ハナミズキ、はなうた、知らぬ花
風が吹き道路のむこう岸のハナミズキの枝を左から右へとただしく順番になぎはらっていった。
私に触れるときにはばらばらにおとずれ、暴れていたようなのに。
ばさばさと容赦なく花びらを揺らせて。
音がかたちをつくる瞬間。
マラソンの呼吸みたいな、意識的な呼吸を通勤電車内で繰り返しているひとがいた。
自分の鼻息の音は周りの人には聞こえないと思っているのかな。
はなうたは口を閉じているから自分以外にはきこえないと思っていたともだちのように。
日本人がさくらをことさら好きなのはきれいなまま散るからだ、とともだちが言った。
ああそうだな、と思う。
ちょうちんに照らされて、まだ咲いたばかりのような気がするかおりの残る花びらがはらはらと舞落ちるさまは暗い藍色の夜を背景にしてほんのり生めかしい。
朽ちずに落ちるぼたんも激しくうつくしいけれど。
日本人て、やっぱり少し変態だと思う。
くもり空の下、つつじが鮮やかにみどりに模様を添えている。
みつばちみたいに視線を泳がせていたら植え込みに小さな花を見つけた。ポピーに似ているけれど花びらはあれほど平坦ではない。
紅緋色をごくごく薄くしたような色が春のひかりのこどものようだった。
みずみずしく陽に透けて、少し頬を染めているようなほんのしりた赤み。
なんどもなんども、振り返った。

私に触れるときにはばらばらにおとずれ、暴れていたようなのに。
ばさばさと容赦なく花びらを揺らせて。
音がかたちをつくる瞬間。
マラソンの呼吸みたいな、意識的な呼吸を通勤電車内で繰り返しているひとがいた。
自分の鼻息の音は周りの人には聞こえないと思っているのかな。
はなうたは口を閉じているから自分以外にはきこえないと思っていたともだちのように。
日本人がさくらをことさら好きなのはきれいなまま散るからだ、とともだちが言った。
ああそうだな、と思う。
ちょうちんに照らされて、まだ咲いたばかりのような気がするかおりの残る花びらがはらはらと舞落ちるさまは暗い藍色の夜を背景にしてほんのり生めかしい。
朽ちずに落ちるぼたんも激しくうつくしいけれど。
日本人て、やっぱり少し変態だと思う。
くもり空の下、つつじが鮮やかにみどりに模様を添えている。
みつばちみたいに視線を泳がせていたら植え込みに小さな花を見つけた。ポピーに似ているけれど花びらはあれほど平坦ではない。
紅緋色をごくごく薄くしたような色が春のひかりのこどものようだった。
みずみずしく陽に透けて、少し頬を染めているようなほんのしりた赤み。
なんどもなんども、振り返った。

