今回、
3月末の帰国のお土産用に、口紅を買ってみた。
一本120元(1,800円)
試してみると、伸びも発色も良し。
思った以上に優秀だ。
免税店のメジャーブランドもいいけど、
逆輸入ドメスティックブランド土産ってのもアリだな~。
ちなみに後ろのブルーのボトルは
ボルネオ島でアネッサを落としてしまい、
仕方なく買った、マレーシア仕様(?)の日焼け止め。
日本円で4,500位したような・・。
この値段、痛かった・・。
ところで、この中国ライン「AUPRES」の
イメージキャラクターはこの方。
張静初 (Zhang Jing Chu)
美しいっすね~・・。
松島奈々子と夏目雅子を足して2で割ったような
気品のある美人。
とても日本人ぽいモデルさんだ。
資生堂中国ライン、モノもイメージもかなり良し!
衣替え
朝起きて窓の外を見ると、
雪が積もっていた。
2月も終わりという日に雪・・。
たぶん、とても珍しいことに違いない。
そんな寒い一日だったにもかかわらず
今日の我が家は、早くも衣替え。
一日中洗濯機を回す。
殿が上海に出張中のため、今日はノーリターン。
洗濯物がタバコ臭くならない、貴重な一日だ。
山ほどある服の大半は、
赴任前に日本で買ったものだ。
別に北京に、気に入る服が無いわけではないのだが~・・。
先日市場で購入した春物。
繊細なレースにリボン、手の込んだくるみボタン、と
なかなか細かい仕事をしている総シルクのブラウス。
デザイン・価格共にOKのものに出会えるのは稀。
日本円で2,500円くらいだった。
かなりお買い得だ!(と思う)
しかし・・
このブラウスを購入するのに要した時間は1ヶ月!!!
春物がほしくて、出かけるたびに市場を巡り、物色。
日系からローカル、欧米系デパートを歩き回り、
掘り出し物を探し歩いた。
デパートには確かにカワイイものもあったのだが、
日本と同等か、それ以上の値段。
この値段だったら、日本でもっと安く売ってありそう・・
と思うと、買う気がなくなった。
それを繰り返しているうちに、
「春物がほしい!」と言い出してから1ヶ月経っていた。
そして、やっと手に入れたのがこのブラウスなのだ。
日本だとブラウス一枚に、こんなに悩まないんだけどな~・・。
古着屋さんやら、蚤の市で
掘り出し物を探すのは楽しいことではあるけれど、
なかなかお気に入りにめぐり合えない北京では
買い物がちょっと面倒くさくなる・・ときもある。
品質・デザイン・価格と三拍子そろったモノが
山のようにある日本は、やっぱり買い物天国だな~。
ぼちぼちと増えそうな北京の市場の戦利品。
・・気になるのは・・。
昨年オーダーしたダウン 、
ジッパーが壊れ、羽も飛び出し再起不能・・。
3ヶ月の命だった・・。涙
処分のサイクル早くなりそうだ~・・。
皮蛋をいただく
家庭教師の満老師(仮名)。
先日、指にグルグルと包帯を巻いていた。
なんでも皮蛋を食べるときに、
誤って包丁で指を切ったそうな。
ナヌ?
皮蛋って、食べるときに指を切るような
危険な食べ物だったかな~?
それに皮蛋って、家庭の味なのか??
皮蛋(pidan)
あひるの卵を、塩、石灰、重曹、籾殻、粘土、水等を
混ぜ合わせた泥状の中に入れ、数ヶ月間発酵させたもの。
実はワタクシ、今まで皮蛋を食べたことがなかった。
日本で、テレビや本で何度も目にしていたにもかかわらず、
「黒い卵」くらいの知識しかなく、味のイメージは
「腐ったゆで卵」というお粗末な発想しかない。
見た目のグロさから、北京のレストランでも
なんとなく避けていた食材・・。
皮蛋について、
どういう味なのか?美味しいのか?
どんな料理に使うのか?
どうして指を切ったのか?
