第7話 ピッピ、喜劇伝説の幕開け
ピッピの面接から1週間経とうとしていた。
ちょこは、ボスのラビにピッピの面接の報告をしていた。
ちょこ
「このピッピを2次面接で会っていただいて、後は
ボスの判断に任せたいと思ってます。
僕もキキも、彼女で大丈夫だと、とりあえず感じ
ています」
ラビ
「あ、そう。じゃ、とりあえず会ってみて、話してみよ。
まぁ、ちょこ君とキッちゃん(キキ)が、そう
感じてるんなら、別段、問題は無いと思うけど。」
ちょこ
「じゃ、日時はどうしましょう。。。」
ラビ
「そうだね。えっとぉ、夕方から2日間、アマゾン沖の
コメ島にゲンキとサスケとで、食品関係のCM撮りに
行くから、4日後であれば、いつでもいいよ」
ちょこ
「わかりました。じゃ、そんな風に日時を設定
してみます。」
ちょこは、4日後の午後一番で日時をあわせ、手紙を書き
ピッピ宛に伝書鳩を飛ばした。
30分後、伝書鳩は戻ってきた。
ピッピ
「申し訳ないですぅ。今、体調を壊しているんで、1週間
延期してもらえないですか?」
ちょこは、すぐさまボスにこの旨を伝えた。
ボス
「あ、そう。いゃ、しばらく、僕は予定が無いから、
いつでも良いよ。」
ちょこ
「わかりました。では、ピッピに合せて2次面接の日時を
決めて、またボスに伝書鳩します。」
ちょこは、ピッピと連絡を取り合い、2次面接の日取りを決めた。
2次面接も、面接ながら、なぜか既に1次面接で採用決定されたか
のように話は進み、いつの間にかピッピはTheASSの社員となったわ
けである。
数日後・・・
ちょこ
「ピッピ、ボスにピッピの餌報酬先を伝書鳩で送るから
手紙に自分の名前と報酬先を書いて・・・」
ピッピ
「はぃ、わかりました」
ピッピは、早速、便箋とペンを取り書き始めた。
ちょこは、ごく普通に後ろからその姿を見ていた。
手紙には・・・
「お疲れ様です。ピッピです。
私の報酬先は・・・ケニア洲 アマゾネス創庫 7787号
アマゾネス・ビッビ
よろしくお願いします・・・」
ちょこは、大きく笑い出した。
ちょこ
「ピッピ? 字が3つも違うし、名前も違うやん!!」
ちょこ
「『洲』→『州』 『創』→『倉』
『ビッビ』→『ピッピ』やなぃ? って
普通、自分の名前間違うかよw」
ピッピは、顔を赤くして笑い出した。
ピッピ
「ホンマやわ、うち生まれて初めて自分の名前間違ごうて
しまってる。(* v v)。 ハズカシわぁ~」
ちょこは、それを聞いて、さらに笑い出した。
ピッピ
「ぃや、学生時代から教室で、机の後ろに先生とか立ってはって
覗かれてはると、ホンマに緊張してしまうんですぅ。。。
そうなると、もぅその緊張のあまりに間違ごうてしまうことが
いっぱぃあって。。。」
と、意味がわからない言い訳を口にした。
その言い訳を聞いて、腹を抱えて、ちょこは笑い転げだした。
ピッピ
「あ、どうしよう。ちょこさん、これに訂正印要りますぅ?」
なぜに、公的な文書でもない、伝書鳩に預ける単なる手紙に訂正印が
要るのだろうか・・・
もう、ちょこは、連呼するピッピと行動と発言に、腹を抱えて
笑い苦しむしかなかった。
これが、ピッピの喜劇伝説の幕開けだった。
ちょこは、もうこの出来事を会う動物みんなに教えまくりたくて
仕方なく、ちょこからキキへ、ボスのラビへ。。。
またキキからキキの周辺の動物へ、ラビからラビの周辺の動物へ
たちまちにこの話題は、アマゾン市全体に及ぶ勢いで広まった
ぐらいに知らない動物はいない。。。
あっというまに、ピッピはある意味、有名人になったのである。
(あ・・・ここに書いた時点で、世界中に広まってんじゃん!ヽ(*⌒∇⌒*)ノ)
つづく・・・
第6話 ピッピ見参!!
ちょこは、キキに連絡を取っていた。
ちょこ
「今日の昼から、アニマル成長責任者の
面接が、はいっとぉーとよ。。。」
キキ
「ん?! メス?」
ちょこ
「うん、メス。」
キキ
「歳は? 独獣(独身)?」
ちょこ
「ぅんとね、27歳で独獣らしぃよ。
俺、そんなの、こん獣が仕事できりゃ、
どげんだっちゃ、いっちゃけど・・・
っで、来るとね?来んとね?」
キキ
「俺には、そこ、結構、重要ばーぃ にゃは☆
(27か・・・微妙だな。。。っま、いぃくさ★)
行かせて頂きますっ!!
