第一日曜日の美術館巡り (その3)
いつ頃までだったか忘れたが、とにかくルネッサンスあたりまでは、絵画の題材は神話か宗教(聖書)に限定されていたのではなかったか? そんな話を以前リヨンの美術館で聞いた覚えがあったため、この絵画がワンコを題材にしていることに少し驚いた。
Jacopo dal Ponte, dit Jacopo BASSANO, Bassano del Grappa, 1510?-Bassano del Grappa, 1592.
Deux chiens de chasse liés à une souche, 1548.
説明によると、やはりこの絵は西洋でもっとも古い動物画だとのこと。
どおりでと納得した。人間ばかりの絵画の中にあって、どうしてもこの作品が異色に見えたのだ。
意外に、当たり前だと思っているものが数百年前はまだ当たり前でなかったなんてことがある。たとえばオノレ・デュルフェの『アストレ』が最古の小説で、人間を題材にした描写は当時たいそう違和感があったのだという説明を聞いたときに、小説とか人間の描写がそんなものもの珍しいことだったのかと驚いた覚えがある。
ちなみに、典型的なマニエリズムの作風だそうだ。よくわからない。。。
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それから最近何かのサイトで、腕というのはエロチックな魅力を持つという話を読んだのだが、まさにそのとおりだと思った。というのも、次のような絵画を通じて、「もし腕がなかったらどれほど貧相か」などと想像してしまったからである。
Paris BORDON (Trévise, 1500 - Venise, 1571) Flore. Vers 1540. (左)
Giovanni Pietro Rizzoli, dit GIAMPETRINO (Actif à Milan entre 1495 et 1549) La Mort de Cléopâtre. (右)
いずれも、腕がないと魅力は半減。腕って意外と生気に満ちているものだ。逆にミロのヴィーナスが腕を失ってなかったら、ヴィーナスたり得なかっただろうと言われる所以もなんとなく分かるような。腕を失った彼女はその特殊性ゆえに普遍性を獲得したというような評論を昔高校で読んだ。