第31話 アマゾン本店の出来事
アマゾン本店には、今、ちょこ、キャンディー、
ピッピ、キキがいる。
以前からのチラシ配りや営業活動の成果が少しずつ
見え始めた。
私達のボスであるラビも、色々と動いてくださった。
ラビは、キキの後輩であるアマ森に住むリスザルのリッキー
君をお客として連れてきた。
ラビ
「そういえば、リッキー君はキッちゃんの後輩だった
よね?」
キキ
「はぃ、そうですよ。最近、会ってませんけど。
連絡も無いってことは、逆に元気だと思って
ます。たまに、テレビにも出てますしね。」
ラビ
「そのリッキー君だけど、僕とも知り合いでね、
今度からうちのお客さんになってくれるようになっ
たよ。」
キキ
「えー?そうなんですか・・・久々に僕とも会えますね」
ちょこ
「うん。だけん、今度、この洞窟事務所まで
契約しに来てくれるよ。その日は、リッキー君と
ゆっくり話せばいぃ。
っで、リッキー君の在宅サポートはピッピにお願い
するつもりだょ。」
キキ
「うん!(^^)いぃかも・・・リッキーのハンディは
僕に似てるところが多いし、ヤツは僕と同じで、
自分でできる事、できない事をはっきり言えるから、
在宅サポート初心のピッピに適してるかもね。」
ピッピ
「じゃ、キキさんに在宅サポートをしてる感じで
よかとぉ?」
ちょこ
「うん、でも、キキとよく似てるところは確かに
多いとばってん、やっぱ、細かいとこや所々で
違うとこはあるから、そこは注意しちょかんと
いかんばぃ。
なんでもかんでも、キキみたいに雑じゃいかん
とばぃ。( ̄ー ̄)ニヤリッ」
ピッピ
「手抜きは、キキさんしかやってません!」
キャンディー
「よし!えらい!」
キキ
「おーぃ、それダメくねぇ?Σ(; ̄□ ̄A アセアセ」
ちょこ
「この組織では、キキやリッキーとか、ナイル支店に
いる仔猫たちをサポートするとこだしね。
だから、ある程度の手抜きっていうか、手伝いを
して、あとは、自分でする・・・っていう風にして、
将来的に自分でできる事が増やせたら、
この組織の思いとして全うできるじゃん。
(▼∀▼)ニヤリッ」
キキ
「・・・言いくるめられてなぃ?」
ちょこ
「いいくるんでない!」
キャンディー
「キキさーん、ピッピは、ちゃんとキキさん
ができないことは、サポートしてるやん。
いつも・・・」
キキ
「そう言われれば・・・うんうん!(^-^)」
ピッピ
「でしょう・・・?ちゃんと、してるっしょ?
今夜の食事も魚やし、骨も抜いておいたし。」
ちょこ
「おぉ、ピッピ、成長したねー」
ピッピ
「当たり前ですぅ」
キャンディー
「今度は、キキさん以外のところでも
『臨機応変』にできるようにねw」
ピッピ
「\(o ̄∇ ̄o)/ハーイ 頑張ります・・・
今度からリッキー君のとこにも入って、
勉強させてもらいます♪」
ちょこ
「さて、もう終業時間ばぃ。みんな帰ろう。」
キキ
「っさ、俺も出掛けようかな・・・」
ピッピ
「ん?夕食は?キキさん」
キキ
「出掛ける用事はすぐ済むから、後から食べるね。」
ピッピ
「じゃ、ラップしておくから、チンして食べれます?」
キキ
「うん、ありがとう」
ちょこ
「じゃ、帰るねー」
キャンディー
「あたしも、帰ろう。じゃーね、ピッピ、キキさん」
ピッピ
「あたしもー」
こうして、みんなは帰っていった。
キキも、みんなと一緒に出て、出掛けていった。
キキは、事情があって洞窟事務所に寝泊りしていた。
そして、数時間後、キキは洞窟事務所に戻ってきた。
キキ
「あぁー、腹減ったぁー。
ぐふ、でも、帰ってきてご飯の準備ができてるのは
超嬉しい・・・
あと、食事のバランスも・・・って言うのは、
行き過ぎた要望なんかなぁ・・・そこまで要望した
いなら、嫁さんにかな。今、嫁どころか彼女さえ
おらんし・・・(;^_^A アセアセ・・・でも、嬉し
いのには変わりはない。。。」
キキは、そう思いながら、ピッピが準備してくれた
魚をチンした。
キキ
「イタダキマス♪」
キキは、思い切り骨が無いはずの魚にかぶりついた。
キキ
「いてぇーーーーーーーーーー!!」
キキは、飛び跳ねた。
キキ
「なんで?骨抜いてるって言ってたよな・・・」
と思いつつ、
キキ
「まぁ、でも、魚に骨はつきもんだし・・・
これは、僕の不注意?
