20150304

Mariss Jansons指揮
Royal Concertgebouw Orchestra(ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)

2012年録音(ライヴ)
レーベル:RCO

ヤンソンス&ロイヤル・コンセルトヘボウ管によるブルックナーの第6、第7交響曲を収めた2枚組アルバムのDisk1です。

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

個人的にコンセルトヘボウ管は大学時代から好きなオーケストラでした。
いわゆる世界三大オケと言われるベルリン・フィル、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管の中ではいぶし銀的な響きに個性を感じましたし好感を持っていました。
けれども、最近の録音を聴いても余り感心するところは少なく、一流処であることは間違いがないのでしょうが、面白みと言うか独自性も薄れているように感じます。
このブルックナーの6番も、ライヴとしての疵を感じさせない完成度ではあります。
部分的には弦楽陣の響きにとても美しいと感じさせる場面もありますが、やや早めのテンポのせいか、枝葉末節にまでは心が配られていないような印象を受けます。
ヤンソンスもその人柄が良さそうな風貌ですので、贔屓目には聴いていると思うのですが、シャイー時代にはそこまで感じなかった手応えのなさを感じてしまいます。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

SACDハイブリッド盤です。
聴衆ノイズを感じさせない録音ですが、ステージノイズは暗騒音程度に楽章間には聴こえます。
しかし全体的な静寂感に問題はなく、音の見通し感にも不満は少ない録音です。
ただSACDのフォーマットの力を強く感じられるような録音でもなく、音の切れや立ち上がりに鮮烈さは低く、低域の波動などにも良質なCDフォーマットの録音に比べれば聴き劣りを感じるような物足らなさを感じます。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150303-2

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)

Gillian Keith (S), Robin Tyson (C-T), James Glichrist (T), Stephan Loges (Bs)
Angharad Gruffydd Jones (S)

教会カンタータ 第 18番『天より雨と雪の降るごとく』 BWV18
教会カンタータ 第181番『佻浮薄なる霊の者ども』 BWV181
教会カンタータ 第126番『主よ、我らを汝の御言葉のもとに保ち』 BWV126

2000年録音(ライヴ)
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk10です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

第126番にソプラノソロは登場しませんが、第18番はギリアン・キースが、第181番はアルバムはアンガラード・グルフィッド・ジョーンズがソプラノソロを努めます。
私のには明るさと艶やかさがありながらもしっかりとした手応えのあるキースの方好ましく、ジョーンズも悪くはないのですが少し光沢感に物足りなさを感じます。
このアルバムもアルトはカウンター・テナーですが、大きな違和感はなく、第126番でのテノールとの二重唱などは、男声同士ならではの親和性もあったりします。
合唱のソプラノの明るい歌唱も印象的で、ヴァイオリンやチェロのソロもありますが、とても巧い味のある演奏だと思います。
トランペットもナチュラル楽器であるがゆえの難しさを言い訳にしないレベルの演奏で、流石は本場ヨーロッパの古楽器オケとの印象を受けます。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

収録場所、年月は同一の録音ですが、ソリストへのフォーカス感に僅かな相違が感じられます。
第18番でのフォーカス感が一番高く、オーディオ雑誌などでよく使われる表現ですが、正に歌唱者の口元が見えるかのような高い実在感、再現性があります。
オーケストラの演奏にもすっきりとしながらも上質な鮮やかさがあり、ヴァイオリン、チェロのソロなどには、弦をこする弓の動きが見えるかのような感触さえあります。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

Disk10に収められた楽曲を含む2枚組CDはHMVでも取り寄せ可能のように掲載されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150303

Dmitrij Kitajenko指揮
Gürzenich-Orchester Köln(ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団)

2007年録音(ライヴ)
レーベル:Phoenix Edition

キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管によるプロコフィエフ交響曲全集のDisk4です。
(全集は5枚組Box)

Disk5 交響曲 第 6番 変ホ短調 作品111もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

良い意味で破壊力のある演奏で、プロコフィエフの楽曲の特徴が掴める演奏だと思います。
訴求力のある迫力満点の力演なのですが、乱暴さを感じることはなく、演奏そのものは洗練度さえあるように感じられます。
生き生きとした熱演、しかしそこには指揮者、オケの自己満足的な側面はなく、ライヴだというのに極めてバランスのとれたアンサンブルを構築しています。
もっとプロコフィエフの交響曲を色々と楽しみたい、良い意味でそう思わせる演奏です。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

録音も素晴らしいもので、音圧レベルも高いのですが、その迫力は弩級です。
左右への広がりは申し分なく、音の輪郭も全体的には明瞭でスネアドラムの打撃などには鮮烈さがあり、コントラバスやグランカッサ(大太鼓)の響きも堂々として迫力があります。
ただトゥッティでの強奏時には少しだけ音の輪郭がつかみにくく感じますが、そう大きな問題ではなく、楽曲、演奏の迫力を十分楽しめるものだと思います。
ライヴ録音ですがステージノイズ、聴衆ノイズは皆無と言え、終演後の拍手も収録されていません。

残念ながらこのボックス・セットは廃盤で、単独のアルバムも見つけられません。
大レーベル、有名指揮者(キタエンコの有名だと思うのですが)のアルバムは、そう名演と思えないものも再発売が何度もされたりしますが、マイナーなレーベルはやはりそうはゆきませんね。