・・と、根掘り葉掘り聞いていたら、
次の授業のときに、買ってきてくれた。
(スーパーの生卵コーナーに普通に並んでいる)
買ってきてくれたのは、
日本と同じ卵パックに入った、4個入りの皮蛋。
紅茶の入った泥で発酵させたものらしい。
ニワトリの卵より若干硬い殻を剥いて、出てきた皮蛋。
やっぱり見た目はグロかった。
ラーメンの上にのっている味付け卵のように、
横に包丁を入れようとすると、
「違いますよ!縦に包丁を入れるんですよ!」
とのこと。
へぇ~・・。
小さい事だけど、習慣の違い。
老師はこの時に、よそ見して切ったのだとか。
見た目、
白身の部分はにこごり、黄身はコールタール・・。
そして腐った卵の臭い・・。
「おいしいのかな~??」
・・と、ちょっと躊躇していると、
「吃吧!吃吧!」(食べて!食べて!)
と老師。
一口食べてみる。
うまいな~。
グロテスクな物体に変わってはいるけれど、
ちゃんと卵の味がする。
にこごり風白身は苦味のあるゼリーのよう。
真っ黒な黄身は・・・塩のきいた卵味のクリーム?
老師は、皮蛋をビールのおつまみにしているそうな。
醤油とお酢、そして刻んだ生姜を加えたものにつけて
食べるとの事。
渋い~!!
なんとなく
「肴はあぶったイカでいい~♪」の世界。
いいね!いいね!!
早速ワタクシも青島ビールでいただく。
ビールが進む~!!!
しかし、ビールもいいけど・・
皮蛋のこのシンプルな塩味は、日本酒でもイケそう。
美味し~い辛口の日本酒が飲みたいなぁ・・。
即席!タピオカドリンク
好物発見!!
カップラーメンと思いきや、
コレ、珍珠奶茶のインスタントバージョン。
おおっ!!!
これで好きなときに珍珠奶茶が飲める♪
と、早速買ってみた。
味は二種類あり、両方とも買ってみた。
芋香珍珠奶茶
珈琲珍珠奶茶
カップの中には、粉2袋、ブラックタピオカ1袋、ストロー
が入っている。
まずは、毒々しい紫色のパッケージ、
芋香味からトライしてみた。
【作り方】
タピオカをカップに入れ、お湯を1/3ほど加え
電子レンジで30~40秒加熱。
そして、粉2袋を入れ、さらにお湯を水位マークまで注ぐ。
いや~、簡単・・。
出来上がりはこんなカンジ。
甘~い強烈な香りがする・・。
タピオカがゴロゴロ入って見た目は本格的。
少々タピオカがシワシワなのが気にかかるが
まあ、それはご愛嬌。
・・で、問題の味は・・。
いちご牛乳!!
まさに、日本のあの味です!!
疲れたときに飲みたくなる味!!
あまり期待していなかっただけに嬉しさ倍増!!!
カップの大きさが大盛カップヌードル大なので、
二人分はいける。
これで5元はかなりお徳だ!!
ここ北京では、南方文化のタピオカドリンクは、
台湾系・香港系のお店でないと、なかなかお目にかかれない。
それだけにこの発見は嬉しい。
軽い!ってトコロもポイント。
お土産リストに追加だ!!
祝!! 金メダル
冬季オリンピック
女子フィギュアスケート
荒川静香さん!
金メダルおめでとうございます!!
朝4時から起きてず~っと見ていた。
他の選手がボロボロと自滅していく中で
一人完璧な演技!
美しかった~~~。
表彰台の一番上に立ち、メダルを握り締め
晴れやかに笑う荒川静香さん!
感動だったな~。
そこでふと思い出した。
一昨年、アテネオリンピックの男子体操も
朝早い時間に行われていて、
眠い目をこすりこすり見ていた。
あのときも体操男子のみなさん、
一番高い段でにこやかに笑っていた。
かっこよかったな~~。
そして、その後の日本のマスコミの熱狂ぶりはすごかった。
今回もきっとそうだろう。
今、日本の新聞・テレビでは
荒川静香さんの特集だらけなんだろうな・・。
何度も何度も、あの感動場面をテレビで放送してるんだろうな・・。
解説者のセリフを覚えてしまうくらいに・・・。
その感動、北京には全く伝わりません!!!
インターネット情報では無機質すぎて、
感動が今ひとつ・・・。
もしかしたら北京の新聞で写真入りで掲載!
ってことないだろうか?
ということで、夕刊を買ってみた。
(朝刊には載ってなかった)
・・・わかるかな?
