鹿島神社@逸見 | 酒と散歩の日々                                               

 ある情報筋からこんなことを聞いた。(横須賀の)逸見に吉田類さんが「居酒屋放浪記」で訪れた店があると。それがとっても変わった店だと。

 これは行ってみたいなぁ。といっても、「酒場放浪記」はほんの数回しか見たことがない。その見た回が、横浜の遊郭であった岩亀楼のあたりにある「常盤木」。横浜市民酒場の1つである。確か再放送で、続けて横須賀の浦賀「さかえや」だった気がする。

 それにつられて、「常盤木」は行った。あの頃、横浜の市民酒場そのものにはまっていたし。「さかえや」はそれと比べれば、家からは近いけど、浦賀の駅からちょっと離れているんだよね。昼間にその前を通って店は確認したけれども、その戸をくぐっていない。ただ、類さんが足を運んだ居酒屋には、結果ずいぶん行っている。横須賀だけに絞っても、「中央酒場」も「忠孝(今度、店を集約して新規オープンする)」も「一福」もどこも(まだまだある)類さんたら行ってるんだよね。

 

 ま、その店を訪ねて、京急線の「逸見」駅で途中下車したわけだよ。あらかじめ調べた店の場所は、何度も参拝に訪れた鹿島神社のすぐ手前。その前を何度も通っているけど、全然気付かなかった。実はそんな秘境みたいな店だったのだ。

 店の場所を確認して、まずは鹿島神社へ参拝。久しぶりだし、ここまで来てお参りをしないのは私の流儀ではない。

 

 

 この鹿島神社が、もともとはこの逸見の地の海辺にあったらしい。応永十七(1410)年に常陸の鹿島神社より勧請したと伝えられる。後に三浦按針(=英国人 ウィリアム アダムス 彼の名はお隣の駅「安針塚」にも残っている)氏が、社殿の造営に関わったという歴史も伝わっている。

 明治期に火事により全焼した後、明治28(1895)年に現在の場所に遷座したという記録も残っている。

 

 

 参道の脇、社殿の前に構えているのは昭和5年につくられた新しい狛犬さん。

 

 そして、社殿の石垣の奥 両側にひっそりと先代さんが置かれている。

 

 

 

 お顔もすっかりと風化して、温和な表情になっている。こちらは当然社殿前の方よりも古い。ここに遷座した明治28年頃の作だろうか。

 

 

 お賽銭を投じて、二礼二拍手一礼のお作法通りのお参り。

 

 さて、いよいよ謎の店にむかおう。