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逆説・驚きの par exemple

「たとえば」はフランス語で par exemple。英語の for example と同等。
いうまでもなく例示の表現である。

だが、この par exemeple を間投詞のように使うことがある。
うまく説明できないのだが
「~ですって、まさか、え~、うそぉ?」と言うときに
"PAR EXEMPLE !"
のような感じで使う。

これは日本語にそのまま「たとえば」と訳しても使えるのだるか。
ちょっと厳しいかもしれない。が、使えなくもなさそうかも。おどけて「譬え話でしょ!」という感じで。
いちうお仏和を引いてみたところ、「まさか・とんでもない・冗談じゃない」という訳が出ている。

さらにおもしろいことに、 par exemple で逆説の意味を表すことがある。
ときどき肌で感じるロジックが日本語とフランス語の間で齟齬を来すことがあるので、最初は par exemple の逆説用法を耳にしてもまあそんなもんかとも思ったけれど…

Il ne pouvait pas supporter le fromage ; par exemple, il aimait bien la pizza.
「彼はチーズが苦手でした。でもピザは好きでした。」

こんなふうに mais の意味で使う。かなり意外。意外とか言っている場合ではないのだけれど、意外。
par exemple と言う前に、何か反対の例を出そうと話者があらかじめ心積もりしていることの表れだろうか?

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ちなみに、英語の for example には上記の仏語の par exemple のような用法はない。

また for example の同義語に for instance があるらしいが、仏語の instance に関してはそのような語法はない。おもしろい。