っで?何時?」
'実は、キキ、結婚適齢期をとっくに過ぎ、出会いもなく
妙に新しく仲間になる獣に期待をしていたのである。
ちょこ
「14時から面接やけん、その前に洞窟まで
来てん。」
キキ
「ぅん、わかった・・・エステに寄って行く!」
ちょこ
「・・・アセアセ( ̄_ ̄ i)タラー(馬鹿だ、こぃつ・・・)
あはは!好きにしてよかよ・・・じゃ、待っとくけん。」
そして、キキは洞窟に着いた。
ちょこ
「ぎゃはははは!! キキ、なんじゃ?その格好!」
キキ
「え?おかしぃ? いけてなぃ?」
キキは、何を勘違いしてるのか、面接だというのに
タキシードを着てきていた。。。
キキ
「いゃ、だって、エステ行ってさ・・・
『お客さん、お似合いの服があります!』って
言うけんさ、なんか、そん時、俺も自分で似合ってる気が
したっちゃん。やっぱ、おかしい?」
ちょこ
「あのね、面接って『仕事』だよ? (-_★)キラーン!!」
キキ
「だよね、すぐ、いつもの甲羅にしてくる♪」
そうこうしているうちに、14時の時報を伝書鳩が伝えた。
同時に窓の向こうから、小さな羽根の音が聞こえてきて
だんだんと洞窟の方へ、向かってきた。
ちょことキキは、ドアに目をやった。
普通なら、「キーンコーン」とチャイムが鳴る。
ところが!「_(▼∀▼)ノ彡☆ バンバンバン!!」
ドアと逆方向にある窓が叩かれている!!
ピッピ
「こんにちわ、アマゾネス・ピッピと申しますぅ~」
と、ケニア州から来てるのに、思い切りの関西(京都)弁。
ちょこ
「はぃ!」
と言いながら、不思議そうに窓を開けるちょこ。
キキも、びっくりしていた。
同時に、ちょこは面接室にピッピを通した。
ちょこの隣にキキが同席し、机を挟んで正面にピッピが
座っている。
キキは、なぜか、ニヤケル顔を必死にこらえていた。
ちょこ
「まず、獣暦書(履歴書)を見せてください。」
ピッピは、ちょこに手渡した。
ちょこ
「看獣助手をやってたんだね。。。内容は?」
ピッピ
「3年間、動物病院の老動物棟で老いた動物の
看動物をやってました。着替えとか食事介助、
入浴介助もやってました。」
ちょこ
「老動物関係ですか・・・ん?ところで、なぜ、
遠くのケニア州から、このアマゾン州に?」
ピッピ
「うちの祖母が、こっちで一人暮らししている絡み
もあって、やってきたんですぅ」
ちょこ
「なるほど・・」
瞬間的な沈黙の後、唐突にキキは口を開いた。
キキ
「動護学校関係の動物たちと接した事はありますか?」
ピッピ
「近所に、そういう関係の建物があって、ボランティア的
に接した事はありますぅ」
ちょこ
「このTheASSでは、主に動護学校関係の動物たちやそこを
卒業した動物たちの自立をサポートする組織なんですよ。
そういう事に、興味や関心はありますか?」
ピッピ
「はぃ、ありますぅ。でも、知らないこともあると思い
ますから、色々と覚えていきたいと思ってますぅ」
キキ
「聞きにくいんですが、婚約とかしてたり、結婚の予定
とかあります?」
ちょこ
「こら!キキ。そういう事を聞いたらいけなぃんだぞ。
プライベートすぎる!」
キキは、2割の体を甲羅に縮めた。
でも、ピッピは笑いながら答えた。
ピッピ
「いぇいぇ、全く無いですよ。まだこの州に来て間もないから
まだ友達さえ少ないんですぅ」
ちょこ
「すいません、そんな事までお答えいただいて。
申し訳ないです・・・」
それから、緊張した雰囲気は消えていき、雑談が数分続いた。
ちょこ
「そうですか。判りました。今日は、あいにくボスが
いませんから、2次面接をさせて頂くカタチになり
ます。いいですかぁ? 日時は、改めて連絡させて
頂きます。」
面接は無事に終わり、また不思議とピッピは窓から
飛び去っていった。
ちょこ
「さて・・・キキどぅよ? あのインコ」
キキ
「んー、正直、微妙くねぇ?」
ちょこは、少し疲れたように、コーヒーを手にして
椅子に腰掛けながら答えた。
ちょこ
「ん?」
キキ
「だって、動護学校さえ、あまり知らなさそうやし、
なんか違うくねぇ?」
ちょこ
「いゃ、俺は、そうは思わない。看獣助手で少なくとも
3年の経験があるから、ある程度できろうし、研修すりゃ
動護学校関係もできると思うよ。
でさ、感じは良い子くなかったぁ?」
キキ
「あーねー。まぁ、でも、アニマル成長責任者の枠も
早く埋めないといけんし・・・
知らないことも多かろうけど、年齢的に大丈夫かもね。」
ちょこ
「とりあえずたぃ、ボスに2次面接で会わせて、また
考えてもよかろうとも思う。」
