映画のセリフで英語を勉強・英語学習におすすめの映画 -2ページ目

映画のセリフで英語を勉強・英語学習におすすめの映画

映画のセリフや名言、フレーズで英語を勉強するブログです。映画で英語を勉強する方法、英会話学習におすすめの映画をご紹介しています。DVD英語字幕の映画で英会話・リスニングを勉強しましょう。効率的な英語の学習方法や、初心者の方におすすめの映画も。

 

シングルマン


(2009年)

コリン・ファース主演作品。
愛する者を失ってしまった絶望感から、自らも死を選ぼうとする1人の孤独な男性の最後の一日を描いた映画です。


シングルマン


Huluで配信されています。 ⇒ Hulu


映画のストーリー(ネタバレあり)と英語のセリフ




主人公はゲイの大学教授のジョージ。
10年以上も一緒に暮らし、深く理解し愛し合っていた恋人・ジムが車の横転事故で亡くなってしまいます。

それ以後、溺れているような窒息感を常に感じ続け、8ヶ月経った今も立ち直ることができないでいます。

彼は耐え難い毎日に終止符を打つことを決め、今日を最後の日にしようと決意します。
そして身辺整理をしたり、友人に向けて遺書を書いたりと、準備を進めていきます。

彼はその日いつもと同じように仕事に出かけ、大学で講義をします。
仕事の後、酒屋に寄った際に、彼はスペイン人の青年と知り合い話をします。
「あなたのような人に悩むことなんかあるの?」と青年に聞かれ、ジョージが答えるセリフです。


シングルマン

get over
乗り越える


come along    
やってくる



「恋愛はバスと同じ。しばらく待てば次のがやってくる」

皮肉とユーモアのきいたこの言葉に、ジョージは微笑みますが、彼にはもう次の恋愛を信じる気力が残っていません。

ジョージにとってジムは特別な存在だったようです。

ジョージはその晩親友の女性・チャーリー(ジュリアン・ムーア)と語り合うのですが、彼女との会話で彼のジムに対する気持ちがあわらになります。

チャーリーに「ジムは何かの代わりだったのじゃない?」と言われ、ジョージは激怒します。


シングルマン2

substitute for
~の代わりに用いる



「ジムの代わりなどどこにもいないんだ」
と悲しみと絶望をこめて語るジョージ。

ジョージに向かって、チャーリーは謝ります。
彼女のセリフです。


シングルマン3

jealous
嫉妬している



チャーリーは昔ジョージの恋人だったことがあり、今でも彼のことを愛している様子。

でもジョージは同性愛者なので、女性のチャーリーを恋愛対象として愛することができない。

愛そうとしても愛し合えない、この二人の関係のもどかしさが切なかったです…


ジョージは家に帰り、最期を迎えようとしますが、踏ん切りがつかずにバーへ向かいます。
そしてそこで教え子の青年・ケニー(ニコラス・ケント)に出会います。
彼との出会いがひたすら沈み込むばかりだった彼の心に変化を起こすことになります。


ジョージとケニーが二人で裸になって夜の海へ入っていくシーンがとても美しく魅惑的でした。

人の孤独を繊細なタッチで描いた、上質な大人の映画だと思います。


Huluで配信されています。⇒ Hulu

姉のいた夏、いない夏


(2001年)


7年前にヨーロッパに旅に出て、そのまま帰らぬ人となってしまった姉の死の原因を探すために、姉の足跡を追う旅で出る妹の物語です。

彼女は魅力的で優しかった姉のことを深く愛していて、姉が死んだという事実をまだ受け入れられません。

彼女は姉に憧れを持っていますが、旅をしていく中で、姉の死の真実を知ることになります…

姉のフェイスを演じたキャメロン・ディアス、妹のフィービーを演じたジョーダナ・ブリュースター、どちらも異なる魅力を持っていますね。


姉のいた夏



映画のあらすじ(ネタバレあり)、英語のセリフとシーン




フィービーは姉の死を引きずっていて、高校を卒業しても、自分の人生を生きようという実感がわきません。
彼女のセリフです。

姉のいた夏

have power over ~
~に影響力を持つ

「人は時にはその場にいない時に圧倒的な影響力を持つ」


フィービーは姉のフェイスへの想いにとらわれてしまっているのですね。

彼女はフェイスの死の真相を探ろうと、母親に黙ってヨーロッパに1人で旅に出ます。

彼女はパリへ行き、そこに住んでいる昔フェイスのボーイフレンドだったウルフという男性に会いに行きます。

ウルフは、フィービーが1人で姉の最期の地であるポルトガルまで行こうとしていると知り、心配して車で一緒に行くことにします。

一緒に旅をしていく過程において、少しずつウルフはフェイスの死の真実について話をします。

フェイスと彼は元々、1969年の学生運動の本場で活動をしようとヨーロッパに渡ったのでした。

しかし活動がエスカレートして過激派に加わることになり、フェイスはビルを爆破するテロに関ります。
そこで誤って人を死なせてしまいます。

自責の念にとらわれるフェイスのセリフです。


姉のいた夏2

I put it there.

