新潟県十日町市にあります日本三大峡谷の一つ清津峡を訪れました前編はこちら👇
そして清津峡渓谷トンネルの最深部にありますパノラマステーション。ここには床に水を張った水鏡があり、表の景色が水鏡に反射されて映し出され、その景色は実に素晴らしいこの日(2023.10.31)、競歩の如く歩きchuはトンネル最深部にありますパノラマステーションには2番目に到着しました時刻は8時33分頃です
ですが、前回blogでも御案内させて頂いたのですが…パノラマステーションの様子をアピールしている「絵」は敢えて人の姿を取り入れているこちらでした👇
う~ん、どちらがいいのでしょうかというわけで今度は人影が写り込んだ作品をお見せ致しますあ、こちらを向いて両手を大きく広げているのがchuです家内に撮影してもらいました
そしてここからはchuが撮影したもの
では、二つ並べて見比べて下さい
やはり、ここは人影が写り込んでいる「作品」の方が優れていると思います(右側はchuが撮影したものではないですが)
普通、風景写真を撮影する場合、より「絵」に重みと深み、趣きを表すのには主役の光景を浮かび上がらせる“屏風”が必要と言うのはchuの持論なのですが、清津峡のパノラマステーションは人が映り込んだ方がよりいい「絵」になるという、とても珍しい撮影スポットではないのかと思います以下、chuが撮影したものが続きます
こちらはパノラマステーションの手前。通路から一段、高くなったところに水が張られているのです。まさにプールですね
そしてこのように書かれています👇要するに一人だけ、一つのグループだけで撮影しないでねというもの。一人だけ、とか一つのグループだけ、で撮影していると順番待ちになるためものすごく長い列が出来てしまいますからそれを避けるためのパノラマステーションの撮影ルールなのです公式HPにもこう書かれています👉パノラマステーション(水鏡)での撮影は、複数組のグループで同時撮影をお願いいたします。順番待ちや進行方向の決まりはございません。自由に入って撮影見学をお願いいたします
そして実際に撮影したchuは思うのですが、峡谷と向かい合うトンネルの最先端には誰も映らない「絵」は単調で適度な人数が映り込んでいた方が重みが出て来るような気がしますそして“適度な人影”というのは今回、chuが撮影したくらいの人数かなYouTube等ではおびただしい人出の時のパノラマステーションの様子が案内されているものもありますが、まるで年末のアメ横の人出並みのようなsceneはしちゃいますから、所謂、ハーモニー(調和)が大切なのです
最後に、もう一度トンネルの最先端まで行き紅葉の渓谷美をお届け致します。そしてきっとこの時、chuはパノラマステーション手前側からカメラを構えている方の被写体になっているはずchuの姿がその方たちが撮影した写真に重みと深みを与えているのであれば嬉しいですね
さて、750mの清津峡渓谷トンネル、往路は競歩のように歩いて来ましたから途中にありました3つの見晴所には立ち寄ってはいませんでしたので、復路はゆっくり、そうしたスポットに立ち寄りつつ戻る事にしましょうかこちらは第3見晴所。トンネル入り口に近い方から第1~3見晴所になりますからこちらの見晴所はパノラマステーションに一番近いものです。まずはパノラマステーションへと向かう本坑道から撮影したものがこちら。天井に丸い突飛物が取り付けられ、そこから光を発しています。
こちらは見晴所の先端から本坑道方面を撮影したもの 光の見え具合が異なることがお分かり頂けることと存じます何かの美術作品なのでしょうか
ちなみに第3見晴所からの景色がこちら。眼前に迫る柱状節理の崖が圧迫感を与えてきますそして紅葉は…あまりないです
そして次の見晴所(第2見晴所)にはとある構造物が…なんじゃこれは前衛的といいますか、周りの模様が幾何学的といいますか、この場所は宇宙ステーションで、そこに着陸した宇宙船のカプセルのようなもの。俄然、興味が沸いてきたchuです
そしてこの“宇宙船カプセル”の正体、実はこちら👇なんと🚻でした そう言えば公式HPにはこう書かれていました👉トンネル内第2見晴所にもトイレはありますが、アート作品も兼ねており、撮影見学などで順番待ちになる場合がございます
えアート作品てか、中は普通のトイレなんですけどそしてなんとトンネルの中にも関わらずウオシュレット完備しかしこのトイレ、下水道はどう設置されているのでしょうかまさかすぐ脇を流れている清津川にそのまま排出されることはないと思いますが
そしてさらにびっくりしたことは、この🚻、もとい芸術作品のカプセル内部からは外が見えるのです
あの、柵があるところが第2見晴所の先端
ここからも柱状節理の崖が迫り圧迫感大紅葉の渓谷美はあまり感じませんそして宇宙船カプセル…もとい、🚻から流される汚水がここに直接、流されていないことを祈るばかりです
