「8ミリ宣言」オオノ隊員のブログ
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コダクローム現像事情 その3

 コダクローム海外現像後のフィルムは,1997年まで紙パッケージに入って返送された。

 


①は,1993年~1994年のパッケージである。
フィルム自体は白い樹脂製のリールにまかれ,フィルムが緩まないようにゴムバンドで固定されている。

 

 

 



②は,1995年のパッケージである。
1996年になるとなぜか①のパッケージに戻るが,6月,10月に返送された物は,なぜか②のパッケージに入っていた。

 



③は,1997年のパッケージである。
1998年からは,黒いリールカバー付き,紙パッケージなしの状態で返送されるようになった。
 

コダクローム現像事情 その2

 1993年10月20日をもって国内現像が終了されたコダクロームスーパー8であるが,フィルムの国内販売自体はその後も続けられた。ただ,現像が国内で処理できないため,フィルムはアメリカ送りとなり,処理日数が延び,現像料も2,500円(消費税別)と最終国内現像料1,300円(消費税別)のほぼ倍の金額になった。
 また,従来の,リールにプラスチックカバーが付いた状態で返送されたフィルムが,紙製のパッケージに入って返送されるようになった。またリールに巻かれたフィルムには緩み止めのゴムバンドが巻かれるようになった。

国内現像終了後の状況は次のとおりである。

1993年11月 3日現像出し            12月 4日完了(31日間)
         11月 9日現像出し            12月 4日完了(25日間)
           11月28日現像出し            12月27日完了(29日間)
           12月 6日現像出し      1994年 1月14日完了(39日間)
1994年 1月 4日現像出し              1月29日完了(25日間)
             2月 6日現像出し             3月14日完了※1
             3月 4日現像出し             4月14日完了(41日間)
             4月 4日現像出し             5月 6日完了(32日間)
             5月 4日現像出し             5月31日完了(27日間)
             5月22日現像出し             7月 3日完了(42日間)
             5月24日現像出し             6月30日完了※2(37日間)
             5月30日現像出し             7月10日完了(41日間)
             6月 6日現像出し             7月 7日完了(31日間)
             6月11日現像出し             7月14日完了※3
             6月13日現像出し             7月14日完了(32日間)
             6月20日現像出し             7月26日完了(36日間)
             7月24日現像出し             8月27日完了(34日間)
             7月30日現像出し             9月19日完了(51日間)
            
            中 略

※1,※3 カメラ店が現像完了の連絡を忘れていたため,実際の処理日不明
※2 コダクローム40 200フィート巻きの方が現像処理が早かった

1996年 1月 4日現像出し            2月10日完了(37日間)
             3月10日現像出し            4月30日完了(51日間)
             3月12日現像出し            4月30日完了(49日間)
             4月 8日現像出し            5月29日完了(51日間)
             4月29日現像出し            6月20日完了(52日間)
              6月18日現像出し           8月 6日完了(49日間)
              8月24日現像出し          10月 7日完了(44日間)
              8月30日現像出し          10月28日完了(59日間)

以降,アメリカの「チャンブレス・シネ・イクイップメント」にフィルムを送って現像処理を行うようになる。フィルムを5本まとめて送った場合,送料を含めても1本あたりの現像料が約1,000円になるので以後,国内現像依頼はほぼ行わなくなる。
          10月15日送付             11月 3日返送(19日間)
             12月10日送付       1997年  1月17日返送(38日間)
          
          中 略
1997年   9月30日送付               11月 6日返送(37日間)
 
1998年 1月 7日送付                2月17日返送(41日間)
このフィルムから,紙パッケージではなく,黒いプラスチックのリールカバーが付いた状態で返送されるようになった。

          中 略
             7月21日送付                 8月19日返送(29日間)
             8月25日送付                  9月24日返送(30日間)
           10月12日送付                11月11日返送(30日間)
          中 略
1999年 6月17日送付                 7月 6日返送(19日間)

