第一日曜日の美術館巡り (その2)
オルセー美術館は写真撮影禁止でしたが、ルーブルは相変わらず撮りたい放題でした。フラッシュ撮影が禁止されてはいるものの、フラッシュをたいている人がいてもおとがめ無し(と言うより、監視係の人々も日曜日に働くことにうんざりしたのかなんなのか、疲れてそうな表情)でした。
1. Pier Francesco Mola (Coldrerio, 1612 - Rome, 1666)
Herminie grave sur un arbre le nom de Tancrède. Vers 1660
手前に色の濃い木、奥に青い空、そして全体が横筋っぽいこのタイプの絵ってよく見かけますが、この絵は主題が良いなと思いました。サラセンの年若い王女 Hermine が、離ればなれにさせられた恋人 Tancrède の名を木に彫りつけているところです。
意中の人の名を木の幹に刻むというのは、シェイクスピアの『お気に召すまま』を思い出させますが、そもそもはヴェルギリウスの『アエネイス』に遡る文学的形象だったように思います。木の幹に意中の人の名を彫りつける行為には、その人が木とともに成長し、そしてその人への思いも一緒にはぐくまれますようにという願いが込められているはずです。
2. William Hogarth (Londres, 1697 - Londres, 1764)
Le Roué à Oxford. Vers 1733
覚えがきというか下絵というか、色が薄い絵。灯りが少なかったんでしょうか。と思って説明を見ると、やはり esquisse とのこと。La Carrière d'un libertin (ARake's Progress, 1733) という連作に関連のある下絵のようです。下絵も展示されるのですね。<作品>とはなんなのだろうと考えさせられます。
3. John Constable (East Bergholt, 1776 - Londres, 1837)
La Baie de Weymouth à l'approche de l'orage. Vers 1818-1819
この絵、元々はもう少し小さくて、上部と左端があとから加えられたのだそうです。写真だと分かりにくいのですが、たしかに上の方に横筋、左の方に縦筋がうっすらと確認できます。このように上部と左部を拡大して、雲と海の面積を広くしたとのこと。嵐が近づいた入り江の絵というだけあって気味の悪いくらいの色遣いです。
4. Joseph Mallord William Turner (Londres, 1775 - Chelsea, Londres, 1851)
Psaysage avec une rivière et une baie dans le lointain
唯一フランスに存在するターナーの作品だそうです。ターナーの死後に日の目を見たとのこと。抽象的。隣にいたフランス人のカップルが「未完成の絵ね」なんて言っていました。未完成だとはどこにも書いていないけれど、気持ちは分かります。
5. Thomas Gainsborough, Sudbury, 1727 - Londres, 1788)
Conversation dans un parc
上の3枚と比べて、なんと色鮮やかなことか…と思ってつい撮りました。説明によると当時イギリスにおいて重要視されていたフランス絵画の影響を色濃く反映している作品だそうです。まあ、説明を書いたのがフランス人のようなので、どこまで本当か分かりませんが。
