20150313

Brodsky Quartet

弦楽四重奏曲 第 1番 イ長調 作品4
弦楽四重奏曲 第 2番(嬰ヘ短調/ニ短調)作品15

2014年録音
レーベル:Chandos

イギリスの弦楽四重奏団に、ブロドスキー四重奏団によるツェムリンスキーの弦楽四重奏曲全集のDisk1です。(全集は2枚組CDです)

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

Wikiに拠るとブロドスキー四重奏団は国際的に名高い団体で、設立は1972年だそうです。
オリジナルメンバーは二人しか残っていないとの事ですが、長いキャリアを誇る四重奏団であることは間違いないと思います。
そんな彼らが演奏するツェムリンスキーの楽曲、演奏される機会は少ないと思うのですが、第1番などは後期ロマン派の様相が馴染めます。
第2番は8つの楽章が途切れることなく演奏される43分を越える大作で、後期ロマン派から一歩踏み出て現代的な響きも垣間見れる楽曲です。
若手ながらも素晴らしい技術とアンサンブルで切れのある演奏を楽しませてくれる弦楽四重奏団が多い昨今、キャリアのあるブロドスキー四重奏団の演奏には破綻はないものの何となく物足らなさを感じたりはします。
しかしそれでもリリースの余り多くはないツェムリンスキーの弦楽四重奏曲を楽しむに不足は少ないようにも思えます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

見事な定位で再現される音場には、高い実在感が備わっており、時折聴こえる奏者のブレス音(かなり小さな音ですが)にも場の雰囲気が漂っています。
潤いのある木質系の静寂感も好ましく、弦楽四重奏の各楽器のバランスもとても良いと思います。
音の見通し感も優れており、少し複雑に思える第2番の音数が多い場面でも、音場に混濁感はありません。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150311

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)
Ruth Holton (S), Claudia Schubert (A), James Oxley (T), Peter Harvey (Bs)

教会カンタータ 第 22番『イエス十二弟子を召寄せて』 BWV22
教会カンタータ 第 23番『汝まことの神にしてダヴィデの子』 BWV23
教会カンタータ 第127番『まことの人にして神なる主イエス・キリスト』 BWV127
教会カンタータ 第159番『見よ、われらエルサレムにのぼる』 BWV159
教会カンタータ 第127番『まことの人にして神なる主イエス・キリスト』 BWV127 補遺

2000年録音
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk11です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番
Disk10 教会カンタータ 第18番 / 第181番 / 第126番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

気のせいかもしれませんが、オーケストラ、合唱とも従来の編成よりも少し人数が多いように感じられ、それが良い意味での荘厳さと懐の深さを印象づけます。
そしてアルトは女声ですので私にも違和感がなく、第23番第1曲でのソプラノとの二重唱にも女声ならではの美しさが感じられます。
このDisk11で私が最も素晴らしいと感じたのは第159番で、癒やし、或いは許しに満ちた楽曲をとても優しく歌うバスのハーヴェイ、魅了されます。
まだ1/5も聴いていないのですが、バッハの教会カンタータ全集を買うに際して、ガーディナーの物を選んで良かったと実感します。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

残響が極めて豊かで、やや大きめと思われるオーケストラ、合唱の響きの波紋に美しい余韻を感じられる録音です。
独唱者は少し右に定位しますが、不自然と言えるほどではありません。
独唱者へのフォーカス感の良さは従来通りで、オーボエなどの器楽のソロにも音の輪郭の明瞭さ、繊細さがしっかりと感じられます。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。

J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

Disk11に収められた楽曲を含む2枚組CDは残念ながら廃盤です。
20150305-2

Paweł Kamasa (p)

6つの小品 作品118
4つの小品 作品119

2012年録音
レーベル:Dux Recording

1963年生まれのポーランド人ピアニスト、パヴェウ・カマサが「ブラームス後期ピアノ曲集」として作品116~119番を収めた2枚組アルバムのDisk2です。
Disk1 7つの幻想曲 / 3つの間奏曲もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

潤いの高い演奏です。
ブラームスの濃厚なロマンティックさよりも、晩年の諦観をうっすらと匂わしながらも清々しさを感じさせるカマサの演奏に暑苦しさ、激しさはありません。
Disk1同様、そこに物足らなさを感じる方もおられるかもしれませんが、私にはとても好ましく聴こえ、変な言い方ですが構えることなくブラームスを楽しめる演奏だと思います。
一聴すると淡々と弾いているかのようにさえ思えるカマサですが、その実、実に入念に一音一音に心を配っている、そんな風に聴こえます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

豊かな残響が音場に高い潤い感を与えてもいますが、カマサのタッチそのものにある瑞々しさを直接的に再現出来ている録音だと思います。
左右への広がりも良く、奥行き感も上々ですが、音の輪郭はシャープではなく、滲みはなくとも鮮烈さは無いと思います。
低音弦の減衰する響きなどにも潤う美しい響きが感じられます。
数少ない音数の多い強奏時には、もう少しの見通し感の良さを求めたいとも感じますが、全体的には美音を楽しめる録音だと思います。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)