アマヤドリ -362ページ目

闇にとける

電気も点けず
どんどん暗くなってゆく部屋のなかにたたずむのが好きだ
空はだんだん深いあおになり
部屋は海の底になる

海の底に沈んで空をみたい
揺れる波間からさす光は
朝方の夢を思い起こさせる


ひとりだ

体は冷えていっても
恋をした人魚みたいに月をみつめてる

まばたきをしない魚たちの息遣いが
遠のき


近づく


ポール・オースター『ムーン・パレス』

ポール・オースターの『ムーン・パレス』をやっと見つけた。
色んな人のブログを見ていると、村上春樹が好きな人がよく読んでいるみたいだったから気になったのだが。

出だしだけ手をつけてみたが…どきどき、逸るような感じ。
心をたくさん揺さぶられそうな予感。


ああ、まだたくさん読んでいない本を持っているのになあ。
でも読んでいない本が待ち構えているのは素敵なことだ。



著者: ポール・オースター, 柴田 元幸, Paul Auster
タイトル: ムーン・パレス

スリキズ

つまり、なにもかも依存しっぱなしの自分に気付いた時にはもうすでに遅くて、凝り固まった方法で何とかしようとして立ち止まったまま。

否定したいのはそれが図星だったからなのだろう。
まっすぐ認められまでには果たしてどれほど強くなればいいのか。
どれくらい、優しさを受けてこの頑なな心を中和させればいいのか。

もぎ取ろうとして手に傷を受けたりそのやわらかいものを傷つけたりして、でも汚れた自分だけしか見えてないフリをする。
もうこれ以上ごまかせないのは自分の心もおんなじなのに。

あらかた全部涙で流して、ぽっかりと空いた穴を埋めるものがないか手探りする。指に触れるそれはただ温かみを残してするりと逃げてゆく。
居残ってくれないのならば、全部手に入れられないのならばいらない。
そう突き放しながらも本当の終わりを覚悟しているわけではないことを知ってる。行き場のない掌は顔を覆う。

こんなに長く立ち往生して、何も、なにも後悔しないでいるなんて無理だ。
これを引きずって明日も明後日も指に触れるのが黒い空ならば、この湿度を掃って私は全部乾いてしまおう。

邂逅

前に進まなきゃいけないし
多分前に進みたがっている。
気持ちの中に変なゆとりがあって
自信があって
それで足踏みをしているのだろうか

取り戻せないことが怖いのだろうか

怖いなんていっていても仕方がない。
よく分かっている。

怖いからってここにいても
時間が過ぎていって
自分がここに残るだけだ。
いまは
流されてでもいい
追い風に誘われるようにでもいい。

ちゃんと、ふらつきながらも進まなければ。

後戻りしても
進んでいれば直すことはできる。
気づくことができる。

だから。

振り返りながらでもいいから。

繋がる朝

寝苦しくて目覚めるとまだ4時。外はまだ暗い。


蒼い空を割って少しずつ朝がやってくる。


気付くと雨。
ひそやかに降り始め、土を濡らす。
静かに静かに、夢見る鳥たちの邪魔をしないように静かに慈しむように。
友達からメールが入る。
明け方の空のにおいを纏って。

この雨の下、わたしたちは目覚めている。
顔も境遇もしらないあなたと、私は繋がっている。