アマヤドリ -91ページ目

舞台のお知らせ

夏からずっと稽古を続けてきた舞台が、今月末に本番を迎えます。

このカンパニーに入ることができたのも、ほんとうになんというタイミングと縁のたまものなんだろう…と辿ってゆくとどこまでもとおい外国にも心のなかのつかめないくらいちいさな揺れにも過去にも未来にもつながってゆきそうな、そんな大事な場所、仲間たちです。

演目は「白鳥の湖」です。
クラシックバレエで有名なあの白鳥の湖…なのですが、コントラステ風に新解釈したものです。トゥシューズもはかずふわふわ羽根もなし。
だけどみんな鳥です。
私は黒鳥のなかの一羽になって暴れるつもり。

あと本番まで2週間だというのにまだ見えない部分もあり、悩むことだらけ。
でも最後にはきっとおもしろいものになるはず。

お忙しいとは思いますがぜひぜひ、見にいらしてください。


■ラ・ダンス・コントラステ定期公演
『le noir-白鳥の湖-』
2007年10月29日(月)・30日(火)19:00開演
全労済ホール スペース・ゼロ(新宿駅より徒歩10分)
全席指定5000円(22歳以下の学生は2000円 ※前売りのみ)
コントラステHP http://www.contrastee.com/index.html


チケットはカンパニーからもチケットぴあでも発売中です。
私が用意することももちろんできますので、お気軽に声をかけてくださいね♪

私のメールアドレスはこちらです↓(「あっと」の部分を「@」に変えてね)
Chloe_bitter_sweetあっとyahoo.co.jp

風がぬけて


どうしてだろ。
今日はあまり虫がないていない。
私の靴音のせいか、と考えてみるけどもちろんそんなわけはない。

それとも私の耳が、まちのあかりに負けているだけなのかな。

芝居、ぐるりのこと


お芝居を見に行った。
ボクシングとヤクザと売春と日本で虐げられた韓国の血を引くひとたちの話。
ボクシングの会場を小屋にしていて、古びたリングがかっこいい。他のセットもなかなか凝っていて写真を撮りたくてうずうずしたが、やめておいた。
菅原文太さんが見にくるという話だったからしっかりとした劇団なのだろうと思ったが、なんだか仲間感の漂うあたたかさを感じてほっとさせられた。
役者さんたちは普段どんな生活をしているのかがまったく見えない。それぞれがとても濃くて、あたたかいと言っても、彼らの世界だけでアットホーム…というか…。
ひらたく言えば役者じゃなかったら仁義なく戦っちゃうような風貌のひとたちばかりで、あとから聞いたらVシネマで活躍しているひとたちらしい。
アットホームというより、ファミリーか。そうかそうか、と納得。
友達がすごくいい役でじわんときてしまった。
菅原文太さんは目深に帽子をかぶっていらしたしこのところTVでもお見かけしていないので、何度かお顔を見たのだけれど私のなかのイメージと結び付かない、けれどソフトな輪郭をしていた。

プロとアマチュアのあいだにあるなにかについてずっと、帰り道考えていた。雰囲気のこともそう、いるべき場所のこともそう、使う小屋のことも。


もしかしたらこのまま縁が切れてしまうのではないか、ということが友達とのあいだにあって、だけどそれは自然に修復された。
もう薄れたりなくなってしまってもいいやと思えるあいだがらなんか、私にとってはもちろんない。
なのに自分のちょっとした油断とか、多大なだらしなさとかが大切なものを台無しにしてしまうはありうる。
そんなこと何度も言い聞かせているつもりなのに、ときどき甘えてしまう。
いかん。


今日もちゅんがおかえりって迎えてくれた。
私もちいさなあたまをそっと撫でる。

クロイツ


黒川紀章さんが亡くなった。
私がバイトで携わった建物が彼のデザインのものだから、というだけで勝手に近しい気持ちになっていた、黒川紀章さん。
竣工式のときはキレイだなぁって奥さんばっかり見てたけど。

そして今日新しく向かった職場には、そのときにお世話になったひとがいた。移動の多い職場だからこんなこともめずらしくないのだけれど…
でもそれら指し示していることは私にとってはひとつしかなくて、ついついとうに風化したはずの感情を掘り起こしてまた味わってみたりする。もうほんと、味は記憶のなかにしかないのに。

新しい職場は小さな事務所。手付かずだから自分がなにもかもを作って行けるのが楽しい。…といってもすぐにここの主な住人は私ではなくなるわけだけれど。

ここにはどんな建物がたつのだろう。
どんな毎日がそれをつくりあげてゆくのかな。


お昼はめずらしくお蕎麦を残してしまうくらいに変な体調だったけれど、すっかり元気になれそうな兆し。
もう、12月まで熱なんか出してられない。

23:28


朝起きると背中がばりばりで、声まで出ない。
どうしちゃったんだろう?と思ったらただ高熱。
よかった。
よくないけど。

熱いのどに冷たい梨を食べようとしたら私の起床に気付いたちゅんがさっそく飛んできてひと鳴き。このごろ私の顔を久しぶりに見ると(帰宅した時と、朝目覚めたとき)かならずこんなふうに鳴く。
おはよう、何して遊んでたの?と聞くと私のことばをじっと、左目で聞いている。瞳を開いたりすぼめたりしてしきりにピントを合わせている。

梨を一緒に食べながら私は今朝の夢を反芻する。
夢のなかで体験する感情はほんものじゃないのに経験として残るから不思議だ。昔こいびとが死んだ夢を観た時はずっと泣いて、1週間くらい泣いてからタイムマシンを造る決意をしたのだった。英語を勉強してNASAに入るつもりだったところが、やっぱり夢だな。
今日のはなんの夢だったかすっかり忘れてしまった。香りのようなものまでずいぶんと薄れてひっかけどころがない。

この期に及んで熱なんか出している自分にまゆをしかめていたらそんな空気を読み取ったのかちゅんはしきりと私の気をひこうとする。
ねこと同じだ。
このこは笑い声が好きみたいで、遊んでくれることと遊びながら私が笑っていることがセットで好きらしい。
くるくる羽根を振り回す。

『断崖』を観ようとしたけれど眠気に勝てず、いつのまにかヒッピーのような女の子が加わっているところで諦めてテレビを消した。
こんなところまで金木犀のかおり。


守るように私の肘にとまっていたちゅんが遠くの声に気付いて飛んでいったとき、もしここが砂漠の真ん中であってもまた見つけてくれるだろうか、と声を見送った。