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『満室経営 365』 ~名古屋賃貸管理の現場から~

リクルートで、不動産情報誌の仕事をトヨタ自動車で賃貸住宅部門の立ち上げに参画、現在は名古屋で不動産会社CLASS ONEを経営しています。実際に日々、賃貸管理、賃貸仲介、売買仲介を行っている立場から、実感した「空室対策」をほぼ毎日綴ります。


 特にこの季節ですが、


 長期間、空室になっているお部屋に入ると、


 特有の「臭い」がするときがあります。



 長い間、水を流していないと、独特の臭いがしますね。


 この臭い、水道を使い始めれば消えるケースが多いので


 実際は特に大きな問題ではない場合が多いのですが、


 問題なのは、お客様をご案内したときにこの臭いがした時です。


 

 いくら綺麗にリフォームしてあっても、


 「なんか、臭い」


 というお客様の一声で終了です。決まりません。




 空室の郵便受けにチラシが溢れかえっている状態なども多いですが、


 これも、物凄く印象が悪いですね。



 自分の「売り物(物件)」がどのような状態になっているのか定期的に確認する。


 ということは、経営者として、最低限必要なことですね。



 管理は管理会社に任せている・・という方は、定期的に管理会社に部屋の状態を


 確認しましょう。



 当たり前のことで恐縮ですが、案外、この当たり前ができていない物件が多いです。


 これを機に、是非、意識と行動を変えてくださいね。




 


 


数年前までは、


まだまだ市場に物件が少なかったため、


「ペット可」に(変更)することが、


強力な「差別化」ポイントとなっていました。



相場よりも賃料が高くても、


少々建物や室内が古くても、


ペットを飼いたい人は、選べる物件数が少なかったため、


「多少我慢して」部屋を決めていました。



そんな環境下、


築年数が古くなった物件の空室対策として、


「ペット可」に変更する物件が急増しました。


加えて、世の中のペットブームの流れもあり、


新築物件にもペット可物件が急増。



その結果、


今や「ペット可」というだけでは、「差別化」ポイントとして


通用しなくなってきています。



昔のように、


ペット可なのだから、少しぐらい内装が古くても大丈夫。


とはいかなくなりました。



ペット可物件を探すお客様の物件への要望度合いも


以前より、明らかに高くなっています。(我慢してくれません)



大家さんにとっては、


どんどん大変な時代なっていますが、


「ペット可」+αの差別化が必要である。


ということを肝に銘じて空室対策を考えるしかありません。



では、今後どのような空室対策を実施するかですが、



そもそも、


古い物件の空室対策として始めた「ペット可」への変更は、


「入居条件」のみ変更しただけで、


「物件仕様」は何も変わっていないケースがほとんどです。



そこで、床材や壁紙の一部を変更し、


「ペットが飼える」


から、


「ペットに優しい」


物件へ変更させてはいかがでしょうか。


大幅なリフォームでなくても、


居室の一部でもOKです。



最近は、リーズナブルで、ペットに優しい素材がたくさん販売されています。


(新築のペット可物件の仕様を参考にすると良いですね。)



より積極的に「ペット可」に取り組むという方向での商品力UPし、差別化ポイントをつくる。



これも1つの方法だと考えます。





 自分の物件がどのように「広告」されているかご存知ですか?


 1度も見たことがない・・という大家さんが多いようです。



 言うまでもありませんが、是非ご確認下さい。


 

 広告の内容をチェックして、アラ探しする・・ということではありません。



 仲介会社や管理会社が広告している物件のPRポイントが


 大家さんが考えているPRポイントと違う・・ということがよくあります。



 もし、自分の考えているPRポイントと違っていた場合でも、


 担当者に向かって、「物件のことがわかってない!」と言って、


 頭ごなしに文句を言ってはいけませんよ。



 「なぜ違っているのか」の理由を確認することが大事です。



 仲介会社や管理会社は、地域の物件情報を把握した上で


 それぞれの物件の「魅力」を冷静に分析し、PRしている・・ハズです。



 その理由を聞くことで、自分の物件の状況を整理することができます。


 また、担当者と話することで新たな魅力が発見できる可能性もあります。



 もし、何も発見できなくても、担当者や営業マンとしっかり話をする機会をもてれば、


 それだけでも大きな意味があります。


 

 「広告」の確認をキッカケに、関係者とのコミュニケーションをとりましょう。

 

 

 


  自分の物件の特徴、メリットを5つ上げてください。



  ・・・・・・・



  どうですか? あげれましたか?



  あげれたよ、という方、


  それ、本当に(今も)メリットと言えますか?


  近隣競合物件との差別化できる特徴でしょうか?


  自己満足の特徴ではないですよね?


  新築した時の印象で語っていませんか?



  すません、生意気言いました。


  悪気はまったくありません。



  しかし、賃貸経営は、そろそろ全員が本気でこのテーマに


  取り組まなくてはいけない時代になりました。



  今、満室だからと安心していると


  空くときは一気に数戸空くケースが多いですよ。


  

  差別化ポイントが明確でない物件は生き残れない。


  このことを本気で感じる、意識改革が必要です。



  ・・・今回は精神論でした。どうしても言いたくて。




  


長い間、空室が続いている、


複数の住戸が空いている・・


という状況であれば、



「モデルルーム」をつくる。


という方法にトライしてください。



空室が長期化したり、部屋が増えたりすると、すぐに


賃料改定や大幅なリフォームという手法に考えがいきがちですが、


(それが悪いわけではありませんが)


その前に、家具や家電を配置し、


空室を「モデルルーム」化してみてください。



家具、家電はもちろん中古でOKです。



中古とはいえ、当然予算はかかりますが、


大幅なリフォームに比べれば、かなり少ない予算で済みます。



モデルルーム化するメリットは、


「入居者がこのお部屋での生活イメージが鮮明になる」とか、他にも


色々考えられますが、最大のメリットは、


お部屋の特徴が明確なので、


「仲介会社の営業マンがお客さんに紹介しやすくなる」


ということです。



空室を決めることは「案内数を増やす」こと。



空室が多いこの時代、いかに仲介会社の営業マン達に「紹介」「案内」して

もらえるかが、勝負の分かれ目です。


そのためには、物件の特徴、メリットを、いかに「わかりやすくするか」が重要です。


是非お試し下さい。