ジィの登山記

ジィの登山記

登山をメインに、カメラ、釣り、晩ごはんづくりなど・・・
いろんなことを思いのままに。

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富士登山2日目。

時刻は午前2時半。


頭上1.5mにあるトタンの屋根を、雨がたたく音で目覚めた。

やばい、雨だ。

シュラフにくるまった身体を半分だけ起こしあたりを見回す。


山頂で御来光を迎えるために出発の準備をする人が数人いた。

数パーセントの可能性に賭けているんだろうか。


僕たちは計画段階から御来光は山小屋の前で見て、それからご飯を食べ、7時ころ出発することに決めていた。

山頂での御来光よりも、8合目から山頂までの渋滞を避けるほうが、富士登山を満喫できると考えたからだ。


先ほどの先発組が静かに扉を出て、暗く寒い、富士の登山道に向かっていった。

この雨では、御来光は拝めないかもしれない。


でも、それぞれの富士登山。

きっといい思い出になることだろう。


僕には僕の計画がある。

きれいな御来光を願って、あと2時間ほど眠るとしよう。


只今、3200m。

人生で一番高いところでの2度寝だ。


その10につづく・・・。

2010年8月8日、時刻は17時20分。


予定より若干遅れたものの、ついに本日の山小屋「見晴館」に到着した。

須走5合目から約1200m登って来たことになる。

つかれたなー。


ブーツを脱ぎストックを3人分まとめて紐でくくり、傘立てに入れる。


愛想のいいお兄さんが「こちらです」と座敷に案内してくれた。

こざっぱりとして、きれいな建物だ。


僕たちが畳の上でくつろいでいると、後からも続々と登山者が入口を入ってくる。

見晴館は須走登山道が吉田登山道と合流する手前の山小屋なので、「そこまで混まないかな」と思ったのだが、さすが富士登山のピーク。

18時を過ぎるとすぐに20畳ほどの座敷が人とザックで一杯になる。


しかし、到着からすでに40分。

まだ夕食にありつけていない。

到着順に夕食のカレーと味噌汁、お新香、お茶が出されるのだが、宿泊客の人数が多すぎるうえに、少数のスタッフで到着者の案内から荷物の整理、調理、配膳までこなしているので仕方がない。


がんばれ、感じのいいお兄さん!


またしばらく待つうちに、やっと自分たちの夕飯をお兄さんが持ってきてくれた。

何の変哲もない普通のカレー(具は少ない)だが、隣り合わせた老夫婦と、「どこから来た」だの「明日の天候はどうなりそうだ」だのの話をしながら、とても楽しく美味しく夕食を食べることができた。

これぞ山登りの醍醐味って感じだなぁ。


夕食後、くつろぐ僕たちのところに見晴館の親父らしきおじさんがやって来た。

寝床に案内してくれる、とのこと。

しかし、突っかけを履いて外に出ていく。

??・・・。

ついていくと、本館の向かいにヒノキの香り漂う真新い小屋が建っており、その中が今夜の寝床とのこと。

聞いてみると、建ってからまだ10日程しか経っていないらしい。


・・・・・。

超~~ラッキーじゃ~~~ん!!!


結局、その新館に先客は数人しかおらず、明日の朝も遅く出立する僕らは2段寝床の上の段、一番端っこに陣取ることができた。またもやラッキー。


しかし、端っこの端っこにはなぜか50cmくらい敷布団がなく、床板が見えている部分がある。

親父いわく「長さを間違えて、布団半分くらい入らないんです。」とのこと。「男性(僕のこと)はシュラフを貸しますので、板の上に寝てください。。。」だってさ。


あらあら・・・。

これは眠れるかしら、と思いつつも、寝床に入って(シュラフに潜って)10分ほどで眠りに墜ちてしまったらしい。

どこでも眠れる自分を褒めてあげたい。


これも後で聞いたことだが、同行の2人は慣れない集団就寝と、僕を含めたおじさん達のいびきの合唱で全然寝付けなかったそうだ。

かわいそうに(^u^)


明日は5時に起きて小屋の前で御来光をみるぞ!!


只今標高3200m。

人生で一番高い場所で眠っています。


その9につづく・・・。


時刻は16時30分。

3090mの大陽館前。


ここには面白い看板がたくさんある。

まん画太郎風や浮世絵風のもの、そのほかたくさんの看板。

楽しい。

しかも、ここのスタッフの方は、風船を使って高度障害の症状を緩和するアドバイスをしているらしい。

親切ぅ~~う。


しかし、高度を上げるにつれ物の値段は上がる。

ここ、大陽館では、ついにペットボトル飲料は525円、缶ビールは735円。

たかっ!


でも、まぁ、登山者のためにこんなところまでブルドーザーを使って商品を上げているのだから、

仕方がないか。

山小屋のみなさん、御苦労さま。


ここの山小屋の晩ごはんは、富士の山小屋には珍しい「ハンバーグと豚汁」だそうだ。

しかも、豚汁はおかわり自由らしい。

本当はこの大陽館に宿泊したかったのだが、嫁とその同僚に多数決で負けてしまって、もうひとつ上の見晴館に泊まることになってしまった。


いつかは泊まりって、豚汁おかわりしたいな。


そんなことを思いつつ、白い犬や楽しい看板たちとお別れをして、僕たちの山小屋、見晴館を目指す。


足元はゴロゴロからジャリジャリの砂礫に変わってきた。

と思ったら、またゴロゴロ。


ゴロゴロが今度は石段に変わった、と思ったら「登山者数計測装置」が登山道の傍らに見える。

電源はソーラーパネルだ。

なるほどー。

これで毎年の各登山口の登山者数を数えているのか~。


その計測装置のすぐ上に、白い鳥居がみえる。


時刻は17時15分。

ようやく見晴館だ!!

腹減った~。。。


高度は3200m。

今日はよく眠れるだろう。


その8に続く・・・。

現在14時15分。

高度2620mの瀬戸館前。(看板には2700mとあるが)


このあたりまでくると、背の高い樹木はほとんど見られなくなる。

ベンチに腰をかけ下界を見下ろすと、山中湖が小さくかすんで見える。


下のほうに雲が流れている。

登山者がところどころカラフルな点として続いている。

高い。


薄い長そでと半そでを重ねただけの薄着だというのに、結構汗をかいている。

休憩で止まると肌寒い。

タオルで体をふき、体を冷やさないようにジャケットをはおる。


それと、こまめに水分補給。

ハイドレーションシステムを背負っているので給水も簡単だ。

多少ゴムというかプラスチック的な味がするのが欠点だが、ちょっとずつ水を飲むのにいちいちザックを下さなくて済むのだ。

水分が身体の中に不足すると、高度障害が出やすくなるという。

たっぷり2L入れてきたので、今日の分は高い富士山のペットボトルを買わなくても済むだろう。


5分程度の小休憩の後、ゴロゴロとした溶岩だらけの道をさらに上に向かって歩き出す。


気づけば少し暗くなってきた。上も下も雲だ。

雲と雲の間を歩いている。

富士山のような山でなければ経験することができない光景。


登ってきてよかった。


ゴロゴロの道の傍らに、オレンジの小さなユリが咲いている。

そんな小さな草花を楽しみながら、変化のない、しかし傾斜をます道を登っていく。


上に見えるのは7合目の大陽館。

まん画太郎の絵にそっくりな看板と白い犬が迎えてくれる。


高度は約3000m。

持ってきたスナック菓子の袋はパンパンだ。


その7につづく・・・。