で、トイレの中には前面が半透明になっている箇所があり、そこから外の景色が見えていたのでしたちょうど、赤で〇囲みした部分が半透明の部分。中から外は見えますが外から中は見えませんので安心して用足しをすることは出来ますがでも実際、見学ではなく、本当に用足しをされている方がこうして外にいる人からカメラを向けられたら、いくら外から中は見えないとはいえ、とってもとっても気になりますよね出るものも出なくなっちゃう💩(こうして撮影しようとしている人は中に誰かいることなど全く気にせずにカメラを構えますからね)しかし、この第2見晴所に置かれています🚻、写真映えする構造物でもありますからここに立ち寄った方であれば中に入ってみたくなるはず。なるほど“アート作品も兼ねており、撮影見学などで順番待ちになる場合がございます”とはこのことだしかしホントに用足しをしたくなった人がいたら、順番待ちなんですねいぇいぇしかしそこはそれ。もし本当に我慢の限界に達した方がいたとしたら、恥ずかしがらずに声を出せば、皆さん快く譲って下さるとは思いますよけど、順番を譲ってもらった方がここから出て来た直後に、見学される次の方
、ちょっと、何だかねぇって気になりませんか
そしてchuはハタと気になった第3見晴所の幾何学的な丸い突飛物やここ第2見晴所にあります幾何学模様の中におかれているカプセル、これらはアート作品なんですねではなんのアート作品なのでしょうかということで少し調べてみましたら…
実は清津峡渓谷トンネル内部は「大地の芸術祭」の舞台となっているのでしたその「大地の芸術祭」とは世界最大級の国際芸術祭のこと。今では日本国内の色々な場所で地域芸術祭が開催されているのですが、そのパイオニア的なものが新潟県の十日町、妻有エリアで開催されている「大地の芸術祭」だったのでした“越後妻有地域を舞台に、豊かな四季が巡る里山”はこのエリアが「大地の芸術祭の里」とされる所以なのですが、十日町市にあるこの清津峡渓谷トンネルでは1年を通して作品が展示されている、とつまり清津峡渓谷トンネル内部にありますパノラマステーション、第2、第3見晴所にある構造物は「大地の芸術祭」の作品群の一つにカウントされているようですなおこれらの構造物=アート作品の作者である中国出身の芸術家であるマ・ヤンソンさんにつきましては後述するとしまして、「大地の芸術祭」ホームページに綴られています清津峡渓谷トンネルのコンセプトを見ていくことに致しましょうそのコンセプトにはこう語られています👉①作品について越後妻有を代表する名所のひとつ、清津峡渓谷トンネルを「大地の芸術祭 2018」でアート作品「Tunnel of Light」として改修。さらにエントランス施設を新設。全長750mのトンネルを外界から遮断された潜水艦に見立て、外を望む潜望鏡として途中の見晴らし所と、終点のパノラマステーションで作品を展開する。自然の「5大要素」(木、土、金属、火、水)を利用しながら、建築的な空間とアーティスティックな雰囲気をつくりだし、この歴史あるトンネルを変容させた。人間と自然の関係をあらためて考え、地元の人々、来訪者双方を土地の圧倒的な美しさに再びつなげることを企図している。②[見えない泡]第2展望台には、異世界から降りてきたような、カプセル状の構造がトンネルのシルエットを柔らかに映し出し、周囲の風景を反射する。トイレの渓谷に向った壁は透明である。外の窓はメタル上のフィルムで覆われているので、内部からしか見えないようになっており、パブリックとプライベートの観念の遊びを試みている。そこは、静かな逃避所、孤独な場所、パブリックな場にいながら、親密な場所でもあるのだ。誰も自分たちのことを見ていないと思っている時に、人はどう反応するのか――そんなことを考えながら、沈思黙考できる理想的な一角である。2018年の大地の芸術祭で第2見晴所に設置されたトイレ「見えない泡」。そのトイレを包み込むように、外を流れる清津川の激しい流れがまるで見晴所の中に流れ込んでくるように、トンネルの壁面と床面を黒と白のストライプのパターンで覆った。空間を清津峡と一体化しダイナミックな動きを作り出すとともに、鏡面で仕上げられたトイレが斜めに伸びるストライプを反射することにより、より空間の中に溶け込み、その形状が視覚から消えていく。③[しずく]‘露のしずく’が第3展望台の湾曲した壁に散りばめられた。 “しずく”は、不確かな窓のように、反射する開口部の連なりである。 自然環境を映しこみながら、現実を投射し、また、水の分子のように超現実的に見える泡が、天井や壁から宙に落ち、時間のなかで凍結する。火のような赤いバックライトで照らされた凸面鏡を覗き込むと、 自然とのもうひとつのつながり――ミステリアスでありながら、あたたかな――を体験することができる。終点には、清津峡の景観を反転して映す「水盤鏡」の幻想的な眺めが待っている。半鏡面仕上げのステンレススチールがトンネルをなぞり、傑出した岩の形、目に鮮やかな緑、秘蔵の大地から湧き出る青緑色の水を、閉じられた空間に引き込む。洞窟に映し出される渓谷のイメージは水の上にも投射され、自然の無限のイリュージョン(幻影)が生み出される。
