アマヤドリ -129ページ目

夢/オセロットとジャッカル

夢。

前後のことは忘れちゃった。
私は街の水路のようなところを渡ろうとする。
友達がまわりにたくさんいた。
景色はオランダの、ホテルの近くの散歩をした小道のような感じの場所。
水路にはいろんなお茶を混ぜちゃったような色の水が溜まっていて、小さなわにのような蛇のようなみどり色の生きものがかまくびをもたげている。
水路の端はプールのようにはしごがついているのでそこに掴まり向こう側にいこうとそいつをまたいだ途端、水から飛び上がって全身を見せた。
全然わにや蛇じゃなくて、琵琶のような形をしたのっぺりとしたやつだった。つちのこの絵みたいな。
あまりに不気味だったし想像よりかなり大きくて歯も鋭そうだったからぞっとしてしまった。
慎重に渡ることにした。

そのころから私にはオセロットみたいな感じの黒い模様のはっきりとした猫がまとわりついていた。
それは私にとってその時ちゅんなのだけれど、私はとにかくその子があのみどりのやつに食べられないか心配だった。

みどりのやつはいつのまにかものすごく大きなジャッカルかハイエナに変わっていた。
私たちはなぜか、そのジャッカルも含めてひとつの檻に入って寝なければならない。
ちゅんが鳴いたり暴れたりしてジャッカルを触発したら大変だから、ずっとやさしくちゅんの背中を撫でていた。

雨と晴れのさかいめ、そのあと。

これはどんなとき、どんなふうに撮った写真なの?
と訊いて、
その説明とともに私もその風景を見る。
ひとつずつ現われてゆく描写と呼応して、記憶のどこからか持ちだしたわたしだけの感覚がそこに乗っかる。
蒼いみどりのかおりを嗅ぎ、乱れた風を感じ、降りてくるひかりにうなじをざわめかせる。
太陽が見下ろし指先でしょっぱい赤土に触れ、
そうして茫然と立ち尽くす私は、もうその景色のなかにいる。

絵や写真を見ていてそのひとがまさにそれを描いたり撮ったりしている目、に自分が重なることがある。
自然に重なるというよりはもっと自発的。重ねようとこころみて、ぎゅっとその感覚に当てはまることができるというかんじ。
仮面を被ってるみたいに、両目からファインダーを覗くような。
これも素敵な体験。

だけどその風景のなかにいて、もっと求めたくなったとき。
感覚を自分に引き寄せようひきよせようとすると私に辿り着く前に稀薄になって、ついにはそこに知らぬ顔があることを思い出す。
あ、と思うとたちまちつかまえていた感覚は私の手を振りほどいてきらきらと散っていってしまう。


だからその目すらを飛び越えて入ってゆけるようなものに出会えることは、もしかしたら今までそう多くなかったかもしれない。
それは作品のせいではなくてたぶん私のこころもち。

私はそこにいて、それを俯瞰しているのもわたし。
わたしはからだじゅうでその景色を見ている。

おたまじゃくしを放った川と


通勤の途中に電車は川を渡る。
小さいけれど柵で囲われていない、なだらかな芝生がそのまま沈む。こんな川が好きだ。

釣りは一度しかしたことがない。
いとこの田舎にお邪魔して、近所にある小さな川で釣りをした。
そのおうちはほんとうにとても山奥にあって、景色はすべて霧に包まれた中国の絵みたいに見えた。

小さな釣り竿を借りて行ったのだけれどうしがえるの赤ちゃんばかり釣れて(大きな灰色のおたまじゃくしなのだけれど)、ばけつにどんどん投げ込んでいた。
だけど気付いたらつれてきた猫がぜんぶおたまじゃくしを食べちゃっていた。
猫っておたまじゃくしが大好きなんだって。

それ以来、おたまじゃくしは私の中で練り胡麻ペーストと藻の生えた砂利の混ざった味、だということになった。
なぜか。
全然きっとそんな味じゃないな。猫がそんな味を好きなわけがないもの。
…と思ったけどわからないな。
猫のかりかりはあんなに欲しがることが疑問なくらい、おかしな味だものな。


つつじがきれいな季節になってきた。
緑の部分とはっきり色を分けていて、目に飛び込んでくるとすきっと目が覚める。
こぶしはこの間の風で開ききっていた花びらが飛ばされてしまった。
ハナミズキはまだだらしなくなっていない。

少しずつ、花の名前も覚えよう。

レンアイバトン。

さなえちゃんからもらったバトン!
黄レンジャーより先にこっち答えてごめんね。

1〕外見のタイプを教えて下さい。
骨がきれいなひと。
自分では意識してなかったけど顔はすうっと切れ長、涼しい感じが好きみたい。
瞳はどこまでのぞいても辿り着かないような謎なかんじが好き。
あと、なにかちょっとそこにアンバランスさがあるとおっ!とぐっとひかれちゃうことがある。意外と武骨な指をしていたり、うなじが可愛かったり。