ここでの it は、爆薬のことを指しています。

フェイスはその活動を世の中のために良かれと思ってしていたのですが、その結果として誰かの父親を殺してしまった。

彼女は激しい自責の気持ちにとらわれ、ウルフと出かけたポルトガルの海岸で、崖から身を投げてしまいます。
最後に二人で歩いていたときに、フェイスが口にしたセリフです。


姉のいた夏3

search for
~を探し求める



What were we seaching for?
フェイスは「世の中を良くしたい、変化を起こしたい」とずっと活動に参加してきましたが、理想を失ってしまったのですね。

理想を追い続けるばかりで、自分の生きる場所を見つけることのできなかったフェイス。

姉の死の真相を知り、フィービーは動揺して泣き出します。


姉のいた夏4


care
~を心配する、気にかける



ずっと姉のことを想ってきた自分や母のことは考えずもせずに、勝手に死んでしまった姉への怒りを爆発させるシーン。

その怒りがしずまってから、姉もまた、自分の生き方を必死に探していた一人の普通の女の子だったのだ、とフィービーは気がつきます。

姉に憧れていたフィービーですが、この旅を通じて、姉についての真実を知ることで、自分自身の人生を生きることができるようになります。

彼女の旅は、自分自身の力を確認し、成長していく上で必要なものだったのだと思います。







ストレイト・ストーリー

(1999年)


アメリカの広大な土地を舞台にしたロード・ムービーは数多くあれど、70代の老人が主人公という物語は珍しいかもしれません。
この作品は実話をもとにして作成されたそうです。

70代の男性が、隣の州に住む兄を訪ねる物語なのですが、彼は車でもバスでもなく、時速8キロしかでない中古のトラクターに乗ってその旅をしようとします。

それというのも彼は目が悪くて車を運転することができず、またバスは嫌いで乗りたがらないため。

なんとも頑固なおじいちゃんなのですが、優しい温かみや思いやりもあって、そのキャラクターが見ていて何とも愛おしくなってしまいました^^


ストレイト・ストーリー



映画「ストレイト・ストーリー」のあらすじ(ネタバレあり)




アイオワ州に娘と2人で暮らしている73歳のアルヴィンは、ある日腰を悪くして倒れてしまいます。

病院で検査をしてもらった結果、「もう年なので無理はせずに、節制するように」と言われます。

しかし頑固な性格のアルヴィンは、詳しい検査は断わり、通院もしません。

そんな時に、隣の州に住んでいる兄のライルもまた病気で倒れたらしいとの連絡を受けます。

アルヴィンは兄と昔大ゲンカをしたらしく、10年も音信が途絶えていた様子。

彼は「ライルに会わなくていかん」と固く決意をしますが、車も運転できないし、バスは毛嫌いしている。

アルヴィンが選んだ方法は、うちにあるオンボロのトラクターに乗って行くことでした…

もちろん娘や町の人々は彼のことを心配しますが、アルヴィンは「自分ひとりの力でこの旅を成し遂げたい」と言い、トラクターで旅に出てしまいます。



英語のセリフと名言、感動シーン



アルヴィンは旅行く先で色々な人達に出会うことになります。

ある夜はヒッチハイカーの少女に出会います。

アルヴィンは彼女を焚き火に誘い、2人は話をします。

彼女は妊娠してしまい、そのことを家族に言えずに家出をしてきたと言います。

「私は家族に嫌われているの。妊娠してることを知られたらもっと嫌われるわ。」と彼女は言います。

アルヴィンはそんな彼女に向かってこう言います。アルヴィンのセリフです。


ストレイト・ストーリー


your little problem
君の小さな問題
ここでは妊娠中の赤ちゃんのことを指しているのですね。



「それはどうかしら」と首をかしげる少女に、アルヴィンはさらにこう続けます。


ストレイト・ストーリー

bundle


tie the sticks in a bundle
棒をまとめて一つの束にする


「棒を束にして折ってごらん」と言い、
「今度は簡単に折れないだろう?それが家族なんだよ」

このアルヴィンのセリフにはじんと胸に響くものがありました。

少女にも伝わったらしく、その翌朝に彼女の姿は消えていましたが、焚き火の跡には棒の束が残されていた…

このシーンも味わい深く良いですね(*^^*)



さて、さらにアルヴィンは旅を続けていきます。

途中でエンジンが壊れるトラブルがあり、見かねた親切な人が「車で送っていってあげよう」と申し出ます。
でもアルヴィンはこう言って断わります。

ストレイト・ストーリー2

I appreciate that.   感謝します

on my own way

私のやり方で



アルヴィンにとって、自分なりの方法で、自分の力だけで兄に会いにいく、ということが重要なのですね。
その気持ちがひしひしと伝わってきます。

アルヴィンは昔は兄と仲がよかったようだけれど、10年前に仲違いをしてしまう事件があって、それ以来会っていないと言います。

彼は昔のことは水に流したい、と思っています。

彼は出会った町の人にこう言います。アルヴィンのセリフです。

ストレイト・ストーリー3

make peace
和平を結ぶ、という意味

look up to ~     ~を見上げる


アルヴィンはずっと昔に一緒にしていたように、兄と共に座り、ただ夜空を眺めたいと言います。

最後に彼が苦労の末に兄の家までたどり着き、「ライル」と名前を呼びます…


ライルがまるで弟が来ることを知っていて待ちかねていたかのように、外に出てくる。
余分な会話のない再会シーンに感動してしまいました。

自分でトラクターを運転して、長い旅の末に兄と再会したことで、二人の間にあった確執が解けたのかもしれません。
だから自分の力で来ることが大切だったのですね。