以上はこちら👇から抜粋し掲載させて頂きました。どうもこのトンネル内部にあります多くの人工的構造物には多分に芸術的要素が含まれているようですね但し、それを“芸術作品”として認識できるかどうかはそれぞれの人に委ねられているようです
では最後に「見えない泡」と題されましたこのアート作品、chu的には宇宙船カプセル型の🚻ですが(笑)御覧頂き次の場所へと移動しましょう(^^)/
こちらは第1見晴所 ここまでくるとV字峡谷は少しだけ開けて来て視界が広がります。清津峡のV字谷は、パノラマステーションがある上流部には柱状節理の崖が迫り来るため、渓谷美は感じることは出来ましたか樹木が少ない分、紅葉はあまり映えません。しかし下流部に向かうに従い崖は少なくなり樹木が自生してきますから紅葉も映えてきているようです
トンネル内をゆっくりと戻ります。すると途中にはこんなところがトンネル工事中にここから温泉が湧出したようで、トンネル入り口手前にありました「エントランス施設」内にある足湯に利用されているようです。あとで立ち寄ってみることに致しましょう
そしてここには単調な造りの清津峡渓谷トンネルを偉大なる芸術作品に変えた方中国出身の芸術家であるマ・ヤンソンさんについての説明などが記されていますそてマ・ヤンソンさんが清津峡渓谷トンネルをアート作品に変えたのには、それにもまた理由が…。次項にてゆっくりとその経緯につきまして辿っていくことに致しましょう
こちらは清津峡渓谷トンネルの説明👇しかし清津峡渓谷トンネルを訪れる方は全て、と言い切っていいと思いますがトンネル最深部にあるパノラマステーション到達を最優先しますから、往路の途中でこのパネルを御覧になる方は皆無ですので現に清津峡の美しさを既に味わった方がここまで戻って来て、“ホントに綺麗だったわねぇ”とつい今しがた見て来た渓谷美の感想を語らせるためのパネルの役割を果たしています、多分
トンネルを出ましたこの時の時刻は9時少しを回った時間ですから8時25分に入坑したchu一行、パノラマステーションやの各見晴所の撮影・見学などに費やした時間は40分少々と、とてもコンパクトにですが清津峡渓谷トンネルの見どころ、全てを回り、こうして2回にわたりその様子を皆さまの下にお届け出来ているのでしたそして肝心の紅葉は、トンネル最深部のパノラマステーションから見るよりも、駐車場からトンネル入り口に至るコースの間で見た方が綺麗つまり、“清津峡の紅葉”といった場合、紅葉見学のみを目的とされているのであればトンネル入坑は不要とも言え、ですので予約不要かつ入場料も不要と言うことになりますしかしやはり清津峡と言えばパノラマステーションの光景ですから、何も紅葉シーズンに拘らなくてもいいのであればそれ以外の、例えば新緑の頃などもいいのではないかと思いました
こちらは清津峡渓谷トンネルの入り口にありますエントランス施設で「ペリスコープ(潜望鏡)」という名前の建物。
ただのお土産屋さんのようなのですが…実はこのようなコンセプトが👉[ペリスコープ(潜望鏡)]エントランス施設内には、1 階に受付とカフェ、2 階に足湯が誕生。湯に浸りながら上を見やれば、丸く開いた潜望鏡から自然の景色が差し込む。潜望鏡は、窓か穴か鏡か。我々に何を問うのだろうここが正に入り口(ENTRANCE)です
建物内部1階部分はお土産コーナー てか、ここから何の芸術を感じ取れって、か
そして2階が無料の足湯。トンネル工事中に湧出した温泉を引湯しています。1階の店舗内に2階に上がる階段があります。靴は1階の靴入れにしまいます。ちようどいい湯加減朝早かったから眠くなってきましたw
そしてここが“湯に浸りながら上を見やれば、丸く開いた潜望鏡から自然の景色が差し込む。潜望鏡は、窓か穴か鏡か。我々に何を問うのだろう” これもアート作品のようです…が、う~ん、芸術は奥が深いと言いますか、これをアート作品と感じ取る力、chuはやや少ないのかもしれないですね(足湯ですからこの穴を見て何かを感じるためには見上げながらある程度は見続けなきゃならず、首が痛くなりました)
こちらは駐車場近くにあります食事処や雪崩被害にもめげずに営業を続けている旅館。これらの建物以外にも随所に「大地の芸術祭の里」と書かれた幟が掲げられていました。元々、渓谷美が自慢の清津峡ですが、やはりマ・ヤンソンさんが手がけたアート化、即ち「大地の芸術祭」の恒久展示作品として飾られています清津峡渓谷トンネルこそが清津峡の最大の魅力と言って良さそうです
最後に再び清津峡の紅葉 繰り返しになりますが、この辺りからの紅葉鑑賞は予約&料金は不要です。ですが清津峡にいらしたのであれば絶対にパノラマステーションには訪れて頂きたいなお必ずしも清津峡渓谷トンネルに入坑するには予約は必要がない時期もあるようです。清津峡訪問をお考えの方は是非こちらのオフィシャルWebサイトを御覧頂き、事前にきちんとお調べいただくことを強く強くお勧めいたします👇
以上、2回にわたり清津峡の魅力をお届して参りました。次回は魚沼の、とある二百名山に向かいます(百名山に入っていないのは摩訶不思議ですが)