20150226-2

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)

Miah Persson (S), Wilke te Brummelstroete (A),
James Oxley (T), Jonathan Brown (Bs)

教会カンタータ 第144番『おのがものを取りて、行け』 BWV144
教会カンタータ 第 84番『われはわが幸に満ち足れり』 BWV84
教会カンタータ 第 92番『われは神の御心のままに』 BWV92

2000年録音(ライヴ)
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk9です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ソリスト達の歌唱がとても素晴らしいと感じられるDisk9です。
アルトのウィルケ・テ・ブルンメルストローテ(メゾ・ソプラノらしいです)の歌唱は特筆出来る素晴らしさで、メゾ・ソプラノならではの明るさと伸びやかさのあるアルト・パートを聴かせてくれます。
ソプラノ、テノール、バスも文句なく素晴らしい歌唱で、大袈裟ではないけれどもしっかりとした表現がとても好ましいと思います。
第84番のソロはソプラノのみですが、1969年生まれのスウェーデン人、ミア・パーションの実際の年齢以上に若々しい光沢感のある歌唱も見頃です。
オーケストラ、合唱の素晴らしさはこのアルバムでも同様です。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ステージノイズが曲が始まる前や楽章間に低く聴き取れますが、全く耳障りであることはなく、音の見通し感も良く定位も明瞭です。
すっきりとした伸びやかさも好感触な録音には、いつもの通り聴衆ノイズは皆無です。
やはり聴衆は入れずに収録しているのでしょうか...。
音の輪郭もまろやかさがありながらも明確で、鮮やかさも適度な録音ですが、残念ながらCDフォーマットですので、ソプラノの高域にキツさをわずかに感じる部分はあります。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るかも知れません。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp
Disk9に収められた楽曲を含む2枚組CDはHMVでも取り寄せ可能のように掲載されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150226

Neeme Järvi指揮
Chicago Symphony Orchestra(シカゴ交響楽団)

1989年録音
レーベル:Chandos

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

私はシカゴ響の特徴を『金色(こんじき)の金管群』と勝手に思っていたりもしますが、その意味ではシュミットの第2交響曲は本来は彼らにピッタリの楽曲なのかも知れません。
しかし父ヤルヴィの指揮でのこの演奏は、少々乱暴、そして粗い印象を受けるもので、金管群の咆哮が耳障りに思える部分もあります。
とは言え数少ないシュミットの交響曲の演奏としては貴重なものでもあり、厳しい聴き方をしなければ十分楽しめるのかも知れませんし、多分に後述の録音の影響に拠るものかも知れません。

録音 ☆☆ (評価は5つ星が満点です)

奥行き感が不足している印象を受ける録音で、音場再現が平明的に感じます。
ダイナミックレンジの不足も感じられ、強奏時には再生音に手狭さを感じる部分もあります。
左右への広がりはまずまずで、定位も悪くはありませんが、実際の録音年以上に古い印象を受けるもので、どうも冴えない録音との印象を持ってしまします。

単独のアルバムとしては既に廃盤ですが、ヤルヴィが1番、4番をデトロイト響と2番、3番をシカゴ響と録音した全集としてのセットは今も販売されているようです。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150224

Anna Fedorova (p)

ピアノ協奏曲 第 2番 ハ短調 作品18
Laércio Diniz指揮
Nordwestdeutsche Philharmonie(北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団)
チェロ・ソナタ ト短調 作品19
Benedict Klöckner (vc)

2014年録音
レーベル:Piano Classics

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

アンナ・フェドロヴァは1990年にキエフに生まれたウクライナの女性ピアニストです。
まだ20代半ばと言う若さですが、実に堂々とした骨太なピアノ演奏で、久しぶりに重厚感のあるラフマニノフの第2ピアノ協奏曲を聴いたと言う印象を受けました。
ラフマニノフ特有の濃厚さを良い意味での重さを持って表現するスタイルですが、変にロマンティックに耽る様相はなく、実に聴き応えのある演奏です。
オーケストラの演奏も、そんなフェドロヴァのスタイル同様の厚みを感じさせる響きが印象的で、ドラマティックで迫力も訴求しますが、乱暴さや奇異な表現ではありません。
フェドロヴァとほぼ同じ年、1989年生まれの男性チェリスト、ベネディクト・クレックナーもフェドロヴァに負けず劣らず本格派の演奏で、数々のコンクールの覇者のようです。
正に熱演、力演と言える熱い演奏ですが、その熱さが鼻に付くことはなく、ピアノとのアンサンブルも見事です。
音程は確かで技術に不安もない朗々としたチェロの響きには、若さが至らなさを意味しないことを証明する想いが込められているように感じられます。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

収録されている音圧レベルも僅かに高めだと思いますが、ずっしりとした感触を受けながらも、そこに暑苦しさ、或いは鈍重さはありません。
音が聴取位置に対して伸びやかに響く録音には、迫力も実在感もあり温度感も高いものです。
特にチェロ・ソナタでの熱気感は特筆できる再生音で、オーケストラとの協奏曲に全く引けを取らない訴求力があります。
協奏曲もピアノの存在感がしっかりしていながら、オーケストラもその存在をしっかりアピールし、『協奏曲』である事をしっかりと感じられるバランスが見事です。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)