ciamemo〜オーストリア・リンツより〜 -503ページ目

予想外の診察

今日は先週から病院で受けている鍼(ハリ)の日。こんなリンツの普通の病院で、東洋医学が取り入れられているのは何とも珍しい。なんでも、この鍼によって骨盤が開きやすくなり、お産が平均して2時間ほど早まるのだそうだ。ホントかどうかはさておき、お産が少しでも早まるのなら・・と藁にでもすがる思いで受けている私の気持ちは分かってもらえると思う。

鍼の先生(女性)に最近の調子を聞かれて、「そういえば昨日から胎動が確実に減った気がします」と答えた私。答えながら内心、昨日は「痔」騒動のせいで、赤ちゃんのことが頭からふっとんでしまったのかも・・・と思うのだが言ってしまったものは仕方がない。

すると先生、「じゃ、後で念のために赤ちゃんの心音をちょっと診てみましょうか」と言ってくれる。そんなに心配するようなことではないと思いながらも、病院に行ったついでに診てもらえるのだしラッキーと思い、承諾。

今日の鍼は先週に比べてヒット率が高く(やはりオーストリア人だからか、日本人のように「ツボ」に対する阿吽の呼吸がどうもイマイチなのだ)まぁまぁ満足。そしてノンストレステストという、お腹にベルトを巻いて、赤ちゃんの心音を確認するテストをすること30分。

どうやらそのテストの結果は普通だそうで、とりあえずホッ。あとは帰るだけかな・・・と思っていると、その鍼の先生が「念の為に内診もするから、こちらの部屋へ来て下さいね」とおっしゃる。そこで私、なんとその鍼の先生が、助産婦さんでも看護婦さんでもなく、ドクターだと初めて知るのだ(だって彼女、とっても若く見えるんです!)

そして、こともあろうか、その内診中に私の担当のドクターGが部屋にやってきた。私の担当のドクターGは、産婦人科の長、つまり一番偉い人。「あなたがここに入ってくるのを見かけたので来ました。一体どうしたの?」と私に話しかけるドクターG。それを見てアタフタする鍼の先生。「すいません!私、彼女が先生の担当患者だと知らなかったので・・・!」

「いやいや、いいんですよ」と言いながらも、目つきが鋭いドクターG。私も両方に挟まれてオロオロ。

彼女に代わり一通り内診したドクターGは、「問題なし。先週から言ってるけど、あなたも赤ちゃんも1A(←成績らしい、いいらしい)ですよ。胎動が少ない日もあるんです。そんなに大げさに心配しなくてもいいんだから、もう

いや、だから、私もスモールトーク(たわいのない会話)のつもりで言ったんだけど(ハイ、病院でスモールトークは通用しません(爆))

ついでだと思い、痔の処方せんも出してもらった。いや~しかし、びっくりしたなぁ。鍼の先生は後でしきりに恐縮して謝って来た。

「本当にごめんなさい。私が悪かったの。出しゃばったことして」

その一部始終を旦那に報告すると「いいよ、そんなことはさぁ。それよりも、その診察分の請求書が来たら、ただじゃすまないからね」

・・・ごもっともで。

1回の診察料、約1万円ナリ。(保険ではたった5回分しかでない(爆))

大地(痔)主!?

産院変更

旦那様の従姉妹がリンツに住んでいて、彼女の旦那様は精神科医だ。

彼女は既に2児の子持ちであるが、「どこで出産したの?」と聞くとアッター湖の近くの病院だと言う。

するとその精神科医の彼が「リンツで出産するつもりなの?」と聞いてきた。

「いや、まだ正式に決めたわけじゃないけれど・・・」と言うと「リンツで出産はやめた方がいいよ!」と言うではないか。

なんでも、リンツの病院業界は、総合病院であるAKHの将来の大型改装計画を前にして、今はかなり投資を節約しているとのこと。精神科医とはいえ、医療業界に通じている彼の言うことだから・・・と納得する私達。どうりで私が見学した病院も古ぼけていた訳だ。

その彼らがお産に選んだ病院は、リンツから車で45分~1時間ほど南下した「Voecklabruck(フェックラブルック←日本語表記に自信なし)」という、読みにくい街。さらに南下するとアッター湖という、ザルツカンマーグートでは有名な避暑地がある。

「でも陣痛が来てから、病院まで1時間ってちょっとかかりすぎるのでは・・・」

という私達に、「いや、僕はアッター湖に別荘を持っているんだよ。時々行くから日用生活品は揃っているし、もしよかったらいつでも使ってよ。予定日の前になったらそこに住めばいいよ。そこから病院に行けばいいんだよ」というなんとも太っ腹な声。さすが精神科医!

私達を魅了したのは

・その病院が改装したてで、とても綺麗だということ

・予定日が6月の中旬で、その頃のアッター湖はすばらしい景色であろうということ。お産の後もゆっくり自然を楽しみながら回復できるであろうということ。

反対に、問題点としては

・私の旦那の職場がリンツなので、予定日前後になったらアッター湖ーリンツ往復をしなければならない。または、予定日前後に仕事を休めるか(1週間程度)交渉しなければならないこと

・旦那がいない間に陣痛が来たら、一人でタクシーを呼び、病院まで行かなくてはいけない。

・旦那がリンツに寝泊まりしなければならないとき、つまりいない時は、アッター湖の別荘で一人・・・・(さみしー)

妊娠5ヶ月目ももうすぐ。そろそろ産院候補を決めなければいけなくなってきた。

とにかく、私はリンツの病院が気に入らず、それだけがネックだったので、旦那と話合って、とりあえずVoecklabruckのお医者さんにつく事にした。そのお医者さんは、Voecklabruck病院の産婦人科の主任である。従姉妹がすぐに話をとりつけてくれて、12月末に、彼のところに検診に行くことにした。

