まもなくゴールデンウイークになります。
入試直前の年末年始には、ほぼ休み無しで鍛える中学受験塾も珍しくありません。
そしてその代わり、ゴールデンウイークは3日間くらい休みとなる塾もあります。
(生徒を休ませるというよりは、先生の「働き方改革」のようです。正月もゴールデンウイークもマトモに休みが取れない塾には、人材が集まりにくいでしょう)
ゴールデンウイークは、塾の授業が少ないわけですから、
塾のペースにとらわれずに、自主的に勉強内容を決められる貴重な機会になります。
家庭で何を勉強するか、独自に考えて取り組むことができるのが、ゴールデンウイークなのです。
でも、ゴールデンウイークに無謀とも思える勉強をしようとする人が、結構目立ちます。
そこで、ゴールデンウイークに、どんな勉強が適しているかをまとめました。
【1】成績上位生なら何でもアリ
上位生は、最優先の課題は特に決まっていません。
乱暴な表現ですが、御三家に挑戦できそうな成績上位生は、何でもアリと言えます。
★成績上位生は、激しく苦手な分野が、ほとんど無い
「立体図形が大の苦手」「試験範囲が電流だと偏差値10以上低下する」といった極端に苦手な分野は、ほとんどありません。
基礎に戻って復習を重ねる必要は、ほとんどないのです。
苦手分野の克服は、優先順位が高くないのです。
★成績上位生とその保護者は、効果的な勉強を理解
偏差値が高い生徒の保護者の多くは、どの時期に何を勉強したら良いか、正確に理解しています。
状況判断するのに必要な情報をすでに持っていて、非現実的な噂話に惑わされたりしません。
ですから、結果的にプロ家庭教師による細かいアドバイスも、すでに理解していることが多いです。
せいぜい「今お話ししていただいた計画で全く問題は無いと思います。ただし、時間が足りなくなったらカットするのは××にしましょう」と、軽いアドバイスを付け足すくらいです。
★だったら、何でもアリ
となると、成績上位生は、考え方次第でなんでもアリと言えます。たとえば、
「無理を承知で第一志望校の5年前の過去問」
→→おそらく5月だと算数は30点しか取れない可能性大です。でも、あと8か月後に合格ラインに達するよう頑張るぞという気分的な効果が大きいでしょう。
「今まで間違えた問題を繰り返す」
→→1月から4月に間違えた問題を、時間が取りやすいゴールデンウイークに一気に復習
このように、上位生ならいろんな選択肢の中から自由に選べるのです。
一方で、平均点争いをしている中位生、または成績低迷している生徒は、事情が違います。
【2】低迷していれば、苦手分野の補強を
多くの成績不振の生徒は、苦手分野があります。
塾の授業が進まないゴールデンウイークで、苦手分野の克服をしたいと考える人が多いと思います。
「場合の数でミスが多い」なら、一通り復習します。
「歴史で文化が苦手」なら、文学作品や建築物を中心に暗記を進めます。
一定の力が無いと、この先の塾の授業で吸収が悪くなってしまいます。
苦手分野だらけでしたら、当面必要な基礎の「予習」を優先するのも良いでしょう。
ゴールデンウイーク明けの1か月の範囲で、基礎知識が無いと理解しにくくなる部分を復習するのです。
たとえば四谷大塚5年の算数でしたら、
「14回水量の変化」では、直方体の体積、「L、mL、cm3などの単位の換算」は復習したいです。
「13回速さとグラフ」では、「単純な速さの計算」「時速を秒速に直す」くらいは必須です。あるいは、グラフの読みが極端にできない生徒(努力型の女子)もいますので、グラフの読みを練習するのも良いでしょう。
【3】新しく難問を集中して解くのは避ける
中位生と成績低迷の生徒で要注意なのは、難問を解き続けるのは無謀という点です。
「進行グラフを利用した複雑な旅人算」「立方体の2回3回の切断」や「面倒なニュートン算」を解き続けるのは全くおすすめできません。
「進行グラフ」「立方体の切断」「ニュートン算」は、もともと難しめの分野と言えます。
でも目立つのは、正答率20%以下と思える難問を、どんどん解かせようとする保護者です。
「その分野が苦手だから解けない」のではなく、「問題が難し過ぎるから当然解けない」のです。
上位生でも簡単に解けない難問に30分かけるのは、非効率的です。
さらに、塾で旅人算を習った直後なら、一定の理解はできていますが、「そういえば2か月前に旅人算の難問ができなかったな」と思い出して気まぐれで手を出したら大変です。
2か月も経っていると、易しい問題も忘れがちです。
全体的に頭から抜けがちな分野なのに、答が出るまで長いステップが必要な難問は手が出るわけありません。
保護者が説明できるなら別ですが、一人で解くのは無謀です。
【4】易しめの1行問題はおススメ
サピックスとグノーブルは別ですが、塾内偏差値50前後の中位生にお勧めなのは、易しい1行問題をどんどん解くことです。
易しめの1行問題でも、1問だけパッと出てくると、頭の切り替えができずにミスしてしまいます。
(↑サーパス実戦テスト編より)
たとえば、少し難しめの「速さのつるかめ算」だと、解答解説を読んでも理解できないことがあります。
1問に時間がかかる上に、気分的にもシンドくなります。
だったら、少し易しいけどミスしやすい問題をどんどん解く方が、テンポよく得点力を上げられます。また、易しいのに頭から抜けていた弱点を発見することにもつながります。
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