あ、でも、ちょこがこういう事言ってたな」
ちょこ
『キキは、利用者であり、でも、サポートを
売ってる組織のスタッフでもある。
だから、利用者の立場で考えて、何かあった
ら、そこは厳しくサポートスタッフに指導
せないかんよ・・・』
キキ
「はぁ、しゃーなぃな。
今度からピッピも、リッキーのとこにサポートに
行くしな・・・もし、これがリッキーだったら、
あぃつ、思い切りがぶりと食いついてしまうけん、
やばぃもんな・・・」
キキは、そう考えながら、魚の骨を取り除いてた。
キキ
「思い切り、入ってるじゃん。(;^_^A アセアセ・・・」
今度は、唐突に玉子ご飯食べたくなって、冷蔵庫を開けた。
キキ
「っげ・・・とれねー アセアセ( ̄_ ̄ i)タラー」
たまごは、冷蔵庫の一番上に置いてあった・・・
キキ
「ハァ・・・もぅ、いいや。。。ねよ・・・」
キキは、ご飯を完食して、そのまま寝た。
翌朝の事・・・
ピッピ
「おはよう~♪キキさーん」
キキ
「うん、おはよう。。。ピッピ、説教です。」
ちょこ
「おはよう。何話しようとね?」
キキ
ピッピ
「おはようございます。」
キキたちは、話を続けた。
ちょこは、2匹の話しに、耳を傾けていた。
ピッピ
「へ?あたし、なーんも、やってへん」
キキ
「夕べの夕飯は、何用意してくれた?」
ピッピ
「おかさな・・・」
キキ
「うん、準備してくれて、とても嬉しかった。
いつも、ありがとう。
でも、準備した後、僕になんて言った?」
ピッピ
「あ、ひょっとして骨あったん?」
キキ
「うん、しかもたくさん。
しかも、たまごも一番上の棚に置いてるし。」
ピッピ
「大丈夫やった?骨ささらへんかった?」
キキ
「うん。」
キキは、夕べ思ったことを全てピッピに話した。
キキ
「だけん、利用者の前では、軽はずみな発言は注意
せないかんばぃ」
ピッピ
「はぃ、わかりました」
そこで、今度は、ちょこが口を開いた。
ちょこ
「ピッピ!
キキに謝った?
事の事態を聞いて、大丈夫だったか確認する前に
『ごめんなさい』じゃなぃと?
ピッピもキキも、同じ。謝る言葉がなかなか出て
こんよね・・・
キキやけん、まだ、激怒とかできんけど、これで
事故が起こったらどうすると?
予期できない事に対して、軽はずみな発言したら
いかん。
キキも、別な面でそういうところがある。
気ぃつけな・・・」
と、なぜかキキまで説教をくらってしまった。
キキ
「(なぜ?σ(^_^;)アセアセ...)」
でも、こうして、アマゾン本店のサポート事業は、
毎日の実際の生活の中で、お互いにミスも重ねながら
サービスの質を高めあっているのである・・・
つづく・・・
第30話 「洗剤作業」
前話の『もずく作業』に引き続き、
ラビは、洗剤の梱包作業を持って来て
くれた。
洗剤の量は多く、大型トラックで運ばれてきた。
粉が30キロ詰められた袋は、あっというまに
12畳の広さの部屋をすべて埋め尽くす程だった。
プリンと仔猫たちは、トラックからその部屋の一角
まで並び立ち、約1時間弱掛けて、運び終えた。
運び終えたときは、もう、みんなヘトヘトだった
という・・・
特にプリンは、げっそりと疲れ果てていた。
プリン
「もぅ、あたし、モ、ダメ...(o_ _)/[壁]」
その姿を見て、仔猫たちは微笑んでいた。
この洗剤の梱包作業にも工程がある。
・パッケージの箱の組立て
・中袋に規定量の洗剤投入
・中袋を紐で閉じる
・その紐を規定の長さに切る
・洗剤用スプーンを入れる
・箱を閉じる
・段ボールにまとめる
これらの作業も5匹の仔猫に手伝ってもらう事に
した。
もずく作業も重なるから、作業場所も距離をおいて
するようにした。
この作業は、もずく作業と違い、納期が長めで
作業内容も比較的に楽なものだったが、作業開
始当初はスプーンの入れ忘れや中袋の紐綴じが
緩いなどのミスが多かった。
でも、仔猫たちは、作業を重ねるたびに、ミスを
減らす事ができてきている。
また、『もずく作業』や『洗剤作業』を増やす事
によって、今まで厨房での調理作業などがいまいち
苦手だった仔猫たちも、自分が自信持ってできる作
業を見つける幅が広くなった。
お互いの得意とすること、苦手とすること、毎日の
各作業していく中で、観察しあい、助け合い、考えて
アイデアを出し合って、与えられた作業を無理なく
進めていく事が、自然と仔猫たちの中でできてきて
いる事が目に付くようにもなった。
時には、仔猫同士、また、プリン、サスケと仔猫で
トラブルもある。
言葉の行き違いや、お互いの思い込み、ちょっとした
