富士登山2日目。
時刻は午前2時半。
頭上1.5mにあるトタンの屋根を、雨がたたく音で目覚めた。
やばい、雨だ。
シュラフにくるまった身体を半分だけ起こしあたりを見回す。
山頂で御来光を迎えるために出発の準備をする人が数人いた。
数パーセントの可能性に賭けているんだろうか。
僕たちは計画段階から御来光は山小屋の前で見て、それからご飯を食べ、7時ころ出発することに決めていた。
山頂での御来光よりも、8合目から山頂までの渋滞を避けるほうが、富士登山を満喫できると考えたからだ。
先ほどの先発組が静かに扉を出て、暗く寒い、富士の登山道に向かっていった。
この雨では、御来光は拝めないかもしれない。
でも、それぞれの富士登山。
きっといい思い出になることだろう。
僕には僕の計画がある。
きれいな御来光を願って、あと2時間ほど眠るとしよう。
只今、3200m。
人生で一番高いところでの2度寝だ。
その10につづく・・・。