20150324

Sol Gabetta (vc), Bertrand Chamayou (p)

Chopin - チェロ・ソナタ ト短調 作品65
Chopin - 序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調 作品3
Chopin & Franchomme - マイアベーアの歌劇「悪魔ロベール」の主題による大二重奏曲 ホ長調
Chopin - 12の練習曲 作品25より 第7番(グラズノフ編曲版)
Chopin - 夜想曲 第 4番 ヘ長調 作品15-1(フランショーム編曲版)
Franchomme - チェロとピアノのための夜想曲 ホ短調 作品14-1

2014年録音
レーベル:Sony Classical

演奏 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

何も知らずに聴いたら、チェリストは男性と思ってしまうかも知れません。
それほどガベッタの奏でるチェロの響きには豊かな厚みと力感があります。
以前聴いたショスタコーヴィチの協奏曲やグリモーと録音したデュオのアルバムなどは、力強くても荒っぽさを感じさせたガベッタですが、ここでのショパンの演奏にそんな荒々しさはありません。
ショパンが作曲したチェロとピアノのための楽曲らしくピアノのベルトラン・シャマユもガベッタに負けず劣らずの存在感があり、二人の響きにはヴィルトゥオーゾ的なオーラが感じられます。
重苦しさや暑苦しさはありませんが、透明度がありながらも濃厚さが漂う演奏です。
HMVの解説には最後に収められている楽曲がフランショームの編曲に拠るショパンの夜想曲と記述されていますが、フランショームの自身の作品だと思います。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

チェロとピアノだけに拠る演奏なのに、迫力すら感じられる録音です。
収録されている音圧レベルも高いのですが、チェロやピアノの響きの波動が、波紋を描きながら直接的に押し寄せてくるかのような感覚がある録音には、久々に音にも質量があると感じさせる実在感があります。
残響にまで力感が感じられる録音には、特にピアノの響きに豊かな残響があり、もう少し度を越すと音の輪郭を滲ませてしまう一歩手前で踏みとどまっているとの感触があります。
朗々としたチェロの低音、靭やかで艷やか、そして深い響きも楽しめますし、ピアノの低音部にも弾力感を残しながらも堂々とした底辺の広い響きがあります。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150323


John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)
Angharad Gruffydd Jones (S), Daniel Taylor (C-T), James Glichrist (T), Stephen Varcoe (Bs)

教会カンタータ 第  6番『わがもとにとどまれ、はや夕べとなれば』 BWV6
教会カンタータ 第134番『時は日と年を作り』 BWV134
教会カンタータ 第145番『わが心よ、われは生きて汝を慰めん』 BWV145

2000年録音
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk14です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番
Disk10 教会カンタータ 第18番 / 第181番 / 第126番
Disk11 教会カンタータ 第22番 / 第23番 / 第127番 / 第159番
Disk12 教会カンタータ 第182番 / 第54番 / 第1番
Disk13 教会カンタータ 第4番 / 第31番 / 第66番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

Disk14は比較的小編成のオーケストラ、合唱で演奏されているように思えます。
愛らしささえ感じられる明るい楽曲が並んでいて、ソリスト達の歌唱も楽しそうです。
管弦楽の構成にも手の込んだ部分は少なく感じられ、合唱も登場が少ない楽曲だけに、ソリスト達の主役としての存在感が際立ちます。
やはりカウンター・テナーには若干の違和感を否めない私ですが、歌唱そのものは素晴らしいと思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

小編成と思われるだけに、その音場の見通し感はかなり良い印象を受けます。
潤い感のある静寂、場の雰囲気ですが、定位も良く音の輪郭も明瞭です。
ややソリストが右に定位するようにも思えますが、不自然に感じるほどではありません。
毎度同じことばかり書いて申し訳ないのですが、本当に毎週収録場所を変えて録音をしているというのに、高いレベルでその音響結果もブレないこのシリーズ、本当に素晴らしいと思います。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
¥38,435
Amazon.co.jp

Disk13に収められた楽曲を含む2枚組CDはHMVでも取り寄せ可能のように掲載されています。
(下記画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)

20150313

Brodsky Quartet

弦楽四重奏曲 第 3番  作品19
弦楽四重奏曲 第 4番『組曲』作品25
弦楽四重奏曲 ホ短調

2014年録音
レーベル:Chandos

イギリスの弦楽四重奏団に、ブロドスキー四重奏団によるツェムリンスキーの弦楽四重奏曲全集のDisk2です。(全集は2枚組CDです)
Disk1 弦楽四重奏曲 第 1番 / 第 2番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ツェムリンスキーの弦楽四重奏曲第3番、第4番は現代音楽に通じる雰囲気があり、複雑さは低いもののロマン派様相とは一線を画するものだと思います。
そんな楽曲に対してブロドスキー四重奏団の演奏は完璧とも言えるアンサンブル、切れのある表現で楽しませてくれ、とても素晴らしいように思えます。
しかしながら世界初録音となる弦楽四重奏曲ホ短調に関しては、ロマン派様相が残る楽曲であり、彼らの演奏には少し物足りなさ、情感の低さを感じます。
Disk1でもロマン派的な響きの第1番では物足らなさを感じたブロドスキー四重奏団、何故なのかは分かりませんが、現代者には切れがあってもロマン派ものには緊張感の欠如を感じます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

Disk1同様、明瞭な定位が好ましい録音です。
見通し感もよく、チェロの低域の響きにもしっかりとした量感がある録音には、美しい響きが乗っていて弦楽の楽しさが直接的に伝わってきます。
ピツィカートの音の粒立ちや弾みようも音響的にも楽しめるものです。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)