ほんの小さなコラムの中で、
フィギュアスケートの結果を地味~に報告。
「フィギュアスケート女子シングル結果」
中国選手8年来の最高成績
・・・
日本の荒川静香が安定した力を発揮し金メダル。
そしてアメリカ・コーエン・・、ロシア・スルツカヤが
銀・銅と続いた・・。
結果はたった4行の記述・・。涙
あとは中国選手の成績を長々と報告している。
・・・まあ自国の選手が大した成績を残していなければ
日本だって扱いは低い。
こんなもんかな。
う~ん。
ちょっと寂しいなあ。
兒兒儿
コレ何でしょう? ↓
キレイな花柄、ちょっとストレッチが入った生地、
輪っかになった紐と、両サイドの紐。
小さなスカーフくらいの大きさかな~・・?
ボルネオのお方も興味津々・・。
こう使います。 ↓
「兒兒儿(doudour)」
中国の昔の下着で、ブラジャーが普及する前は
このような下着をつけていたらしい。
百貨店で見つけて、あまりにカワイイので買ってみた。
一枚89元と、結構高い!
今はほとんど着ている人はいない、と聞いていたが、
上海あたりだと、夏場普通の服として着ているかも・・とのこと。
中国人の友人に
「あまり露出しすぎてると危険じゃない?痴漢に会うよ」
というと、日本留学経験ありの友人曰く、
「日本人と違って上海の男は女っぽいのでそんなことしません! 」
・・というより女が非常に強いらしい。
日本も女が今よりさらに強くなったら痴漢がなくなるのだろうか・・?
いや・・きっと男の方の問題だな。
・・・。
ワタクシがこの兒兒儿を初めて見たのは
一本の中国映画。
「菊豆」 チュイトウ
中国の巨匠、チャン・イーモウ監督の初期作品で、
彼のお気に入りでもあったコン・リー主演の映画。
昔の中国農村部の悲劇を描いた作品だ。
不能の染物屋の老人の所に嫁いだ菊豆(コン・リー)。
子供ができない腹いせに、老人から毎夜折檻をうける菊豆は
使いっぱしりとして働かされている甥に思いを寄せるようになる・・。
劇中、しばしば兒兒儿姿のコン・リーが登場する。
コン・リーと甥の密通シーンだ。
とてもエロティックなシーンのはずなのに、濡れ場そっちのけで
そのカワイイ下着に目が行ったのを覚えている。
因習に縛られた中国農村部の慣習を垣間見ることができ、
中国文化に興味のある人にはオススメ。
イーモウ監督の映像美も十分堪能できるぞ。
ついでに・・
「真珠夫人」「ボタバラ」ほどの激しさはないものの、
ドロドロ愛憎劇でもあるので、そういう系が好きな方も・・。
ちなみにこの兒兒儿は、友人への結婚祝いのオマケ♪
・・
ワタクシが身に付けるわきゃ~ナイ。
自分の身の程は知っているさ・・。
宮廷デザート
先日の胡同散策で、出会った小さなお店。
「文字奶酪店」
見た目にちょっとみすぼらしく、ローカル色プンプンで
ちょっと大丈夫かな~と思いながらも、
入ってみることにした。
中に入って目にしたのは・・
ショーケースに並ぶ、
カップに入った色とりどりのデザート!
おいしそ~♪
牛乳プリン?ヨーグルト?
とにかく乳製品であることは間違いない。
イチゴ味、メロン味、珈琲味、卵味・・などなど
いろんな味が揃っているようだ。
見ると、店内にお店の由来が書いてある。
長々と書いてある説明書きには
「宮廷のレシピを再現したもの」
と書いてある。
おお!これは宮廷料理なのか?!
本当かどうかはわからんが、食うべし!!
と早速オーダーする。
牛乳ギライのワタクシは、
ジャージー牛みたいな濃厚なものは食べられないので、
メロン味・・に挑戦してみた。
奶酪 メロン味
ほんのりグリーンがかって、メロンの香りがする。
ヨーグルトのように、酸味があるものかと思いきや、
メロンの果汁がしっかりときいた、牛乳プリンだった!
食感はプルンプルンの杏仁豆腐!
めちゃくちゃ美味しい!!!
しかも、日本のコンビニで売っているデカプリンよりもデカイ!
これで4元(60円)!!
