グアム4日目(最終日)①
書こうとして気付いたのだけれど、この日はノートに日記を書いていない。
帰ってきて疲れてしまって確かすぐに寝たから。だからこうして2週間も経ってから思い出して書いている。
その日の朝、夢を見た。
例によってあのひとの夢だ。
弁解しにくる。夢の中ではあのひとは浮気をしたことになっているのだ。本当につらい気持ちだけれど、許してあげなきゃいけないな、と思う。
どうやら彼に会ったのはお昼休み中だったらしく、会社に帰るとそこは小さい編集社みたいな雑然とした事務所。書類や机をまたがないと自分の席につけない。
すごく悩んでいたけれど弁解してくれたことが、嬉しかったと思う。
やっぱり朝早くおきてシャワーを浴び、最後の朝ご飯を食べる。買っておいたヨーグルトとか、マンゴーとか(そうだ、マンゴーも買ったんだった。)を食べて冷蔵庫を空にしなくてはならない。
今日は結構ぎりぎりに決めたヘリコプター遊覧だ。
チェック・アウトまで時間が本当になかったから短い時間で楽しめるこの遊覧飛行にしたのだが…
少しドキドキ。
3日目の日記にも書いたけれど私は乗り物がかなり苦手なのだ。
全然大丈夫そうだよね、とか言われるけれど、本当に苦手で、特に上下に加速するものがだめ。スピードは多分平気なのだけれど。
お迎えはお子さんを2人連れたご夫婦も一緒だった。
やたらと明るい案内のアメリカ人はジョークばかり。
「フライトは初めてか?」と聞くから、そうだ、というと「僕は3回目だ」という。
ええ~~!!と大げさに驚いてみせる。
一緒のご夫婦も奥さんがにこにこ気さくに話し掛けてくれる。楽しい道中。
初めにその家族が乗る。
ヘリコプターを見た途端、ものすごく不安になる。もしかして、すごく怖いんじゃあないだろうか。子供なんて乗せて大丈夫かな?
しかも現れたパイロット、片手にビールの缶なんか持ってる。いいのかな、飲酒運転じゃない~!!とか日本語で叫ぶ私たち。でもなんだか楽しい。
パイロットの隣に6歳くらいのお姉ちゃんが、そして挟むようにお父さん。後ろの席に赤ちゃんを抱いた奥さん。
さすがに赤ちゃんが飛んでいっちゃうと大変だから後ろは窓を閉める。が、前の席はドア自体を外してしまう。ひゃあ。もちろんシートベルトはしているんだけど。
興奮できゃあきゃあ笑っているうちに(6歳の女の子は終始むっつりとしていた。疲れているらしい)フライト開始。
すごい風にたじろぐ。
まるで虫みたいに飛んでいった。
しばらくヘリポート(と言ってもただの屋上。10畳もあっただろうか)の下のバーでのんびり。ヘリコプターの古いのが置いてあって、乗り込んで写真を撮ったりする。
そんなに間もなく、私たちの番。
帰ってきたご夫婦に「怖かったですか?綺麗だった?揺れた?」とか色々聞く。
奥さんは「怖かったよお~」とか、言う。
こ…怖いのやっぱり……。
どきどきする。
近未来の今
全自動人間自動洗濯機、というものがあるのだということをネットをふらふらしていて知った。
この記事
を書いた方はインターネットカフェで体験したという。
ネットカフェ、やっぱり気になる。なんでもありなんだもの。
入場料の1時間390円の中でそれは利用できるみたい。銭湯よりもずっとお得だなあ。
この記事に書いてあるとおり、この機械は1800万円もするらしい。インターネットカフェは採算が合うのかしら…とちょっと心配になってしまう。
人間自動洗濯機のような“未来もの”は私の中ではドラえもんの世界から派生している。確か、こんな機械あったよなあ…。いい匂いのする空間にいるだけで全身を霧が包んで、いつのまにかスプレーのようなもので洋服まで完成する、というような。
でもこれは寝ていられるんだ。
さらにすごい。
でも目は開けてて平気なのかな。
髪の毛までは洗ってくれなそうな感じ。いや、でも今の時代、美容院にも髪の毛を自動で洗う機会があるくらいだからこの人間自動洗濯機の頭の部分にはそれが応用されているのかもしれない。
この全自動人間洗濯機(やっぱりどうもネーミングがちょっと悪い気がするんだけど)を作っているAVANT は“美を追求する”というような会社だった。この機械もアロマテラピーや遠赤外線スチームなど、エステ的な要素が主のものらしい。
美容の世界と、医療の世界はどのくらい近いのかな、とふと思った。
病院にこんなものがあったら結構楽しいんじゃないかなって。
それとももっと高機能のものが病院には普及してるんだろうか。
絵本をたくさん
将来子供にはたくさん絵本を読ませてあげたいと思う。
本当は、正直にいってしまえば、私がその絵本を読みたいのだけれど。
だってなんだか絵本って自分のためにだとぜいたくをしているような感じがして買えないんだ。
友達にプレゼントはよくするのだけれど。
将来のために今から絵本のリサーチをこつこつとしている。
私は声が低いので子供に添い寝をしながら本を読んであげたらすぐにすやすや眠ってくれそうだ。楽しみだな。
私には本当の意味で子供が可愛いということがまだわからないのかもしれないとよく思う。
いや、子供を眺めるのは好きだし一緒に遊ぶのも大好きだ。友達のうちにいっても友達そっちのけで子供と遊んでいるくらい。そして疲れさせ眠らせてしまうので感謝される。
私は子供に対して子供だと思って話し掛けないのでたまにすごく難しいことばで話したりしてしまう。でも目をみながら話すとなんとなく通じてくれる。
可愛い。
笑窪のある手やあたたかい匂いや細くてやわらかい髪の毛やかさかさしているまあるいほっぺも。
でも母になったことがないから当たり前だけれど、そのほんとうの愛しさの感覚がわからない…のかなあとも思うのだ。
想像としての感覚はこの鼻先まできているのに。つかめない感じでふっと薄れる。
私はたぶん子供を育てられるかどうかをとても不安に思っている。
ものすごく集中力があるから、たぶん世界のうちの100のうち70くらいは私を通り過ぎている。そしてたぶん、そのうちの絶対に抜けてはいけない7くらいのうちの3つくらいは、ぽこっと抜け落ちているかもしれない…ような気がするのだ。
それが致命的なことであったなら…。
それが怖い。
子供に関してもそれが当てはまる。私が今まだ知らないことは当然ながらたくさんあって、さほど心配しなくても赤ちゃんを産むときにそれはわかるようになるのだろう。
でもすごく当たり前で誰も教える迄もないというようなことを私が感知できなかったならば?