     中 略


レトロ通販が現像所直送封筒付きのコダクロームの販売を始めたので,以降基本的にこのシステムを利用することになる。チャンブレスと違ってまとめて送る必要もなく,現像料はフィルム代に含まれ実質チャンブレスに依頼するのと変わらない。

           10月 4日送付                 10月25日返送(21日間)
           10月12日送付                 11月20日返送(39日間)
            
2000年 1月 4日送付                  2月 7日返送(34日間)
             4月10日送付                  4月27日返送(17日間)
 

     中 略

            
その後,封筒付きフィルムはなくなり,レトロ通販がスイスの現像所を取り次ぐようになった。
             8月19日送付                  8月31日返送(12日間)
           10月30日送付                 11月13日返送(14日間)
             
2001年 1月 7日送付                  1月20日返送(13日間)
 

コダクローム現像事情 その1

 8ミリの歴史とともにある,カラーフィルム,コダクロームは,その高性能さと引き替えに,複雑な現像処理が必要で,世界中でも現像施設は非常に限られていた。


 8ミリのコダクロームの発売は1936年(昭和11年)であるが,日本では早くも1937年には国内に現像所が完成し,国内処理が可能となった。
 しかし第二次大戦中に現像所は閉鎖されてしまった。終戦後もコダクローム現像はなかなか再開されず,当時,コダクロームで撮影すると,現像のためフィルムをアメリカまで送らねばならなかった。このあたりの苦労話は,当時の月刊「小型映画」の記事で知ることができる。 ようやく1963年(昭和38年)に国内でコダクロームが現像されるようになり,他のカラーフィルム同様,数日で現像フィルムを受け取ることができるようになった。


 私が初めてコダクロームを使用したのは,1976年であるから,ほとんどストレス無く,コダクロームの8ミリフィルムを使うことができた。
 それが,その後のコダクロームの需要減から,1993年に国内でのコダクローム現像が終了することになってしまった。
 スーパー8愛好家にとっては,戦中戦後の状態に逆戻りという実に残念な状況になってしまった。


 コダクロームの需要減の理由で一番大きいのはエクタクロームの高性能化,他品種化であろう。エクタクロームは現像処理が簡単で,自家現像も可能である。
 8ミリや16ミリフィルムのように映写時に拡大率が大きいと,コダクロームとエクタクロームの粒状製の差は明白であったが,一般のスチル写真では,もはやコダクロームとエクタクロームの粒状製の差は問題にならず,むしろ,印刷原稿,ダイレクトプリントなどではエクタクロームの方が色彩的に好まれる状況になっていった。コダクロームはそもそも映画フィルムとして開発された物であり,映写してこそその真価を発揮するフィルムであったが,8ミリ,16ミリ映画フィルム自体の需要が減少してしまったので,コダクロームではなくては・・・・という消費者が少なくなってしまったのであろう。そのための国内現像処理終了である。


 私にとっては悪夢のような出来事であったが,私がそのことを知った経緯は以下のようなものであった。


1993年9月24日フィルムの現像依頼のため高千穂カメラを訪れたところ,店員からコダクロームスーパー8の国内現像が中止になるという話を聞く。

9月25日 「寿屋・ザ・カメラマン」店舗内に10月1日よりコダクロームの現像は45日になるという張り紙あり。
※しかし,私が10月17日に現像に出したコダクローム40は,10月24日に現像完了している。

10月4日 ひかり8ミリかわら版第130号に10月20日でコダクロームの国内現像中止との記事が載る。

10月7日 現像帰りの封筒にコダクロームスーパー8について10月20日で現像中止との紙が入っていた。

 ところで,8ミリ界では,スチル写真界とは逆でエクタクロームの需要の方が非常に少なく,1990年には,エクタクロームスーパー8フィルムの輸入が中止になってしまった。(アメリカ本国では製造はされている)エクタクロームなら,国内でも現像できそうなものであるが,ムービーフィルム用のエクタクロームは,スチル用のエクタクロームと現像処方が異なるため,エクタクロームスーパー8の方が先に国内現像処理が中止になってしまったのである。

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