さみしさを抱きしめる

一昨日こんな記事を書いたばかりなのに、昨日の朝、モモちゃんが私の腕の中で静かに息を引き取りました。

NYのメイコさんがモモちゃんに気持ちを聞いてくれたことで、この十数年のうちに起こったことで私がすっかり忘れてしまったことなども思い出されて、今、悲しみともまた違う深い感情の中を漂っています。

大切なものを失うということは、悲しいという言葉だけでは済まされませんね。

子どもたちの学校の週末の宿題に「あのね帳」というのがあります。
学校に行っている1週間の間に起こったことを家の人に報告する「おかあさんあのね・・・」から始まる日記と、週末に起こったことを先生に報告する「先生あのね・・・」から始まる日記を書いて週明けに先生に渡します。

次男くんは夕べ、

「先生あのね。きょう、あさおきたらねこのモモちゃんがいなくなっていました」

から始まる日記を書き始めました。
おにいちゃんが小さい声で「ももちゃんはしんじゃったんだよ」と教えてくれたこと。
お坊さんが来て、お経をあげてくれたこと。
お別れ会をしたこと。
お坊さんがモモちゃんを連れて行って焼かれたこと。
骨を返してくれたこと。

それらを書いた後に、

「それで次男くんがどう思ったかを書いてみようか？」

と促したら、コクンとうなずいて

「さみしかったです」

と最後に書き加えました。

私はてっきり「ももちゃんがしんでかなしいです」と書くのだと思っていたから、なんだかとてもビックリしてしまいました。

そうか、この子は今、悲しいんじゃなくてさみしいんだ・・・。

「悲しい」と「さみしい」では似ているようで大きく違う。

私は私の勝手な条件反射で「死＝悲しい」を次男くんに押し付けるところでした。

でも、次男くんはいま「悲しい」のではなく「さみしい」のです。

悲しいです、って書きなさいなどと言わなくて本当に良かった。

なんとなく感覚として、悲しいは外側から降って来る感じがするけれど、寂しいは内側からこんこんと湧いて来るような感覚。

その内側から湧いて来る感情を彼は今、じっくりと噛み締めているのではないかと思います。
寂しさと言う愛情から逃げることなくギューッと大切に握りしめる。
想像すると、それはとてもとても大切な儀式なような氣がしてなりません。

お留守番の日も、怒られて泣いた日も
いつもそばにいてくれてありがとう

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