知らなかったでは済まされないようなことが起きてしまったらどうしよう。
そんな不安を持つ一方で私は子供と世界をもう一度体験しなおすことが楽しみで仕方がない。
私は二度と子供に還ることはできないけれど、一緒にその時間を生きることができるのだ。
もしかして、そのためかな。
私が、沢山絵本を用意したり、沢山はなすことを考えたり、たくさん一緒に見たいものを蓄えているのは。
- 著者: 金子 みすゞ, 矢崎 節夫
- タイトル: わたしと小鳥とすずと―金子みすゞ童謡集
あたたかいお休みの前日
7連休なんてお正月よりも長い。嬉しいな。
本当は色んなこと考えちゃうけど。
去年のGWはどうしてたんだっけ…とか、考えるのはやめなきゃ。
うん…だから本当はちょっとこの連休をどうしたらいいかわからないかもしれない…
でも。
たぶん結構大丈夫で、それなりに楽しく過ごせるだろう。なのでやっぱりお休みは嬉しい。
さっそく明日は会社の友達と恵比寿にご飯を食べに行く。
スパにも行こうねとか、あとギンレイホールに人を連れていってあげる約束もしている。
もうすぐ入院する友達にも会いに行かなきゃ。中学時代からの友達の赤ちゃん(まだお腹のなか)にも会いに行かなきゃいこないし。
やりたいのにやれなかったことがいっぱいある。
たぶんいつでもやろうとしたらできたことなのに。だって隣の駅でおりてスムージーを飲もうとか、少し足をのばして原宿の本の置いてある素敵なcafeに行こうとか、そんなさもないことなんだもの。
あぁ、本当にリハビリみたいだ。
こうなって初めて世界に近づく。
やることはたくさんあって、きっと時間はすぎてくれるだろう。
時間が過ぎることを望んでしまうなんてね。
知ってるんだ、時間がなんとかしてくれることを。
だから大丈夫。
ビルとビルとビルの隙間で
昨日は携わっていたホテルが竣工したので試宿泊会だった。
仕事を終えて一緒に試宿泊をする人と新宿へ。
久しぶりの事務所にお菓子をお土産に持ってゆく。
お世話になった所長にも会えたし嬉しかった。
本当に宿泊だけの会なので皆でご飯を食べる。
普段こういう社内の飲み会にはほとんど参加できないので、たまにこうやって人のつながりの中に身を置くのも面白かった。
周りで話が進んでいるのを、色んな知らない人の名前が飛び交っているのをただぼんやりと聞く。
少し、気持ちに決着がついたような気がする。
それは返事があったから。
それは私の望んでいた返事ではなかったしことによるともっと落ち込んでもいいのかもしれない。
でも…きっとたくさんたくさん考えてくれたのだ。
言葉少なでどんな風にも受け取れる。
だけどまっすぐ素直に、かんぐらずに受け取ろう。これが精一杯なのだと。
そうして私はどうしよう。
いいじゃない、また少し時間を無駄にしたり時には思い出して辛かったりしても。
足りないものがたくさんあってまだまだ身に付けられる余地があるのが私の強みだ。
そして多分、このしょうもないくらい強いまっすぐな何かをなにかに与えよう。
気持ちに蓋はしない。
ちゃんと感じられるものは感じよう。
辛い事も楽しい事も弱い自分もぴっかぴかに強い自分も。
それでいい。今は。
ものすごく矛盾していて、裏腹なこのままで。
ホテルはビジネスホテルなのでとても狭かったけれど秘密基地みたいでわくわくする。
今日がお休みなのをいい事に夜更かしをする。
…というよりどんなお返事を書くか、ずっと考えていて費やしてしまったのだけれど。
窓を開けて新宿のビルや、裏通りを眺める。
他のホテルの窓がオレンジ色に光って人影が見える。
10階だったから下を見ると足がぞっとした。
もしここから今落ちちゃったら、何が残るんだろうな。
でも勿論落ちちゃったりはしない。
でも夜は意外と簡単に勿論そんなこと考えてなかったのに、の背中を押す気がする。
だからくだらないことは考えずに空を見る。
真暗で星がひとつしか見当たらなかった。
でも私の大好きな空。
ひとりでこうしている時間は、とても優しい、と思った。