信じられん・・。
もうひとつ別の味を試してみようか・・
と思ったのだが、今回は写真右上の、
うずまき状のお菓子をテイクアウトするだけにした。
「奶巻」というものらしい。
家に持って帰り、早速いただく。
ショーケース越しに見たときは、
和風ロールケーキを想像していたのだが、
間近で見ると、もっと濃厚そうだ。
白い部分が、重量感のある名古屋のういろう・・に見える。
一口食べてみる・・。
・・う~ん。
これは・・モッツァレラチーズ?
生クリームのような濃厚な味と、
モッツァレラチーズの食感が合わさったような感じ。
かなり乳くさい・・。
甘すぎず、なめらかなこしあんは美味なのだが~・・。
ちょっと微妙な組み合わせ。
きっとチーズ好きにはたまらない味・・だと思う・・。
・・牛乳嫌いにはキビシイ!
奶巻 3元
その後、このお店の情報を調べてみると、
清王朝の宮廷料理人がレシピを伝授した
知る人ぞ知る宮廷デザートのお店だったことが判明。
説明書きは嘘じゃなかった!!
一度食べてみたい宮廷料理「満漢全席」は
あまりに高価で食べられそうもないが、
デザートならここで、リーズナブルに食べられる!!
いや~・・いい店みつけた。
牛乳プリンはいちばん上、
うずまきは3番目です。
そのうち全制覇してみます。
胡同を歩く
中国の中でも、いち早く発展し栄えてきた
上海、シンセン・・といった都市からやってきたお客様(中国人)の
北京の感想は、はっきりとは言わないが、
「田舎ですね・・」
というニュアンスが、どこかに含まれている・・らしい。
それは上海から北京に赴任してきた日本人も
同じようなことを言うので、本当にそうなんだろう。
日本人はさらに、こうも付け加える。
「(上海と比べて)時間がゆっくりと流れていて、とても中国らしい」
・・そう、北京には、上海などの大都市では見ることのできない
かつての王都ならではの街並みが、まだまだ残っているのだ。
故宮の北側 手前の平屋群が胡同の街並み
胡同(hutong)
日本語で「横丁」を意味する、北京ならではの風景だ。
四合院という、レンガ(?)で造られた平屋の建物が
小さな路地を挟んで延々と並んでいる。
道も建物もグレー。
これが「老北京」の色だ。
現在でも実際に人が住んでおり、
子供が遊んだり、おじさんが散歩したり
お昼時にはご飯を作る台所の匂いが漂う・・。
今日はその胡同の中でも、
四合院を改造してカフェにしたり、セレクトショップにしたりと、
今と昔がミックスされた、小洒落たストリートに変貌しているエリアを歩いてみた。
ここは学生街でもある。
コン・リー、チャン・ツィイー、
といった、今をときめく大女優もここで学んだと言う
中央戯劇学院に近く、アーティストっぽい人や
モデル顔負けの美人が闊歩する。
早速、良さげなカフェ発見。
一人で入ってみる。
女の子が切り盛りする路地に面した
アットホームな雰囲気のカフェだった。
店内には手作りっぽい本棚が置いてあり、
毛沢東語録などのレトロな本が並ぶ。
さらに、かなり古い白黒テレビからカメラ
中国そろばんに金魚蜂などなど・・。
持って帰りたい!と思う雑貨がいっぱいだ!!!
一番奥のソファに座る。
見るとソファやテーブルは全然統一感がない。
カバーやクッションもバラバラ。
でもこの統一感のなさ、くたびれ感が
と~っても落ち着くのだ!!
ひとしきり店内を見回った後、
パスタと菩提茶なるものをオーダー。
トマトとチーズのパスタ
・・ちょっとイマイチ。
もう少しアルデンテであってくれたら・・。
菩提茶も、菩提っていうから、蓮茶に違いない!
と思ったがそれもよくわからない・・。
おとなしくジャスミンティーにしておけばよかった・・。
少々味が・・・だったとしても!
店員以外誰もいない店内で、
ちょっとレトロなソファーに座って、
高村薫の「レディ・ジョーカー」を読む。
なんて贅沢なひととき!!
本当は春から、この中央戯劇学院に通おうかな~と
思っていたのだが、もろもろの理由で今の学校を継続した。
今日はたまたま用事があってこの近くに来たのだが、
こんなに環境がいいのなら、この学校に通えばよかったかな~・・
と、ちょっと後悔した。