キキ
「そうね。いっちゃなぃ?」
ということで、ちょことキキとピッピの出会いとなった。
季節は、真っ白な入道雲が見え始め、セミの声も聞こえだす
初夏だった・・・。
つづく・・・
第5話 予想外
季節は、じめっとした梅雨も終りかけ、昼間
になるとセミの声がちらほら聞こえ始める初
夏を迎えていた。
ちょこ「あぁ~、何とかASS事業の申請も終った
ばぃ・・・引越しの件はボスとモモに任せ
るしかないけんが。
とりあえず、アマゾン市から指定事業番
号がこんと本格的に動けんし。
何から手をつけようかぃな・・・。」
ちょこは、洞窟のベランダから見下ろせる小動学
校(動物の小学校)のグランド風景を眺めつつ、
コーヒーを飲みながら、これからの計画を考えて
いた。
ちょこ「とりあえず、明日からこの事業のサービス
でアニマル成長責任者に一時なってもらっ
とるポッコ(いたち)さんを呼ぼう・・・
そして、いっときは、色々手伝ってもらお
うかね・・・」
ちょこは、ポッコに明日の朝から出勤をするように
と手紙を書いて、洞窟のベランダから伝書鳩を飛ば
した。
ポッコは、キキの友達。でも、ポッコは、看護
獣師をやっていた時に過大なストレスが彼女を襲い、
とうとう病気に数年前からなっていた。
それが原因で連日に渡る長時間の労働はできず、
日々の生活が不本意に不規則な状態に陥るために、
キキからのこの仕事の誘いについては、完全な前
向きさでは無かった。
しかし、事業申請でアニマル成長責任者を配置す
る必要があり、その条件には、看護獣師などの資
格を有するとあったのだ。
当時キキは、その人材確保の役を引き受けてし
まっていた。
事業申請をする日は、刻々と迫る中で、キキは
無理を承知でポッコに頭を下げた。ただし、ポッ
コは一時的な勤務という条件で、ASS事業に参加
してもらうように、キキが段取りしてしまった。
その上、キキがポッコをボスのラビとモモ、そし
て、ちょこに紹介する時に、彼女が病気という事
を二人とも言い逃してしまった。
これが、ASS事業において、ちょこにおいても、
予想外に頭を痛める事態となる。。。
・・・1時間後、洞窟に伝書鳩が帰ってきた。
が・・・伝書鳩が手紙を、ちょこに渡そうとしない。
ちょこ「きしゃーん、手紙を渡さんかいぃっ!」
伝書鳩「ぽっぽっぽぉ♪ぽぽぽっぽぉ~♪」
急に伝書鳩が、「鳩ぽっぽ」を歌いだした。
それに乗って続けてちょこは続けて歌った。
ちょこ「ま~めが欲しいか、そらやるぞ♪」
ちょこ「!?・・・なーんだ、腹へっとるたぃ」
ちょこは、伝書鳩に餌を与えて手紙を受け取った。
「すみませんが、体調が悪いので出勤できません。ポッコ」
こういった日が、連日続いたのである。
ちょこも、さすがにシビレを切らしかけた。
ちょこ「どういうことやぁぁぁ!きしゃーん。」
ちょこは、近くの椅子を蹴り飛ばした・・・
と思いきや、椅子が壊れてないか確認しながら、
優しく元の位置に戻した・・・
ちょこは、早速ラビに相談し、キキから事情を
聞き出した。
それから数日後・・・
ちょこ「アニマル成長責任者を早急に入換えんと、
本格的に事業が始まったら、まずいばぃ・・・。
どうっすっかなぁぁぁ・・・
ようやく、事業申請が終って、次のステップに
移行としたぃとばってん、余計な仕事が増えて
しまうやんね。
こういう大事なことは、いくら心情的な理由が
あっても、前もって話してくれんと、計画が
立てれんし、次の手が打てん。
キキは、そこら辺も判ってないんかぁ・・・
年上のクセに。。。」
ちょこは、キキを呼び出して、今回の件で、どういった
事態を招くのかを、コンコンとキキに話した。
ちょこ「キキ、わかった? たのんますばぃ。
ほんとに、もぅ。。。」
キキ「ぁぃ、わかったぁ・・・」
キキは、甲羅に手足と首を8割以上引っ込めつつ、そう
返事をして、最後まで甲羅から出ようとはしなかった・・・
ちょこはラビに一部始終話して、結論的には、求獣票を出す
ことにした。
それと同時に、新たな出会いがあり、さらに
この物語は、予想外な悲劇じゃなく、喜劇的な
展開へと転び始めるのであった・・・。
そう、あのインコが! あの散歩好きなインコがぁぁぁ!
なぜかはるか遠くのケニア州からの空中散歩中に、
洞窟のベランダに、流行の曲を口ずさみながら、
ASSの求獣票を持って、舞込んでやってくるので
あった!!!!
(散歩中に迷子になったっていう話しもあるw)
(ASSの求獣票も、偶然に拾ったっていう話しもあるw)
次回へ続く・・・