20150205

Scottish Chamber Orchestra(スコットランド室内管弦楽団ウィンド・ソロイスツ)

セレナード 第11番 変ホ長調 K.375
ディヴェルティメント 第13番 ヘ長調 K.253
ディヴェルティメント 第14番 変ロ長調 K.270
ディヴェルティメント 第12番 変ホ長調 K.252(K6.240a)
ディヴェルティメント 第 9番 変ロ長調 K.240

2014年録音
レーベル:Linn Records

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

クラリネット×2、ファゴット×2、ホルン日×2という編成での演奏です。
とても穏やかで落ち着き感の高い演奏には、確かなアンサンブルが感じられます。
過不足のない演奏にも思えますが、聴いていて少し面白みに欠けるのは、躍動感や疾走感、或いはモーツァルトらしい弾けた雰囲気が余り感じられないからかも知れません。
好みの問題なのかも知れませんが、モーツァルトのディヴェルティメント(嬉遊曲)としては、やや落ち着き感が高過ぎるように思えます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

SACDハイブリッド盤です。
リン・レコーズのSACD盤の特徴とも言えますが、あくまでも自然さを追求し、音響的な刺激は殆ど感じられない仕上がりで、これも好みの問題だと思いますが、私には品が良すぎてこれまた面白みに欠ける印象です。
定位も良く奥行き感も程よい印象ですが、音の切れや立ち上がりの鮮烈さは高くはなく、実在感や温度感も程々と言った感触です。
大人の録音なのかも知れませんが、オーディオ・メーカーとしても有名なリンであるにも拘わらず、オーディオを楽しめるような仕上がりではないと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20140204

Gerard Schwarz指揮
Colburn Orchestra(コルバーン管弦楽団)

2011年録音(ライヴ)
レーベル:Yarlung Records

演奏 ☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ちょっと厳しいかもしれませんが、マーラーを余り聴かない私でも余り感心できない演奏に思えますし、シュウォーツが「迷うことなく、世界でも有数のオーケストラである」と評価するほどのオーケストラとも思えません。
アタックが強めで切れのある演奏なのは良いのですが、弦楽陣には数が足りていないのではないかと思えるような響きの薄さがヒステリックにさえ聴こえます。
管楽陣は張り切りすぎで、打楽器陣は荒っぽい印象を持ちます。
有名なアダージェットに美しさを感じられないのは或る意味致命的とも言え、シアトル響との録音では好感触の多かったシュウォーツだけに、とても残念です。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

迫力のある切れ、鮮やかな音の立ち上がり、明瞭な音の輪郭と定かな定位。
音響的愉悦に不足のない録音で、録音に関しての記述がケース裏にしっかりと書き込まれている事から想像できるように、録音の仕上がりには拘りと自信が伺われます。
しかし少し狙い過ぎのようなスペキュタクラーさを感じる部分もあり、演奏が今一歩であることも作用して、音響的な訴求度が鼻に付く場面もあります。
ライヴとしてのノイズは低い録音で、CDフォーマットとしてはかなり優れていると思いますが、その音造りに馴染めない不自然さが私には感じられます。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150203

Konstantin Lifschitz (p)

2012年録音
レーベル:Orfeo

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

私は全く知らなかったのですが、HMVの解説に拠れば1994年に18歳だったリフシッツがグネーシン音楽学校の卒業記念で弾いたゴルトベルク変奏曲は大きな話題となり、その数日後に DENONに録音したアルバムはグラミー賞にもノミネートされたそうです。
それから20年を経ての再録音と言うことになりますが、流麗とは対局にあるかのような力強いタッチと一音一音を明確に弾くリフシッツのゴルトベルク変奏曲、味わい深いものがあると思います。
ゴツゴツした感触さえ部分的にはあるにも拘わらず、全体としての流れに淀みやギクシャク感はなく、ユニークと思える表現もあったりしますが奇異な印象を受けません。
流麗さはなくとも、指さばきに一点の曇が無いことは、早いパッセージの第5変奏などでしっかり確認できます。
1時間20分を越える長い演奏ですが、冒頭のアリアが特にゆったりであることを除けば、さして不自然に感じることもありません。
リフシッツ『渾身の再録音』と思わせる熱気があります。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

極低いステージノイズが後半には感じられ、ライヴなのかと思ったりもしましたがそうではないようです。
CDフォーマットなので強奏時の高域にはキツさを感じ、リフシッツの演奏そのものが強いタッチなのでそのキツさを増大させてはいますが、聴き苦しいレベルではありません。
逆に音数の多い強奏時であっても音場に混濁感は見られず、左右の引き分けが見事なリフシッツの指の動きが見えるかのような明瞭な音の輪郭があります。
ピアノに近い距離で聴いているかのような音像の大きさですが、それは良い意味での訴求感を演出しており、暗騒音はあっても静寂感に不足を感じません。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)