意味合いの勘違いとかで、感情的にぶつかりあうこともある。
でも、それはハンディがある仔猫だから、ハンディ
が無いなど、関係は無い。
どの社会でも起こっている事・・・原因を追究すると
意外となんでもない些細な事。
時間が経てば、いつの間にかトラブルがおさまっている事も
多い。
逆に、お互いを理解しあおうとする気持ちが大きくなった
から、ぶつかり合う事も時には出てきたとも受け止められる。
そうやって、過ごしていく毎日の中でTheASSのナイル支店
では1匹でも多く、動物社会で自立できる仔猫が巣立って
くれる事を願っている・・・
つづく・・・
第29話 ナイル支店 もずく作業
前話にあったように、仔猫たちの作業を
増やす為に、ラビとサスケは具体的な打ち
合わせをはじめ着々と準備は進んだ。
ラビは、手始めとして「もずく」の作業
を持って来てくれた。
この作業の工程として次のようなものがある。
・ラベルに賞味期限印を押す。
・パッケージにラベルを貼る。
・パッケージにもずくを入れる。
・パッケージのパウチして密封する。
・段ボールにパッケージを詰め込む。
この工程を5匹の仔猫に手伝ってもらう事にした。
プリン
「さて、みなさーん。今日から新しく
もずくの作業がはじまりまーす。
あたしも、まだまだ覚えたてなので
みんなで力を合わせて頑張りましょう」
プリンは、一通りの工程の説明を仔猫たちに
伝えた。
プリン
「この作業は5匹の仔猫さんたちにお願い
したいと思うので、希望する猫は手を上
げてくださーい」
ちょうど5匹の仔猫が手を上げてくれた。
プリン
「じゃ、まずラベルに賞味期限印を
押します」
この工程は、ラベルの中に賞味期限欄があるから
うまく作業は進んだ。
ただ、この印のインクが特殊なもので、普通の
文具屋では滅多に取り扱ってなく、探し当てるまで
ちょこはナイル市の文具屋を駆け巡った。
ちょこ
「なにがなんでも、探しめぐってやる!
やったろうじゃん!」
といいながら、数日かかって探し当てた。
さすが、有言実行のちょこである。
プリン
「さて、次はラベル貼りですよー」
このラベル貼りも単純そうに思えるが、正確な
基準があって、パッケージの底辺から何センチ
にピッタリと貼らなくてはいけなかった。
プリン
「毎回、ものさしで計りながらしてたら
大変だわ。何かいい手はないかしら?」
その時、ある仔猫が、ものさしを使わない方法を
プリンに提案した。
プリン
「あ、そっか!
厚紙に基準に沿った線を引いておいて
ラベルの底辺に合わせて貼れば、
ホントに楽だわ♪
教えてくれて、ありがとう!」
プリンは、ルンルン気分で厚紙を用意して、
基準に沿った長さに線を引いた。
プリン
「うん、オッケ!
えっと次は、もずくを詰め込む作業ね!」
もずくのパッケージには、500gと1kgがある。
パッケージを計り台の上に載せ、パッケージの中に
もずくを重さのメモリを見ながら詰め込む。
ここで苦戦したのが、規定の重さに近づいたときの
微妙な調整だった。
はじめは、1.1kgや998gと、微妙な重さの調整に
プリンや仔猫たちは苦戦した。
でも、それを繰り返し、ピッタリな規定の重さにな
るとプリンと仔猫たちは歓声を上げて喜んだりして
いた。
それが終えると、パッケージの外に付いたもずくを
拭き取って、もう一度重さを計って再調整。
プリン
「次は、密封作業ですよ~」
これは、パウチ機器で密封をする。
一見、簡単そうだが、気をつけないと
端っこだけが、パウチされず、もずくが
もれる事もある。
そして、最後は梱包して一流れは終える。
ひとつひとつ、作業は簡単だが、これを流れに
すると課題はできてしまった。
仔猫たちの作業速度には、どうしても差が出てくる。
前工程が早いと、途中でパッケージは貯まっていくか
ら、途中の仔猫は焦ってしまう。
そうなると、ラベルがずれて貼られてしまったり、
密封があまく、もずくが漏れてしまうことも発生して
しまった。
でも、仔猫たちは、お互いの得意・不得意を自然に
認識しあい、自分の工程作業に余裕ができたら、他の
工程を手伝う光景が見られるようになった。
こうして、作業を続ける日が経つたびに、完成度も高まっ
たのである。
このもずくの作業工程はオートメーション化されて、
出荷されているものであるが、今では、それに負けない
くらい、それと同じくらいの同等なパッケージが完成する
ようになった。
こうやって、力を合わせて、ひとつのものを完成させる
喜びを感じて、仔猫たちのが一日でも早く就労できること
を願っているナイル支店だった。
つづく・・・