2〕内面でタイプを教えて下さい。
きちんとものごとを飲み込み、自分なりに消化して、そして話をしてくれるひと。
愛されたり、愛することを知っているひと。
信じてる芯がしっかりとあって、だけど頑固になりすぎないしなやかさをもっているひと。
しょうもない話もがはは、ってできるひと。
ちょっと強引でまわりを振り回したりもするけど、一緒にひぐらしの声を聞いてずぅっと心地よく風を感じたりもできるひと。

3〕恋愛対象はいくつからいくつまで?
25才くらいから38才くらいまで…かな。
なんとなくそれより離れてしまうとうまくお話できない感じが、よく、する。
だけどひとによる。尊敬できたり共鳴できることって年令だけじゃないから。

4〕無口な人と喋る人どっちがいい?
私がおしゃべりが苦手だから、お話してくれたほうがいいな。
だけどじっくりうんうん、て聞いてくれると調子に乗って朝まで話たりもしちゃうから…お互い聞けることが大切。
無口だとしても思ったことは伝えてほしい。どんなことも。

5〕異性のどういうところに弱い?
意外性に弱いかもしれない。…このことは自分に対して意外だったけど。
たとえば…全然気を許してくれなそうだったのにふと笑ったときのその雰囲気が、ずっと一緒ににこにこ笑ってくれそうな感じだったり。
クールだと思っていたらすごくあつい一面を持っていたり。
…わりと、軽く裏切られてどきどきしてみたいタイプみたい。
あとはことばを丁寧に選んでいるひとにはしみじみひかれる。

6〕異性に言われて嫌な事は?
女性と男性、というのと等しく、ひととひと、として接してくれるのがうれしい。
最初からなんだかそこが大切じゃないみたいな雰囲気だと、こころを預けるのが難しいなぁ…。
あとは当たり前のことだけど悪口と嘘はいやだ。

7〕好きな人ができるとどんな行動をとりますか?
にこにこする。
でも肝心なところではすごく遠回りするなぁ…。気になる人ほど敬遠しちゃう。でももし近寄ってきてくれたりしたらすごくなつくけど。
あと、好きな人ができると色々頑張りたくなる。
服とかも買いたくなる。
たんじゅんだーー!

8〕積極的ですか?消極的ですか?
とにかくバリアをはっちゃう。なんなんだろこれは?
怖がりなのかな。
自分の気持ちが絶対!となればちゃんと伝える。

9〕告白はしたいほう?されたいほう?
あまり気張って告白!というよりもなんとなく、気持ちをわかって…というのが気持ち良さそうだけど…。

10〕回す恋愛観を知りたい5人の恋愛におけるイメージを教えて下さい。
・ちゅん:ばばーっと飛び込みつつも、動物みたいにじっとうかがってそう。色々きいてるけど、もっと聞きたい気がする。
・まみこ:すごくお互い向き合った恋愛をしていそう。忙しいかな?とも思うけどもし気が向いたら!
・なおやさん:突然ごめんなさい。前にバトンいただいてたことをふと思い出し。
私も知りたいなぁ…と思ったので。
・SHIHOちゃん:追加しちゃった。色々話してて思うんだけど恋愛の感覚、似てるとこあるよね。にひひ。


レンアイバトンとかしてると私の思い込んでる理想像と実際恋をするタイプがものすごく相反してることに気付く。
なんでだろう。
だからこの答えもかなり矛盾を含んでいる。


さなえちゃんありがとう。
おもしろかった。

ひとりの部屋/24.Feb

『人間の土地』を読み終えた。
旅の途中の本って何であんなにしみるんだろう。
はっと息を止めてしまうような文章がいくつもいくつもあった。全部書き留めておいたらきりがないくらい。
「その実が何になるのか知っているのは土だけだ」というようなフレーズがあって、まさにそれは今年の初詣でひいたおみくじと同じことで、この再会にまた驚いた。
こうして何度もおとずれて、振り向くことが増えて、身にしみてくるんだろう。

手紙を書いた。
おうちや、バイトさきや、ともだち、ともだち、ともだち…
出発の前にずっと会っていない友達が今ちょっとこころの調子がわるいと聞いたので、長い手紙を書いた。
ひとりで夜中に、しかも旅先の人恋しいときに書くおてがみだから内容があつくなりすぎていないか、心配だった。
出す直前までこれがどう伝わるのかを考えたが、思い切って出してしまった。


オーディションで何が足りなかったのかを考える。

このカンパニーを目的に今回はこの旅を決意した。
なのに内容は散々。頑張りすぎちゃってひとつもろくに覚えられなかった。
からだもあたまもがちがちで、良いところなんかひとつもなかった。足りてたところなんかひとつもなかった。
こんな風にがちがちになってしまうのは自分に自信がなかったからで、自信がなかったのは自分が丁寧に作りこんできていないことを知っているからだ。明らかに。

今すぐに、帰りたくなった。
重い荷物を抱えて、明日泊まるところも決まってなくて、知らないまち、知らないひとの中を歩くことがだんだん恐くなってきた。
できることならホテルにずっとひきこもっていたかった。

そして、やろうと思えばそうもできるんだ、と思った。

サン=テグジュペリ, 堀口 大学
人間の土地