第3回診察(02.12.2004/12SSW)

4週間に1回の定期検診日。
はっきりいって、今ついているお医者さん、Dr.Lはとても楽天的。

それはいい意味では、検診の後に「赤ちゃんは順調なんだ!」と嬉しくなり帰途につけること。しかし一方で「こんなに大雑把な診察でいいのだろうか・・・」と妊婦初心者の私(とその旦那)は不安になることも。

その原因の一つは「トクソプラズマ」の検査。詳しくは別項目の「トクソプラズマについて」で書こうと思う。

これは「妊娠初期に初めて抗体を持つと、胎児に影響が出る」と情報源には書いてある。妊婦が抗体を持っていない場合、主にその媒体である「猫ちゃん」を飼っている家では、猫ちゃんとの接触を避ける、隔離するなどして注意しなければならないと言われている。で、うちには猫が2匹もいる。

が、私が抗体を持っているかどうか、先週になって初めてわかったっちゅーの!(←鼻息荒い)

しかも、私は抗体を持っていなかった(ガ~ン)。

持っていないと分かったところで、妊娠初期はほぼ終わりかけてる。「多分抗体は持っているだろう」なんて安易に考えていた私は、猫との接触もいつも通りにしていたのでショック!

このようにして、一刻も早く知りたい情報はぜんぜん入って来ないし、なんかすっきりしない。オースリアだからといえばそれまでか。まぁそれでなくても、妊娠初期は「赤ちゃんが本当に健康かどうか」ということ(私は中期以降になって知りたくもないし、知ってどうする気もないのだが、初期となると・・・)で、旦那も私も心のどこかでは不安があるのは否めない。

旦那が単刀直入に聞いた。

「赤ちゃんが健康かどうかっていつ分かるんですか?」

「今、分かるよ!」と言って、Dr.Lは超音波で赤ちゃんを見る。見た瞬間も「順調、順調~!」。首の後ろの骨をちょっと測って「うん、大丈夫!」

「ホントにホント~~!?x100」(←私の心の声)

旦那はこれをすっかり信じて、それ以降「赤ちゃんの健康」云々について言うことは一切なくなった。本当は妊娠5ヶ月目以降、希望があれば羊水検査などでもっとはっきりと分かるのだが「絶対大丈夫!」と後押ししてくれたので、私もその検査をしなくてすんだ。

ところで、このDr.Lとは事情があって今回が最後になった。理由は事項の「産院変更」で書こうと思う。

私が探したお医者さんだったが、後にこのお医者さんは「不妊の権威」だということがわかった。わかったのはいいんだけど、どうりで、診察を終えてホッとした私達がニコニコと待合室に戻っても、他の患者さんの顔がなんか怖かったはずだ。診療の時間帯、分けて欲しい・・・。

2004年12月 妊娠初期の身体の変化(まとめ)

妊婦によってこんなにも違うのかというくらい、症状には差があるというということを前置きした上で、自分の最初の4ヶ月を振り返ってみようと思う。

今思うと(これを書いている現在は臨月なのだが)、妊婦生活10ヶ月の中で初期が一番しんどかったように思う。

今は、お腹が大きいこと、それによって動作が制限されるなど、身体的な不自由からしんどいことが多いが、これはスポーツをした後の筋肉痛のような感じで、原因が明らかに分かっているので「ここが痛い」「眠い」「疲れた」という意識もしっかりしている。まぁいいかげん、妊婦生活に慣れたというのもあるだろうけど。

それに比べて初期は、もう毎日ホルモンがどわ~~~っと出て、身体が全力で変化しているというのを思いっきり実感する。

とにかく、普通ではないことはわかるけれど症状を説明する言葉がない。だるい、眠い。身体がほてったり、くらくらしたり。身体はまだ軽いのにしんどい。この時期に調子が悪くて病院に行って妊娠していることに気が付くという人も多いらしいが、本当に「調子が悪い」という言葉がピッタリだ。買い物に行くのもしんどかった。持久力は臨月の今に比べて若干あるけれど、あれはなんだろうねぇ。

あと、つわりのせいもあり、食に対してポジティブでなくなるので、楽しみも減ってトータルでエネルギーがダウンしていった感じ。って書くとなんか大げさかな。

でも、12月に入って「あれ?なんか今日は調子がいつもと違う。ん?なんかいいかも・・・」と久しぶりに食事を楽しめたときには、心から嬉しくなってばんざーい!と喜んだのを覚えている。

こういう時期は、ま、こういう時期に限らず辛い時期は、旦那の精神的な支えが本当に嬉しかった。しかし旦那もパーフェクトな人ではないので(もちろん私もだが)、たまたま仕事が立て込んでなかったこと、彼の精神状態が落ち着いていていて、不安定な私を受け入れる余裕があったことはラッキーだったかもしれない。(追記:実際ノロケではなく、旦那の仕事が忙しい時期や精神的に安定しないときもたまにあり、そんな時の喧嘩は妊婦の私には非常にキツく泥沼なんてもんじゃなかったことを補記しておこう)

ちなみに、写真は妊娠11週目の私のお腹。つわりで体重は3キロ減っていたけれど、もう体型がぜんぜん違う。旦那によると、水分が増えたというか、どんどんぷにぷに、柔らかくなっている感じなのだそう。人にもよるけれど、私の場合は妊娠3ヶ月目後半はズボン(正確にはお腹まわり)がきつくなり、4ヶ月目で初めてのマタニティー服を買った。