丁寧にかかわる
どうして感じることをセーブしようとするの?
と言われたことがあった。
私はまだ自分のことを今よりももっとわかっていなかったから、私はこんなにいつもあけっぴろげなのになぁとそのことばが不思議だった。
だけどもしかしたら私の、ある方面に対する頭のかたさは相当かもしれない。
今の私の改造どころはそこなんだと今日になってはっきりした。あらゆる事象がこぞってそこをつつく。またか、またか、と思う。
これはチャンスなんだろう。
よし。
自分のことをこんなにわかっていない。自分のことをこんなに決め付けてきたんだ。
全部ゆるすということもすべてをならして平坦にしてきたにすぎなかったかもしれない。
何でもできる気がしていたのはそれ以上、縦も幅も、見ていなかったからかもしれない。
頭のねじを少し緩めて話を聞いたら何度も聞いてきたはずのことばが急にすとんと落ちてきて、いつもここまでことばやものごとを受けとめられないのはもったいないことだと思った。
ひとつひとつにもっと手をかけよう。
踊りのことも、ひととの関係のことも、ひとの気持ちを受けとめるということにも。
真剣なつもりが、ちからばかり入ってやわらかくこころまで届いていなかった。
一夜
ageHaに行ってきた。
ヒップホップのフロアのスピーカーがスターウォーズ的でかっこよかった。友達が素敵な命名をしていた。
レゲエのところはプールがあって、海風が吹いていて、心地よかった。
あれだけひとがいてぶつかっていても電車みたいにいやじゃないのはやっぱりみんなが楽しい気持ちでいるからなんだろうな。
テクノってなにか。
やはりいちどきに分かるものではない。
テクノがあんな感じの音楽、というのは想像からおおきく外れてはいなかったけれど。
テクノって音楽だけじゃないんだって。私はハウスとか、ロックとかと並列してテクノがあると思っていたけど…。なんだか、もっとずっと芯の部分にかかわるものらしい。
あぁ、でもロックだってジャズだって単なる音楽の種類にとどまらないもんな。
大きなミラーボールに斜めから、素早く舐めるようにライトを走らせる当て方がすごくきれいだった。
あと輪っかサスをやはりとても好きだと思った。
だんだん耳が聞こえなくなってきて、お酒と、騒音に負けまいと声を張ることでのどもかれてくる。
ライトが視界をほんものじゃあないように変化させる。
平行感覚はやはり耳に棲むかたつむりくんが仕切っているんだなぁ。
耳が聞こえないとうまくバランスがとれない。
ヒップホップのフロアのスピーカーがスターウォーズ的でかっこよかった。友達が素敵な命名をしていた。
レゲエのところはプールがあって、海風が吹いていて、心地よかった。
あれだけひとがいてぶつかっていても電車みたいにいやじゃないのはやっぱりみんなが楽しい気持ちでいるからなんだろうな。
テクノってなにか。
やはりいちどきに分かるものではない。
テクノがあんな感じの音楽、というのは想像からおおきく外れてはいなかったけれど。
テクノって音楽だけじゃないんだって。私はハウスとか、ロックとかと並列してテクノがあると思っていたけど…。なんだか、もっとずっと芯の部分にかかわるものらしい。
あぁ、でもロックだってジャズだって単なる音楽の種類にとどまらないもんな。
大きなミラーボールに斜めから、素早く舐めるようにライトを走らせる当て方がすごくきれいだった。
あと輪っかサスをやはりとても好きだと思った。
だんだん耳が聞こえなくなってきて、お酒と、騒音に負けまいと声を張ることでのどもかれてくる。
ライトが視界をほんものじゃあないように変化させる。
平行感覚はやはり耳に棲むかたつむりくんが仕切っているんだなぁ。
耳が聞こえないとうまくバランスがとれない。
ageHaへ
今から友達とageHaです。
素敵なDJのひとがくるんだって。
おどりこなのに、クラブは友達がイベントに出るときしか行ったことがありません。
クラブ風の素敵なお洋服もない…うえに、今日は思いの外仕事が長引いてほんとに普通服です。
私はいいけど、友達に少し申し訳ない。…けど、楽しめればいいか。
ドイツでは@miちゃんとクラブにいったなぁ…素敵なクラブから、思い出したくないようなおっちゃんクラブまで。
すっごくたのしかったけど。
…しかし私が想像している、あのクラブのかんじなのか?
もっと大々的な音楽まつりなのか?
室内なのか屋外なのか。
でもでも、どうやらメインはテクノである、ということらしいです。
テクノってなにか。
テクノのことをわりと毎日感じているらしいそのお友達にきいたのだけれど、奥が深すぎてひとくちではいえない、とのこと。
そうだよね、そりゃそうだ。
好きなものほど簡単には説明できないよね。
だから夜通し感じてきます。
テクノとやらを。
素敵なDJのひとがくるんだって。
おどりこなのに、クラブは友達がイベントに出るときしか行ったことがありません。
クラブ風の素敵なお洋服もない…うえに、今日は思いの外仕事が長引いてほんとに普通服です。
私はいいけど、友達に少し申し訳ない。…けど、楽しめればいいか。
ドイツでは@miちゃんとクラブにいったなぁ…素敵なクラブから、思い出したくないようなおっちゃんクラブまで。
すっごくたのしかったけど。
…しかし私が想像している、あのクラブのかんじなのか?
もっと大々的な音楽まつりなのか?
室内なのか屋外なのか。
でもでも、どうやらメインはテクノである、ということらしいです。
テクノってなにか。
テクノのことをわりと毎日感じているらしいそのお友達にきいたのだけれど、奥が深すぎてひとくちではいえない、とのこと。
そうだよね、そりゃそうだ。
好きなものほど簡単には説明できないよね。
だから夜通し感じてきます。
テクノとやらを。
居間の女性、ミニバラ
夢。
夜中に台所に行った。
居間から低く音楽と会話が聞こえている。
台所のカウンターのところの扉に手をかけた瞬間、向こうにいるものが人間じゃないものみたいに恐い感じがすることに気付く。
だけど同時にひどくそれが懐かしく切ないような甘さに襲われた。
あまりにもぎりぎりにそれはわいてきたのでもうすでに手は扉をあけてしまっていた。
扉のむこうには母がいた。
部屋はちょうど空襲の直前の裸ランプのような色合いと暗さで、母は大きなベージュのブランケットのようなものを頭から被っていた。
母は今よりだいぶ若い。
彫刻のようにすじの通った鼻が美しく影をおとしている。
***
あたたかい。
このおんなのひとがそばにいるかもしれない。
影を見て、それから今朝は携帯をみながら歩いてたら注意された。
私の前を歩くことも。
お花屋さんでミニバラを買ってもらった。
あじさいはいろんないろの花びらをもつ。

夜中に台所に行った。
居間から低く音楽と会話が聞こえている。
台所のカウンターのところの扉に手をかけた瞬間、向こうにいるものが人間じゃないものみたいに恐い感じがすることに気付く。
だけど同時にひどくそれが懐かしく切ないような甘さに襲われた。
あまりにもぎりぎりにそれはわいてきたのでもうすでに手は扉をあけてしまっていた。
扉のむこうには母がいた。
部屋はちょうど空襲の直前の裸ランプのような色合いと暗さで、母は大きなベージュのブランケットのようなものを頭から被っていた。
母は今よりだいぶ若い。
彫刻のようにすじの通った鼻が美しく影をおとしている。
***
あたたかい。
このおんなのひとがそばにいるかもしれない。
影を見て、それから今朝は携帯をみながら歩いてたら注意された。
私の前を歩くことも。
お花屋さんでミニバラを買ってもらった。
あじさいはいろんないろの花びらをもつ。
