こんばんは。
雫石雪乃です。
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中学生の時、テニス部で部長をつとめ、定期テストでは常に１位をキープしていた美人同級生M。
なぜか同じ高校に入学出来て（私の方が相当アホなのに）、高校で仲良くなったのですが、高校生になった頃から彼女の成績は急降下。テニス部も辞めて高校も徐々に休みがちになりました。
心配して理由を聞くと、
「お母さんの期待に応えられなくなった・・・
」
とポツリ。
どうやら幼い頃から美人で頭も良かった彼女は、お母さんに相当プレッシャーをかけられていたようなのです。テストでは常に一番を取りなさい、部活も頑張って部長をしなさい、綺麗で性格も良くないとダメよ。とにかくなんでも頑張りなさい。
小学生の頃は、期待に応えれば応えるほどお母さんに喜ばれ、それが嬉しくてますます頑張った彼女。でも、中学に入り、周りもどんどん実力をあげてきたのでちょっとやそっとでは一番をキープすることがとても難しくなってしまいました。その上、遊びまくっていて
「いつ勉強しているの！？」
と思うような子がスルッと一位を取るようになり始めたのです。
そこで、嫉妬と怒りと焦りに振り回されるようになってしまった彼女。
徐々に体調がおかしくなり、高校3年生になる頃には溌剌として男子にもモテまくっていた彼女の面影はすっかりなくなってしまいました。
補習などを受けながらなんとか高校を卒業し、仙台の専門学校に入学した後、アパートで一人暮らしを始めた彼女から何度か連絡が来ることがありましたが、いつも内容は
「隣の部屋の人がね、いつも私の会話に聞き耳を立ててるみたいで
”隣の女さー、親しか電話する相手がいないみたいで、いっつも親とばっかり電話してるんだよね〜”
って言ってるの。もう辛い。実家に帰りたい」
というもの。私はその時、
「そんなにいつも聞き耳を立てているほどに隣の人は暇なのだろうか？？」
と思っていました。私も当時はまだ19歳。よく分かっていなかったのです。
統合失調症
このキーワードを検索すると、症状としてこんなものが出てきます。
・事実にないようなことを考えたり、話したりする
・人を疑うようになる
これだけ聞くと、
「ふーん、そうなのか」
と思いますが、この２点がなかなか曲者だと私は思っています。
なぜなら、
「ふーん。そう言うこともあるかもね」
とか
「なんか怖い人がいるんだね」
とか、そんな風に捉えてしまうことを普通に言うからです。
本人としては、そう言うことが本当に起こっているように見えているわけですから、怖いと言う態度が演技でもなんでもなく、本当に恐怖を伴っているのです。
だから、聞いているこちらもその話が幻聴や幻覚だとは思わずに、そのまま信じてしまうのです。
実は、Mの最初の症状がこの幻聴を聞く（事実にないようなことを考えたり、話したりする）でした。結局、Mはこの幻聴がどんどん酷くなって専門学校に通い続けることが難しくなったために、中退して実家に帰り、地元で就職をしたのですが、その後の生活もなかなか大変だったようです（今は音信不通）
「なんかね。私の家の隣の人が、私が出かけようとするといつもカーテンの隙間からこっそりこっちを見ているの」
「いつも私の後をついてくる人がいるんだよね」
そんなことを周りの人が言い始めたら、まず一緒に事実確認を行なってあげてください。
嘘つき呼ばわりしたり、
「気のせいだから大丈夫」
などと気休めを言うのではなく、ちゃんと一緒に事実確認。
もしそのような事実がないとわかれば、その人は統合失調症の症状が出始めた初期段階かもしれないと言うことが分かります。
その段階で何かしらの手を打てば、進行を止めることもできるそうです。
早め早めに気づいてあげてくださいね。
一生を苦しみの中で過ごさなくても済むように。
そして何よりも、誰かをそこまで追い詰めてしまうほどに、自分の欲を押し付けたり、自分の正しさを主張したりすることのないように気をつけていきましょうね。
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